屋内熱中症はどんな場所で起こる?予防のために今日からできること

「熱中症は外で起こるもの」と思っていませんか。

炎天下の道路、運動中のグラウンド、屋外イベント、工事現場などを思い浮かべる方は多いと思います。もちろん、屋外での熱中症には十分な注意が必要です。

しかし、熱中症は屋内でも起こります。

自宅、オフィス、学校、体育館、工場、店舗、介護施設など、建物の中にいても、暑さや湿度、空気のこもり方によって体に負担がかかることがあります。

厚生労働省も、熱中症は屋外だけでなく、室内で何もしていないときでも発症することがあると説明しています。

つまり、「屋内にいるから安心」ではありません。

大切なのは、どこにいるかではなく、体に熱がこもりやすい環境になっていないかを見極めることです。

この記事では、屋内で熱中症が起こる理由、屋内・屋外の発生割合、屋内で注意したい場所、そして今すぐできる予防法について解説します。

屋内でも熱中症になる?実は住居での発生が最も多い

屋内での熱中症を考えるとき、まず知っておきたいのは「実際にどこで起きているのか」です。

熱中症というと、屋外で発生するイメージが強いかもしれません。しかし、消防庁のデータを見ると、熱中症による救急搬送は住居での発生が最も多くなっています。

これは、屋内の暑さが特別なものではなく、日常生活の中にあるリスクだということを示しています。

自宅にいる時間が長い方、在宅勤務をしている方、高齢の家族や小さなお子様と暮らしている方は、屋内の暑さを軽く見ないことが大切です。

熱中症は屋外<屋内で発症しやすい?

消防庁の「令和7年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況」によると、熱中症による救急搬送人員は100,510人でした。

発生場所別では、「住居」が38,292人で、全体の38.1%を占めています。発生場所の中では住居が最も多く、道路や仕事場、教育機関などよりも多い結果となっています。

参考元:「総務省令和7年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況」

これは、「熱中症=外で起こるもの」というイメージとは少し違う結果です。

もちろん、屋外での活動には大きなリスクがあります。しかし、屋内でも長時間過ごしているうちに暑さに気付きにくくなり、体に熱がこもることがあります。

発生場所見方
住居日常生活の中で起こりやすい
道路外出・移動中に注意が必要
仕事場作業内容や服装で負担が増えやすい
教育機関体育館・教室・部活動中に注意
公衆出入場所店舗・施設・イベント会場などで注意

大切なのは、「屋内」「屋外」という単純な分け方だけでは判断できないという点です。

たとえば、住居は屋内です。オフィスも屋内です。体育館も屋内です。工場や倉庫も屋内です。

しかし、同じ屋内でも、エアコンの有無、湿度、空気の流れ、人数、活動量、建物にこもる熱によって、体への負担はまったく変わります。

つまり、屋内熱中症を防ぐには、「建物の中だから安全」と考えるのではなく、その場所が本当に涼しく保たれているかを見る必要があります。

屋内で熱中症が起こりやすい理由

屋内で熱中症が起こりやすい理由は、1つではありません。

外のように強い日差しを浴びていなくても、建物の中には熱がこもります。

  • 窓から入る日射
  • 屋根や外壁にたまる熱
  • 人の多さ
  • 湿度
  • 換気不足
  • エアコンの効きにくさ

などの要因が重なると、屋内でも体に負担がかかります。

屋内でも「気温だけ」を見ていると、リスクを見落とすことがあります。

たとえば、室温がそこまで高くなくても、湿度が高いと汗が乾きにくくなります。人が多い体育館やオフィスでは、空気がこもりやすくなります。工場や厨房では、設備や作業による熱が加わります。

屋内で起こりやすい要因具体的な状態
湿度が高い汗が乾きにくく、熱が逃げにくい
空気が動かない熱や湿気がこもりやすい
人が多い体温や活動で室温が上がりやすい
建物に熱がこもる夜になっても涼しくなりにくい
エアコンが届かない場所によって温度差が出やすい
活動量が多い屋内でも体温が上がりやすい

👆このような条件が重なると、屋内でも熱中症のリスクは高まります。

特に注意したいのは、「暑さに気付きにくい場所」です。

屋外であれば、強い日差しや暑さを感じやすいため、「休もう」「日陰に入ろう」と判断しやすいかもしれません。一方、屋内では「外よりは涼しいはず」「まだ大丈夫」と感じやすく、対策が遅れがちです。

屋内熱中症の怖さは、危険が分かりにくいことにあります。

屋内で熱中症になりやすい場所

屋内といっても、注意すべき場所はさまざまです。

自宅だけでなく、オフィス、学校、体育館、工場、倉庫、店舗、介護施設など、屋内には多くの種類があります。それぞれ暑くなりやすい理由が違うため、同じ対策だけでは不十分なことがあります。

ここでは、屋内熱中症で注意したい場所を、特徴ごとにご紹介します。

自宅 ★★★★★

自宅は、熱中症による救急搬送の発生場所として最も多い「住居」にあたります。

長時間過ごす場所でありながら、暑さに慣れてしまいやすいのが特徴です。特に高齢の方や小さなお子様、在宅勤務の方は、暑さや喉の渇きに気付きにくいことがあります。

また、家の中でもリビング、寝室、脱衣所、2階、子ども部屋などで温度差が出ることがあります。

住宅内で暑くなりやすい場所や部屋ごとの対策は、関連記事で詳しく解説しています。

自宅の中で「どの部屋が危ないのか」「寝室や2階、脱衣所で何に注意すればよいのか」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

屋内熱中症の中でも、住宅内で起こりやすいケースに絞って、住まいのプロの視点から解説しています。

体育館・学校 ★★★★☆

体育館や学校は、屋内であっても熱がこもりやすい場所です。

特に体育館は天井が高く、広い空間である一方、冷房が効きにくい場合があります。冷房設備がない体育館はまだまだ多くあります。部活動、体育、集会、イベントなどで人が集まると、体から出る熱や活動量によって暑さを感じやすくなります。

また、子どもは体調の変化をうまく言葉にできないことがあります。

「少し気分が悪い」「頭が痛い」「だるい」と感じていても、周囲に伝えられないまま無理をしてしまうことがあります。学校や体育館では、気温だけでなく、活動量、休憩、水分補給、換気、空調の状態を合わせて確認することが大切です。

オフィス・会議室 ★★★★☆

オフィスや会議室でも、熱中症には注意が必要です。

冷房が入っているから安心と思われがちですが、席の位置によって涼しさに差が出ることがあります。窓際は日射の影響を受けやすく、会議室は人が集まることで室温や湿度が上がりやすくなります。

また、仕事に集中していると、水分補給を忘れがちです。

在宅勤務でも同じです。パソコン作業に集中していると、長時間同じ姿勢で過ごし、喉の渇きや暑さに気付きにくくなります。

オフィスや在宅ワークでは、温湿度計を置き、一定時間ごとに水分を取るなど、習慣として対策を組み込むことが大切です。

工場・倉庫・厨房 ★★★★★

工場、倉庫、厨房は、屋内であっても熱中症リスクが高くなりやすい場所です。

機械設備、調理機器、照明、人の動きなどにより、室内に熱が発生しやすくなります。さらに、作業服や制服を着ている場合、体の熱が逃げにくくなることもあります。

倉庫では、空調が届きにくい場所や、天井付近に熱がたまる場所があります。

厨房では、火を使う調理や湯気によって、熱と湿気が同時に発生します。こうした場所では、屋内であっても屋外作業と同じくらい注意が必要になることがあります。

職場の熱中症対策については、厚生労働省などの情報も確認しながら、作業内容に応じた対策を行うことが大切です。

店舗・商業施設・公共施設 ★★★☆☆

店舗や商業施設、公共施設も、屋内だからといって油断はできません。

空調が入っていても、出入口付近、ガラス面の多い場所、人が密集する場所では暑さを感じやすくなります。イベント会場や待合スペースでは、長時間立ったまま過ごすこともあり、体に負担がかかる場合があります。

また、屋外から暑い状態で入ってきた直後は、体に熱がこもっていることもあります。

商業施設では涼しく感じても、体調が回復しているとは限りません。移動中に暑さを感じた場合は、涼しい場所で休み、水分を取り、無理に行動を続けないことが大切です。

屋内熱中症は「場所」よりも「環境」で考える

屋内熱中症を防ぐためには、「ここは屋内だから大丈夫」と判断しないことが大切です。

注意

自宅でも、学校でも、オフィスでも、工場でも、体に熱がこもりやすい環境になっていれば注意が必要です。

逆に、屋内でも温度・湿度・空気の流れが整っていれば、リスクを下げやすくなります。

つまり、屋内熱中症対策では、次のような視点で確認することが重要です。

屋内熱中症対策で確認すべきこと

  • 室温や湿度が高くなっていないか
  • 風や空気の流れがあるか
  • 人が多く集まっていないか
  • 長時間同じ場所にいないか
  • 活動量が多くなっていないか
  • エアコンや換気設備が適切に使われているか
  • 水分補給や休憩ができているか

これらは、どの屋内空間にも共通する確認ポイントです。

特に夏場は、少しの油断が体調不良につながることがあります。屋内にいる安心感で対策が遅れないよう、「今いる場所は本当に涼しい環境か」を意識することが大切です。

屋内熱中症を防ぐために今日からできること

屋内熱中症を防ぐには、特別な設備を入れる前に、まず毎日の過ごし方を見直すことが大切です。

水分補給、休憩、室温・湿度の確認、エアコンや換気の使い方など、基本的な対策を組み合わせるだけでも、体への負担は変わります。

ただし、「水を飲めば大丈夫」「エアコンを付ければ安心」と1つの対策だけに頼るのは危険です。屋内の暑さは、温度・湿度・活動量・空気の流れ・建物の熱のこもり方が重なって起こります。

そのため、屋内熱中症対策では、いくつかの小さな対策を重ねて、体に熱をため込まない環境をつくることが重要です。

屋内の熱中症対策としての水分補給は「喉が渇く前」に行うべき

屋内で過ごしていると、屋外ほど汗をかいている実感がないことがあります。

しかし、室内でも汗は出ています。特に湿度が高い日や、風通しの悪い部屋で過ごしていると、体は知らないうちに水分を失っています。

喉が渇いたと感じたときには、すでに水分不足が進んでいる場合があります。

そのため、屋内での水分補給は「喉が渇いたら飲む」ではなく、「時間を決めて飲む」くらいの方が安心です。

タイミング水分補給を意識したい理由
起床後睡眠中に水分が失われているため
外出前後移動中に汗をかきやすいため
入浴前後体温が上がり、水分を失いやすいため
就寝前夜間の脱水を防ぎやすくするため
作業・勉強中集中して水分補給を忘れやすいため

特にこれらのタイミングは、日常生活に組み込みやすい水分補給のタイミングです。

特に高齢の方や子どもは、喉の渇きを自覚しにくいことがあります。家族で暮らしている場合は、「水を飲んだ?」と声をかけるだけでも、対策につながります。

また、たくさん汗をかいたときは、水だけでなく塩分も意識したいところです。ただし、持病がある方や食事制限がある方は、医師や専門機関の指示に従ってください。

熱中症対策1.暑さ指数を確認する

屋内熱中症対策では、気温だけを見るのでは不十分です。

環境省は、熱中症予防の指標として「暑さ指数(WBGT)」を公表しています。

暑さ指数とは

暑さ指数とは、湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature)とも言い、熱中症を予防することを目的として使われている指標です。

単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なり、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、②日射・輻射など周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた指標となります。(wbgt.env.go.jp)

つまり、同じ30℃でも、湿度が高い日と低い日では、体への負担が変わります。

屋内でも、窓から日差しが入る場所や、人が集まりやすい場所、空気がこもる場所では、体感としてかなり暑く感じることがあります。

📌 「今日は何℃か」だけではなく、「体に熱がこもりやすい日か」を確認することが大切です。

見る情報何が分かるか
気温空気そのものの暑さ
湿度汗の乾きやすさ
暑さ指数熱中症リスクの目安
警戒アラート特に注意が必要な日
天気予報日射や夜間の気温変化

これらをすべて毎日細かく見る必要はありません。

ただ、暑い時期は朝の天気予報や環境省の熱中症予防情報サイトで、暑さ指数や熱中症警戒アラートを確認しておくと安心です。

特に、学校行事、体育館での活動、在宅勤務、家族の見守り、工場や倉庫での作業がある日は、事前にリスクを把握しておくことで対策しやすくなります。

熱中症対策2.温湿度計を置く

屋内熱中症を防ぐうえで、温湿度計はとても役立ちます。

体感だけでは、室内の暑さを正確に判断できないことがあります。特に、暑さに慣れてしまった部屋では、「少し暑いけれど大丈夫」と感じてしまいがちです。

しかし、実際には室温や湿度が高くなっていることがあります。外気の温度と湿度、室内の温度と湿度を計測できる温湿度計を置いておくことをお勧めします。外気の温湿度計をコードレスで室内で知ることが出来ます。

温湿度計を置くと、感覚ではなく数字で判断できます。エアコンを付けるタイミング、休憩を取るタイミング、窓を閉めて日射を遮るタイミングなどを決めやすくなります。

置きたい場所理由
リビング家族が長時間過ごすため
寝室夜間の暑さに気付きにくいため
子ども部屋閉め切りや集中で暑さを見落としやすいため
在宅ワーク部屋作業に集中して水分補給を忘れやすいため
高齢者の部屋暑さを感じにくい場合があるため

温湿度計は、1つだけではなく、複数の場所に置くとより分かりやすくなります。

たとえば、リビングは涼しくても、寝室や2階の部屋は暑いことがあります。オフィスでも、中央の席は涼しいのに、窓際や会議室は暑いことがあります。

数字で確認できると、「この部屋だけ暑い」「夕方になると湿度が上がる」といった傾向が見えてきます。

熱中症対策3.休憩を先に決めておく

屋内での熱中症対策では、休憩の取り方も大切です。

屋外作業と違い

屋内では「涼しい場所にいるつもり」になりやすいため、休憩を後回しにしてしまうことがあります。仕事、家事、勉強、調理、片付けなどに集中していると、気付いたときには疲労や暑さがたまっていることがあります。

そのため、休憩は疲れてから取るのではなく、先に決めておく方が安全です。

特に、体育館での活動、工場や倉庫での作業、厨房での調理、在宅勤務などは、時間を区切って休むことを意識しましょう。

場面休憩の考え方
在宅勤務1時間ごとに立ち上がり水分補給する
家事掃除や調理を続けすぎない
体育館活動活動前から休憩時間を決める
工場・倉庫作業内容に応じて涼しい場所で休む
高齢者の生活午前中から室温確認と声かけを行う

休憩は、ただ座るだけではなく、涼しい場所で体を落ち着かせることが大切です。

屋内でも、空調が効いていない場所や湿度が高い場所では、休んでいるつもりでも体の熱が逃げにくいことがあります。

できれば、エアコンの効いた部屋、風通しのよい場所、直射日光が入らない場所で休むようにしましょう。

屋内熱中症対策において、エアコンは重要な設備です。

環境省の熱中症予防情報サイトでも、熱中症警戒アラートが発表された際は、暑さを避け、エアコンを適切に使用することが呼びかけられています。(wbgt.env.go.jp)

「何℃に設定すればよいか」「エアコンなしで過ごせるのか」「エアコンを付けていても熱中症になる理由」について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

エアコンの設定温度や、冷房・除湿の使い分け、エアコンを付けていても暑い理由については、こちらの記事で詳しく解説しています。

屋内熱中症対策をより具体的に進めたい方は、あわせて確認してみてください。

熱中症対策4.公的機関が案内する対応も知っておく

屋内で体調が悪くなった場合、自己判断だけで済ませないことが大切です。

あすなろ建築工房は医療機関ではないため、症状の診断や治療についてお伝えする立場ではありません。ただし、公的機関が案内している情報を知っておくことは、家族や周囲の人を守るうえで役立ちます。

厚生労働省は、熱中症が疑われる人を見かけた場合の応急処置として、涼しい場所へ避難させること、衣服をゆるめて体を冷やすこと、水分補給を行うことを案内しています。(mhlw.go.jp)

公的機関が案内する対応内容
涼しい場所へ移動エアコンの効いた室内などへ移動する
体を冷やす衣服をゆるめ、首や脇などを冷やす
水分補給自力で飲める場合に補給する
状態確認意識や反応を確認する
救急要請自力で水が飲めない、意識がない場合など

この表は、厚生労働省の情報をもとにした概要です。

実際の対応は、年齢、体調、症状の程度、持病の有無によって変わります。特に、自力で水分が取れない場合や、意識の状態がおかしい場合は、すぐに救急車を呼ぶよう厚生労働省では案内しています。

屋内で起きた体調不良でも、「屋内だから軽い」とは限りません。迷った場合は、医療機関や救急相談、119番などに相談してください。

屋内熱中症を防ぐには、住まいそのものを見直すことも大切

屋内熱中症は、自宅、オフィス、学校、工場、体育館など、さまざまな場所で起こる可能性があります。

その中でも、私たちが住まいのプロとして特にお伝えしたいのは、自宅の暑さは「暮らし方」だけでなく「住まいのつくり」と深く関係しているということです。

水分補給やエアコンの使用は大切です。しかし、家そのものが熱をため込みやすい状態では、毎年同じように夏の暑さに悩まされることになります。

暑さを一時的にしのぐだけでなく、熱を入れにくく、ため込みにくい住まいに整えることも、長い目で見た屋内熱中症対策の1つです。

エアコンだけでは屋内熱中症対策が解決しにくい家があります

エアコンは、屋内熱中症対策に欠かせない設備です。

しかし、住まいによっては、エアコンを付けてもなかなか涼しくならないことがあります。

「設定温度を下げても、2階だけなぜか暑い💦」
「リビングは涼しいのに寝室が暑い💦」
「冷房を切るとすぐに室温が戻った気がする」

こうした場合、エアコンの性能でなく、建物そのものに熱が入りやすくなっている可能性があります。

よくある悩み建物側で考えたい要因
2階が暑い屋根や天井から熱が伝わりやすい
西日で夕方が暑い窓から日射が入りやすい
冷房が効きにくい断熱性や気密性に課題がある
部屋ごとに温度差が大きい間取りや空気の流れに偏りがある
夜になっても暑い日中の熱が建物に残っている

このような悩みは、エアコンを強くするだけでは根本的に改善しにくい場合があります。

もちろん、古いエアコンの更新で改善することもあります。ただ、住まい全体の暑さを考えるなら、窓、屋根、壁、日射、風の流れまで含めて見直す必要があります。

「冷やす力」を上げるだけでなく、「熱を入れない工夫」を考えることが大切です。

日射・窓・屋根が室内の暑さに影響します

夏の住まいで特に大きいのが、日射の影響です。

窓から入る日差しは、室内の温度を上げる大きな要因になります。特に西日が入る部屋は、午後から夕方にかけて室温が上がりやすく、夜になっても暑さが残ることがあります。

また、屋根に近い2階の部屋は、日中に屋根が受けた熱の影響を受けやすい場所です。

このような暑さは、エアコンだけで冷やそうとすると、電気代がかかりやすくなります。まずは、熱が入る入口を抑えることが大切です。

🏠 夏の住まいは「冷やす前に、熱を入れない」ことが大切です。

暑さの入口対策の考え方
窓外側で日射を遮る
屋根天井・屋根まわりの断熱を考える
外壁外から伝わる熱を抑える
間取り空気の流れを整える
庭まわり植栽や軒で日差しを和らげる

たとえば、

🏠窓の外に日陰をつくること
🏠軒や植栽で日射をやわらげること
🏠庭との間に中間領域を設けること

こうした工夫は、室内の暑さを和らげるだけでなく、暮らしの心地よさにもつながります。

屋内の熱中症対策は「設備」でなく「建物全体の見直し」が大切

屋内熱中症対策というと、エアコンや水分補給を思い浮かべる方が多いと思います。

もちろん、それらは欠かせない対策です。

ただ、住んでいる中で毎年のように暑さを感じる場合は、設備だけでなく、建物全体を見直す必要があります。

たとえば、日差しの入り方、風の通り方、家族が長く過ごす場所、庭や外部空間とのつながりによって、室内の暑さは大きく変わります。

見直したい視点考えたいこと
日差しの入り方夏の日差しを入れすぎていないか
風の通り方空気がこもる場所がないか
過ごす場所家族が長くいる部屋が暑くないか
外部環境庭や軒で日差しを和らげられるか
将来の暮らし高齢期にも無理なく過ごせるか

このように考えると、屋内熱中症対策は「今だけ涼しくする対策」ではなく、これからの暮らし全体を整える視点につながります。

特に子育て世帯やセカンドライフを見据える世帯では、夏の暑さを我慢する暮らしではなく、無理なく過ごせる住まいを考えておくことが大切です。

屋内環境は「家の中」だけで完結しません

住まいの暑さは、家の中だけを見ていても分からないことがあります。

  • 窓の外にどのような日差しが入るのか
  • 庭や隣家との距離はどうか
  • 周囲に風が抜ける余地はあるのか

こうした外部環境も、屋内の暑さに関係します。

室内だけを整えるのではなく、庭、軒、植栽、窓の外の日よけ、中間領域まで含めて考えることで、住まいの心地よさは変わります。

たとえば、窓の外に日陰があるだけでも、室内に入る熱は変わります。外と内の間にゆるやかな中間領域があると、夏の日差しを受け止めながら、暮らしに奥行きも生まれます。

🏠 屋内熱中症対策は、部屋の中だけでなく、家の外側から暑さを考えることも大切です。

まとめ|屋内熱中症は「建物の中だから大丈夫」と思わないことが大切です

熱中症は、屋外だけで起こるものではありません。

自宅、オフィス、学校、体育館、工場、店舗など、屋内でも暑さや湿度、空気のこもり方によって体に負担がかかることがあります。

消防庁のデータでも、熱中症による救急搬送は住居での発生が最も多くなっています。

つまり、「建物の中にいるから安心」ではなく、「その場所が本当に涼しく保たれているか」を見ることが大切です。

屋内熱中症を防ぐには、水分補給、休憩、温湿度の確認、エアコンの適切な使用、暑さ指数の確認など、日常の中でできる対策を重ねる必要があります。

そのうえで、自宅の暑さが毎年つらい場合は、住まいそのものの暑くなり方を見直すことも大切です。

窓から入る日射、屋根や外壁から伝わる熱、風の通り方、断熱性、間取り。これらは、毎日の暮らしの快適さに深く関わります。

あすなろ建築工房では、目先の暑さ対策だけでなく、30年後、50年後も愛着を持って暮らせる住まいを大切にしています。

夏の暑さ、冬の寒さ、エアコンの効きにくさ、部屋ごとの温度差が気になる方は、設備だけでなく住まい全体を見直すことで、暮らしやすさが変わるかもしれません。

まだ具体的な計画が決まっていない段階でも構いません。

将来を見据えて、暑さ寒さに悩みにくい住まいを考えたい方は、まずはお気軽にご相談ください。

あすなろスタッフ

毎年の「家の暑さ」が気になる方へ。

👉 住まいの暑さ対策について相談する


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