土地

【保存版】地盤調査の費用相場はいくら?

これから土地を購入しようとしている方、または設計に入る前の方にとって、「地盤調査の費用」は非常に気になるポイントではないでしょうか?

本記事では、地盤調査の費用相場や調査方法、土地の形状による変動、調査内容の内訳、依頼先による違いまで、神奈川県で注文住宅やリノベーションを検討している方に向けて、プロ目線でわかりやすく解説します。

地盤調査の費用相場は?【調査方法・土地形状別に比較】

地盤調査には主に2つの方法があり、それぞれの相場は以下の通りです。

調査方法費用相場(目安)特徴・用途
スウェーデン式サウンディング試験(SWS)7万円〜10万円木造2階建て住宅向け、簡易でコストが低い
ボーリング調査15万円〜30万円重量建物向け、詳細な情報が得られるがコストは高め

スウェーデン式サウンディング試験は、多くの木造住宅で用いられており、比較的安価に済ませられる調査方法です。一方、ボーリング調査は大規模建築物や特殊な土地に用いられ、地層構成まで詳細に把握できるため精度は高い反面、コストも高くなります。

土地の形状・特性別での費用の違い

土地の特性や形状によって、調査に必要な手間や時間が変わるため、費用も増減します。

土地の特徴費用相場の変動理由
更地(整形地)相場通り作業しやすく追加作業が発生しにくい
狭小地・旗竿地+1〜2万円程度機材搬入が困難なため、作業の手間が増える
高低差のある土地+2〜3万円程度坂や段差があると調査機器の設置が難しく、特殊対応が必要になる
崖地・造成地+3万円〜5万円以上安全性確認のため、より詳細な調査が必要になる場合あり

一見して平らに見える土地でも、造成履歴や周囲の地形、地歴によって地盤の強度は大きく異なります。特に横浜や鎌倉エリアなど、傾斜や崖地を含む土地では慎重な調査が不可欠です。

そもそも地盤調査は本当に必要?見極めのポイント

結論から言えば、新築であればほぼ必須です。特に次のようなケースでは専門家による地盤調査が強く推奨されます。

  • 地歴や造成履歴が不明な土地
  • 高低差のある土地や周囲に擁壁がある場合
  • 近隣で地盤改良をしている例が多い地域

一方、すでにしっかりとした基礎で建っている中古住宅で、建替え予定がなく、増改築を検討しているようなケースでは、調査を省略できる場合もあります。ただし、自己判断は危険です。可能であれば、設計士や建築士に相談し、必要性を判断してもらいましょう。

👉関連記事:【購入前必見】地盤調査はいつ・いくら?もぜひ参考にしてください。

地盤調査の中身とは?内容と費用の内訳を解説

地盤調査の中身とは?内容と費用の内訳を解説

地盤調査と一言でいっても、実際には複数の検査内容に分かれており、それぞれが建物の安全性や将来のトラブル回避に深く関係しています。

ここでは、具体的にどのような内容が調査されるのか、それぞれの費用がどの程度かかるのかを、わかりやすくご紹介します。

調査内容の違いを理解することで、なぜ費用に幅があるのか納得できるようになります。

建物を支える「地盤の固い部分」がどこにあるかで、費用が変わる

地盤調査ではまず、建物の重さをしっかり支えられる“固い地盤”が、どれくらいの深さにあるかを調べます。この固い層が浅い位置にあれば、基礎工事は比較的簡単で安く済みます。

しかし、固い地盤が深い位置にあると、建物を支えるためにコンクリートの杭(くい)を地中深くまで打ち込む必要があり、数十万円〜100万円以上の追加費用がかかることもあります。

やわらかい地盤や埋め戻しの土地には「補強工事」が必要な場合も

調査の結果、地盤がやわらかい、もしくは以前に埋め戻された土地だとわかった場合、そのままでは家を建てると傾いてしまう可能性があります。そういった土地には「地盤改良工事」が必要です。

地面の表面を固める工法や、地中に柱状のコンクリートを入れて補強する工法などがありますが、費用は20万円〜100万円以上かかることもあり、土地の状態によって大きく変わります

調査費用に差があるのは、内容に違いがあるから

「安い地盤調査」と「高い地盤調査」があるのは、使っている調査方法や測定の細かさが違うからです。たとえば、簡易な調査では5カ所くらいしか地面をチェックしませんが、より丁寧に調べる場合は10カ所以上を調査することもあり、当然費用も上がります。

また、報告書の内容は、対応する会社によって異なります。写真や図が詳しく載っているところもあれば、最低限の内容だけというところもあります。安すぎる調査は必要な情報が十分に得られない可能性もあるため、内容をよく確認してから依頼することが大切です。

調査期間と工程

調査方法所要時間結果報告までの期間
SWS試験半日~1日約3日~1週間
ボーリング調査1日〜数日約1〜2週間

着工スケジュールに余裕を持って計画することが重要です。

費用が建築価格に含まれているケースもある?

地盤調査の費用は、住宅会社との契約内容によって「建築費用に含まれる」場合と「別途請求となる」場合があります。この違いを理解せずに進めてしまうと、後から思わぬ出費が発生する可能性も。

あらかじめ確認しておくことで、予算オーバーやトラブルを防ぐことができます。

含まれているケースと含まれていないケースの違いとは

ハウスメーカーや建築事務所によっては、地盤調査費用を本体価格に含めて提示しているケースもあります。特に「コミコミプラン」などでは見えにくくなりがちなので、契約前に見積書の内訳をしっかり確認しましょう。

一方、設計事務所+工務店型(あすなろ建築工房もここに該当)では、調査内容に応じて実費精算とするケースが多く、透明性が高いとも言えます。

なお、土地探しの段階から工務店に相談することで、地盤調査の必要性やコストの見通しも早めに立てられます。
👉 土地探しを工務店に相談するメリットとは?

費用を抑えることは可能?安さの裏にある注意点

地盤調査を「なるべく安く済ませたい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、調査精度の低さや簡略化された調査では、その後の基礎工事や地盤改良に予想外のコストが発生するリスクもあります。

地盤調査は“安心のための投資”と考え、最低限の品質が保証された業者・方法を選ぶことをおすすめします。

まとめ|地盤調査費用の理解が、家づくりの安心につながる

  • 住宅における地盤調査の費用相場は7万円〜10万円が一般的
  • 土地の形状や調査方法によって変動あり
  • 支持層や沈下リスクを調べることで、基礎や改良工事の判断材料に
  • 見積もりや契約前に調査費用が含まれているかを要確認
  • 安さ重視ではなく、安心重視の選択が後悔しない家づくりに直結します

あすなろ建築工房では、土地探しから設計、施工、アフターサポートまで一貫してサポートしています。

👉 土地選びと合わせて地盤のことも相談したい方へ:土地探し 相談 の記事もあわせてご覧ください。


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