リノベーション

【初心者必見】マンションリノベーションにかかる相場はいくら?

マンションリノベーションを検討し始めたとき、最初に必ずぶつかる悩みが「相場がわからない」という問題です。

ネット上には事例が溢れていますが、広さも築年数もバラバラで、結局いくら見ておけばいいのか判断がつきません。

本記事では、リノベを検討する初心者が“最短で相場感を把握できる”ように体系化してお伝えします。

マンションのリノベーションにかかる相場が分からない・・。予算はいくらで見ておけば良いの?

もっとも多い悩みが「具体的な相場が分からない」という不安です。

中古マンションの価格はもちろん、リノベ費用は施工範囲によって大きく変動するため、初心者にとって“価格の見通しが立ちにくい”のが最大の障壁です。

ここでは、まず相場の全体像を視覚的に理解できるよう、“広さ別・内容別”に説明します。

マンションリノベの“相場”は?全体像を理解しよう

リノベ費用は「どこまで工事するか(工事範囲)」によって大きく変わります。ここでは、一般的なケースを想定した最も参考になる平均的な相場帯をまとめています。

広さ別 × 工事内容別の相場

広さ部分リフォーム(例:水回りのみ)フルリフォーム(間取り変更なし)フルリノベーション(間取り変更あり)
50㎡50~300万円300〜600万円1,500〜2,000万円
60〜65㎡70〜350万円350〜700万円1,700〜2,200万円
70㎡80〜350万円400〜800万円1,900〜2,400万円
80㎡90〜400万円500〜1,000万円2000万円以上

この表は、主に首都圏・神奈川(横浜・湘南・川崎周辺)の一般的なリフォーム事例から算出した金額帯です。

部分リホームの場合、広さが変わっても、キッチン、洗面所、お風呂、トイレなどの水回りの数が増えることはありません。そのため広さによって工事費が大きく変わることはありません。一方で、仕上げ材を変更したり、間取りを変更する場合は、広さに応じて施工の範囲が変わりますので、工事の費用も工事範囲に応じて大きく変わってきます。

実際の費用は、設備のグレード、解体量、配管更新の有無、管理規約などで前後しますが、まずはこの表を“基準ライン”として予算を考えると失敗がありません

特に「間取り変更あり」のフルリノベは費用が大きく上下するため、この記事の後半で詳しく説明します。

間取り別(1LDK〜3LDK)のリノベーション相場

次に多い疑問がすでにマンションを所有されている方で「うちの間取りならいくらかかるの?」という悩みです。以下では面積だけでなく間取りに基づいた相場帯を掲載しています。

■ 間取り別の相場

間取り広さの目安フルリフォーム相場フルリノベ相場
1LDK40〜55㎡300〜600万円1,500〜2,000万円
2LDK55〜70㎡350〜700万円1,700〜2,200万円
3LDK65〜80㎡400〜800万円1,900〜2,400万円

間取り別で見ると、3LDKは床面積が大きいほか、間仕切り壁も増えるため、施工面積が増えるため、工事費が高くなる傾向にあります。

単身〜ファミリーまで、ライフスタイルに応じて最適な面積は大きく変わります。たとえば以下の表のように、一般的に無理のない“心地よく暮らせる広さ”はこのようになります。

■ 家族構成別の必要面積の目安

家族構成推奨広さ理由・暮らし方のポイント
一人暮らし35〜45㎡ワークスペース確保や収納量により40㎡前後が快適
二人暮らし(DINKS)45〜60㎡55㎡前後で“寝室+ワークスペース”の両立が可能
夫婦+子1人60〜70㎡2LDKなど個室が2つある間取り
夫婦+子2人70〜80㎡3LDKと個室が3つある間取り。収納の確保が重要
50〜60代夫婦(終の棲家)55〜65㎡掃除・管理負担が少なく、お互いの居場所を確保しつつバリアフリーに配慮した間取り

中古マンションでは、専有面積が広くなるほど割安になりやすい傾向にあります(新築は逆に高騰しがち)。

そのため、
「子どもが大きくなるから広めがほしい」
「夫婦で部屋を分けたい」
「終の棲家として、お互いの居場所を確保しつつ、バリアフリーに配慮したい」
という場合、リノベ前提の中古購入は“広さをお得に手に入れられる”選択 になります。

特に70㎡〜80㎡はリノベで劇的に使いやすくなる面積で、コスパの良いゾーンと言えます。
逆に70㎡以下は、間取りの制約が大きく、大きな間取りの変更は難しい物件が多くなります。

マンションはリノベすると“新築より安い”は本当か?

マンション価格が高騰する中で「中古を買ってリノベした方が安いの?」という質問が非常に増えています。結論から言うと、神奈川・首都圏では“新築より2〜4割安くなるケースが多い” です。

ここではその根拠をわかりやすく比較して説明します。

■ 新築 vs 中古+リノベーションの費用比較

項目新築マンション(70㎡)中古マンション+リノベ(70㎡)
物件価格6,000〜9,000万円3,800〜5,500万円
リノベ費用800~2,500万円
合計6,000〜9,000万円4,600~8,000万円

新築は「土地+建築費+広告宣伝費+モデルルーム維持費」が価格に上乗せされるため、全体価格は上振れしやすい傾向にあります。一方、中古は市場価格で流通するため割安で、リノベ費用を加えても2〜4割安で新築同等の内装以上にできるケースが多いです。

さらに、間取り変更が自由にできるため、“価格だけでなく自由度の高さ”も中古リノベが選ばれる大きな理由です。

ここまでの内容で相場を把握したあと、「そもそもリノベって何ができる?」「メリット・デメリットは?」と気になる方が多い状況です。以下の記事では、初心者が知っておくべき基礎知識を網羅しています。ぜひこちらも併せてご確認ください。

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👉 「中古マンションリノベーションのメリットは?後悔しないために

● デメリットや注意点も知りたい方はこちら
👉 「リノベーションマンションにデメリットなんてあるの?

● もっと本格的に中古×リノベを検討する場合はこちら
👉 「中古住宅のリノベーションは本当に得?

この記事は「相場を知りたい」読者向けのため、施工自由度やメリット・デメリットの深掘りは最小限にしています。詳細を知りたい方は上記記事を参考にすることで、より立体的に判断できるようになります。

リノベーションマンションの 相場 |70㎡・築年数・水回り変更で費用がどう変わるのか?“自分の場合の概算”を知る

「70㎡だとどれくらいが相場なの?築古だと追加料金がかかるって聞くし、うちは全部交換したらいくらになるんだろう…」
「費用の幅が広すぎて、自分がどのラインなのか全然つかめない…」

このように“ざっくり相場は分かったけれど、結局自分のケースはいくらなのか”を知りたいフェーズに入った方は多くいらっしゃいます。

ここでは、費用が大きく上下する3つの要素を分解し、あなたのマンションでどれくらいの金額差が生まれるのかを、判断できる状態まで整理 していきます。

また「築年数が古いとどこに追加費用が出やすいのか?」というリアルも併せてお伝えします。

マンションリノベの相場が変わる“3大ポイント”とは

まずはマンションリノベの金額が大きく動くポイントをお伝えします。

マンションリノベの費用を左右する3大ポイント

費用が大きく変動するポイント相場への影響度具体例(費用が上がるパターン)
1.水回り(キッチン・浴室・給排水の位置)★★★★☆配管の移設、サイズアップ、ユニットバス交換など
2.築年数・劣化状態★★★☆☆給排水管の劣化、結露・腐食部補修、下地交換
3.間取り変更の規模★★★☆☆壁撤去の量、スケルトン化の有無、扉の位置変更


この3つは、どのマンションでも費用差が最も出やすい部分です。

「同じ70㎡で見積もりを取ったのに、A社は700万円、B社は1,200万円だった…」
というケースの多くは、上記ポイントの前提条件が異なることが原因 で起こりえます。

ここからは、それぞれをさらに深掘りして解説します。

① 水回り|リノベ費用を最も押し上げる“中心要素”

キッチン・浴室・洗面・トイレといった水回りは、もっとも費用差が出やすいポイントです。特にマンションは「配管の位置を動かせるかどうか」で金額が大きく変わります。

なぜ水回りの位置変更で費用が上がるのか?

水回りは 給排水管・換気ルート・電気容量 などの制約が多く、位置を大きくずらすと以下の工事が発生します。

ポイント
  • 給水・排水管の延長/新設
  • 排水勾配の確保のための床組み直し
  • 既存配管の劣化による交換(築25年以上で増加傾向)
  • 換気ダクトの延伸・経路変更

結果、30〜80万円の追加費用が発生しやすい のが水回り移動の特徴です。特に位置変更によって、排水管の長さが変わる場合、床の高さを変更する必要があり、広範囲の床の張り替えが必要となる場合があります。

また、ユニットバス交換だけでも 70〜150万円前後となり、
水回りは“リノベでは避けて通れない主要コスト” と言えます。

② 築年数・劣化状態|見えない部分に費用が潜むポイント

給排水管は永遠に使える訳ではなく、定期的に交換しなければならない部分ともなります。築古マンション(築25〜35年)では “壁の中・床下” に老朽化が進んでいることが多く、追加費用が発生しやすいポイントです。

築古マンションで追加費用が出やすい理由
ポイント
  • 給排水管の寿命が近い(ステンレス→樹脂管交換の提案が多い)
  • 結露・カビで下地が弱っており、貼り替え・復旧が必要
  • 床の遮音規定が現在の基準に合わず、材料のグレードアップが必要
  • 電気容量が足りず、ブレーカー・電気配線の更新が必要

追加費用の目安:範囲に応じて10~300万円
(ただし給排水を全交換する場合、さらに+20〜40万円)

中古を買ってリノベする際の「築古ならではの注意点」を分かりやすくまとめています。

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🔗 築年数による追加リスクを詳しく知りたい方へ
👉 「 中古住宅のリノベーションは本当に得?

③ 間取り変更の規模|大きく変えるほど費用は増える

リノベの醍醐味は「自由に間取りを変えられること」ですが、撤去する壁の量やスケルトン化の有無によって費用は大きく変わります。

間取り変更で費用が上がる主な理由
ポイント
  • 壁を撤去するほど復旧・補強の工程が増える
  • 建具(扉)の新設は1か所につき10〜20万円前後
  • 断熱の入れ替えや床の全面張り替えが発生しやすい
  • 既存配管の干渉により予定外の変更工事が必要になることも
  • 撤去範囲が多ければ、産業廃棄物処理費用も増大する

1〜2LDK → 3LDK化は+50〜300万円が目安
(設計の自由度が高い反面、天井・床下を大きくいじる必要が出やすいため)

結論としては、次の3つを抑えれば あなたのマンションが“高いタイプ”なのか“標準タイプ”なのか、概ね判断できます。

  • 水回りを動かすかどうか(最も影響大)
  • 築年数が25〜35年を超えているか
  • 大幅に間取りを変えるかどうか

また、築古マンションでは見えない部分の状態が費用に影響するため、早めに現地調査を受けると「追加費用の発生しやすさ」が可視化できます。

リノベーションマンション|“相場以外(補助金・工期・管理組合など)で失敗しないための注意点”

「費用は何となく分かったけれど、補助金でどれくらい安くなるの?」
「リノベってどれくらいの期間がかかるの?住みながらは無理?」
「マンションならではの注意点もあるって聞くし、失敗したくない…」

相場を理解した次に必ず出てくる不安が、補助金・工期・注意点 です。
このセクションでは、全国どこでも利用できる代表的な補助金、マンションならではの“落とし穴”になりやすい注意点、そしてフルリノベの期間の目安を、わかりやすく整理します。

「今すぐ動くべきか」「今年するべきか」 の判断ができるところまでお伝えします。

マンションリノベで使える「全国共通の補助金」一覧(2025年版)

マンションリノベは「内窓」「省エネ設備」「バリアフリー工事」など、補助金と相性のよい工事が多いのが特徴です。

ここでは全国共通で利用しやすい補助金のみを厳選し、ポイントをご紹介します。

◎ 全国共通の主な補助金制度(2025年版)

補助金制度対象となる工事補助額の目安特徴
① 住宅省エネ2025キャンペーン(国土交通省)内窓、断熱浴槽、節湯水栓、節電設備など上限20万円毎年早期終了しやすい。マンションとの相性◎
② 長期優良住宅化リフォーム推進事業劣化対策、省エネ性能向上、バリアフリー化最大200万円書類が多く、施工会社の経験が重要
③ 介護保険住宅改修(全国)手すり、段差解消、滑りにくい床など20万円まで支給高齢者の住まい改善に適用されやすい
④ 各自治体の省エネ・断熱改修補助内窓、断熱材、設備交換など1〜30万円市区町村単位で内容が大きく異なる

🔍 知っておきたい補助金のリアル

補助金は魅力的ですが、次の3つを理解していないと “使えるはずの補助金が使えない” というケースが起こります。

【1】補助金は“工事前に申請”しないと一切使えない

「工事が始まったあと」や「契約したあと」では対象外になる制度がほとんどです。

流れは以下のとおりです。

  1. 現地調査
  2. 見積もり
  3. 製品仕様決定
  4. 管理組合の承認
  5. 補助金申請
  6. 承認後に工事開始

管理組合承認の時間が読めないため、早めの相談が推奨されます。

【2】マンションは“管理組合のルール”によって可否が変わる

たとえば

  • 浴室乾燥機 → 電気容量が足りず許可が出ない
  • 床材 → 遮音等級が規定以下だと不可
  • 排気ダクト変更 → 共用部に干渉するため制限がある
  • 内窓 → 外観規定が厳しいマンションでは制限も

同じ工事でも「許可されるマンション」と「許可されないマンション」があります。

【3】補助金は毎年“早期終了”が多い(特に国の制度)

住宅省エネ系の補助金は人気が高く、最速で夏前に締め切られることもあります。

使えるかどうかは“年度とタイミング”で大きく変わる
→ これがマンションリノベの難しさでもあります。

■ 補助金チェックリスト(最低限ここだけは確認)

チェック項目(OKの状態)
✅対象工事に該当しているか⇒対象製品・対象工程が公式に掲載されている
✅工事前に申請しているか⇒契約・工事着手前である
✅管理組合の承認を取っているか⇒書面または議事録で承認が取れている
✅必要書類の準備が可能か⇒性能証明・型番・写真などを施工会社が対応
✅申請期限内か/予算が残っているか⇒最新情報を要確認

またマンションのリノベーションにおいて、老後のことや親のことを考えて段差解消・手すり・滑りにくい床材など、バリアフリー仕様にしたいという要望もございます。

こちらの記事で補助金と組み合わせやすい工事を詳しく解説していますので、検討されているなら読んでみてください。

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🔗 バリアフリーリノベを検討している方へ
👉 「マンションのバリアフリーリフォーム|あなたに必要なレベルは?

マンションリノベにかかる期間はどれくらい?

マンションリノベの工期は、思っているより長く感じる方が多いです。フルリノベの場合は2〜3か月、管理組合の承認や設計期間も入れると 3〜4か月以上 かかるケースが一般的です。

ここでは、工程を見ながら、その理由と注意点をお伝えします。

■ マンションリノベの工程表(目安)

工程期間(目安)内容
① 現地調査・ヒアリング1〜2週間既存状態・寸法・劣化・配管位置の確認
② 基本設計・概算見積り2〜4週間間取り案提出、予算調整、追加調査など
③ 管理組合の申請・承認2〜6週間申請書提出、理事会審議、承認待ち
④ 実施設計・最終見積り2〜3週間細かい仕様決定、工事内容確定
⑤ 着工〜解体工事1〜2週間壁・床・天井の解体、配管状態の確認
⑥ 大工・設備・内装工事4〜8週間設備交換、造作、内装仕上げ
⑦ 完成・引き渡し1週間検査・調整・清掃

合計:8〜16週間(約2〜4か月)ほどかかります。

■ なぜこれほど時間がかかるのか?

① 解体してみないと分からない“マンション特有の制約があるため”

  • 配管の劣化
  • 壁内の断熱の状態が悪い
  • 下地が予想以上に弱っている

    といった理由で、工程調整や追加補修が必要になることがあります。

② 管理組合の承認に時間差がある

  • 数か月に1回の理事会でしか審議されないマンション
  • 理事長の承認だけで良いマンション

    など、ケースにより期間が大きく異なります。

③ フルリフォームとフルリノベの違い

種類内容期間
フルリフォーム設備交換・内装変更が中心、構造に触れない4〜8週間
フルリノベーション間取り変更・配管更新・天井/床の組み直し8〜12週間

フルリノベは“内部をほぼ作り直す”ため、どうしても時間がかかります。

補助金・工期・管理組合は、リノベの成否を左右する重要ポイントです。
特にマンションは、「配管・遮音・共用部」など戸建てとは違う制約が多く、早めの情報収集がとても大切です。

💡今回お伝えしたポイント

ポイント
  • 全国で使える補助金だけでも活用余地は大きい
  • 補助金は“工事前申請”と“管理組合承認”が必須
  • 工期は2〜4か月が一般的、フルリノベはさらに長期化
  • マンションは“見えない部分の状態”次第で調整が必要

もし、神奈川県でマンションリノベをご検討中であれば、
長年このエリアでリノベーションを手掛けてきた「あすなろ建築工房」へお気軽にご相談ください。

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といった段階でも歓迎しています。

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まとめ

この記事では、相場の全体像から、費用が変動する理由、補助金、工期までマンションリノベの核心部分を網羅的に解説しました。

まとめると…

  • 相場は300万〜2000万円以上と幅があるが、広さ×工事範囲でほぼ判断できる
  • 水回り・築年数・間取り変更の3つが費用に最も影響する
  • 補助金は全国で利用でき、マンションとの相性が良い工事が多い
  • 工期は2〜4か月、管理組合の承認を含めるとさらに伸びることも

そして何より大切なのは、
“あなたのマンションの場合”いくら必要なのか を早めに把握することです。

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