部屋の中でも熱中症ってなるの?原因・対策を住まいのプロが解説

「外に出ていないのに、熱中症になることがあるの?」
「部屋の中にいるなら、多少暑くても大丈夫では?」
「頭痛やだるさがあるけれど、これも室内熱中症なのだろうか?」

夏になると、このような不安を感じる方は少なくありません。

熱中症というと、炎天下の屋外や運動中に起こるものという印象があります。しかし、実際には部屋の中で過ごしているときにも熱中症は起こります。消防庁の令和7年5月〜9月の熱中症による救急搬送状況では、発生場所別で「住居」が約38%と最も多くなっています。

参考元:「総務省令和7年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況

つまり、熱中症は特別な場所だけで起こるものではなく、毎日過ごしている自宅でも起こり得る身近なリスクです。

この記事では、部屋の中で熱中症になる理由、注意したい部屋、熱中症が疑われる症状と公的機関が案内している対応、そして住まいの視点からできる室内熱中症対策について解説します。

部屋の中でも熱中症になる理由とは?自宅で起こる熱中症は?

部屋の中にいると、外のような強い日差しを直接浴びるわけではありません。

そのため、「室内なら安全」「家にいるから大丈夫」と感じやすいものです。しかし、実際の住まいでは、屋根や外壁、窓から入る熱、湿度、風通しの悪さ、夜間にこもる熱などが重なり、体に負担がかかる環境になることがあります。

特に最近の夏は、昼間だけでなく夜になっても気温が下がりにくい日があります。エアコンを使っていても、部屋によっては暑さが残ることもあります。

大切なのは、体に熱がこもりやすい室内環境になっていないかを見ることです。

熱中症は住居で多く発生しています

消防庁の熱中症による救急搬送状況を見ると、発生場所は「住居」が最も多くなっています。令和7年5月〜9月の確定値では、全国の熱中症による救急搬送人員は100,510人となり、そのうち住居での発生が約38%を占めています。

参考元:「総務省令和7年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況

屋外での熱中症はニュースでも取り上げられやすいため、危険をイメージしやすいかもしれません。一方で、自宅の中は安心できる場所だからこそ、暑さの危険を見落としやすい面があります。

たとえば、リビングで家事をしているとき、2階の寝室で眠っているとき、子ども部屋で勉強しているとき、脱衣所で入浴準備をしているときなど、日常の中にもリスクがあります。

発生場所考えたいこと
住居長時間過ごすため、暑さに気付きにくい
道路外出や移動中に直射日光を受けやすい
屋外施設公園、イベント会場などで暑さを受けやすい
仕事場作業内容や服装で体に負担がかかりやすい

このとおり、熱中症は「外にいる人だけの問題」ではないことが分かります。

むしろ、自宅は長く過ごす場所だからこそ、少しずつ暑さが蓄積しても気付きにくいことがあります。

注意

特に、朝から閉め切った部屋、日中に西日が入る部屋、夜になっても熱が抜けない寝室などは注意が必要です。

室内熱中症対策では、まず「自宅でも起こる」という前提を持つことが大切です。

部屋の中で熱中症になりやすい原因って何?

部屋の中で熱中症になる原因は、単に「気温が高いから」だけではありません。

「暑さ指数(WBGT)」

暑さを計る指標として暑さ指数(WBGT)があります。

暑さ指数とは、湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature)とも言い、熱中症を予防することを目的として使われている指標です。

単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なり、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、②日射・輻射など周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた指標となります。

また、暑さ指数が28を超えると熱中症患者が著しく増加するとされています。

参考元:「環境省 熱中症予防情報サイト「暑さ指数(WBGT)について

つまり、室内熱中症を考えるときも、室温だけでは不十分です。

同じ28℃の部屋でも、湿度が高い部屋、西日が強く入る部屋、風が通らない部屋、屋根に近い2階の部屋では、体への負担が変わります。

室内の要因起こりやすい状態
湿度が高い汗が乾きにくく、熱が逃げにくい
西日が入る午後から夕方に室温が上がりやすい
風が通らない熱と湿気が部屋にこもりやすい
2階や屋根に近い日中の熱が夜まで残りやすい
窓が大きい日射の影響を受けやすい
断熱性が低い外の熱が室内へ伝わりやすい

このような要因が重なると、部屋の中にいるだけでも体に熱がこもりやすくなります。

特に共働き世帯では、日中に家を閉め切っていることも多いと思います。帰宅したときに玄関やリビングが「むわっ」と暑い場合、建物全体が日中の熱をため込んでいる可能性があります。

また、夜になっても寝室が暑い場合は、屋根や壁にたまった熱が室内に戻ってきていることもあります。寝る前だけエアコンを付けても、タイマーを切った後に急激に室温が上がってしまうことがあるため注意が必要です。

家の中で熱中症になりやすい部屋はどんな部屋?

家の中といっても、すべての部屋が同じ暑さになるわけではありません。

リビングはエアコンが効いていても、

  • 脱衣所や廊下
  • 2階の寝室
  • 子ども部屋

は暑いままという家は少なくありません。住まいの中には、熱がこもりやすい場所と、比較的涼しく保ちやすい場所があります。

特に注意したいのは、「長時間過ごす部屋」と「冷房が届きにくい部屋」です。

場所注意したい理由
2階の寝室屋根に近く、夜まで熱が残りやすい
西向きの部屋夕方にかけて強い日差しが入りやすい
子ども部屋勉強中に暑さや喉の渇きに気付きにくい
脱衣所入浴前後に体への負担が大きい
キッチン調理中の熱と湿気が重なりやすい
在宅ワーク部屋集中して水分補給を忘れやすい

👆上記の場所は、住まいの中でも「暑さの偏り」がよく見られる場所です。

リビングだけを見て「家の中は涼しい」と判断してしまうと、寝室や脱衣所、2階の部屋に潜む暑さを見落としてしまいます。

特に寝室は、睡眠中に体調の変化に気付きにくい場所です。就寝前に温度と湿度を確認し、夜間に室温が上がりすぎないようにしておくと安心です。

部屋の中の暑さは「体感」だけでは判断しにくい

部屋の暑さは、体感だけで判断しないことが大切です。

人は暑さに少しずつ慣れてしまいます。特に高齢の方は、暑さや喉の渇きを感じにくい場合があります。また、子どもは遊びや勉強に集中していると、体調の変化をうまく伝えられないこともあります。

そのため、室内熱中症対策では温湿度計を活用することをおすすめします。

外気の温度と湿度、室内の温度と湿度を計測できる温湿度計を置いておくことをお勧めします。外気の温湿度計をコードレスで室内で知ることが出来ます。

リビング、寝室、子ども部屋、2階の部屋など、長時間過ごす場所に置いておくと、体感では分からない室内環境を確認しやすくなります。

📌 「暑いと感じたら対策する」ではなく、「暑くなりそうな部屋を先に見つける」ことが大切です。

確認する場所見るポイント
リビング家族が長時間過ごす基本の場所
寝室夜間の室温上昇に注意
子ども部屋日中の西日や閉め切りに注意
2階屋根からの熱の影響を受けやすい
脱衣所入浴前後の暑さに注意

温湿度計は、1つだけではなく複数置くと、家の中の温度差が分かりやすくなります。

たとえば、リビングは27℃でも、2階の寝室は31℃になっていることがあります。こうした差は、体感だけでは気付きにくいものです。

家の中の暑さを「見える化」すると、どの部屋にエアコンやサーキュレーターが必要か、どの窓に日よけを付けるべきか、どの時間帯に注意すべきかが見えてきます。

部屋の中で体調が悪くなったら?熱中症が疑われる症状とは?

ここからは、公的機関が公開している情報をもとに、熱中症が疑われる症状や対応の目安を紹介します。

ただ、部屋の中で体調が悪くなったときに、「どういう情報を確認すればよいか」「どのような場合に危険とされているか」を知っておくことは、家族を守るうえで大切です。

症状が強い場合や判断に迷う場合は、自己判断せず、医療機関や救急相談、119番などに相談してください。

厚生労働省によると、熱中症ではこのような症状がみられます

厚生労働省は、熱中症が疑われる症状例として、めまい、大量の発汗、立ちくらみ、筋肉痛、生あくび、筋肉のこむら返りなどを挙げています。

また、『頭痛、吐き気、倦怠感、判断力や集中力の低下』などがみられることもあります。

部屋の中で頭痛がする、だるい、気分が悪い、立ちくらみがする、といった状態がある場合は、「室内だから熱中症ではない」と決めつけないことが大切です。

公的機関が示す症状例室内で気付きやすい場面
めまい・立ちくらみ立ち上がったときにふらつく
大量の発汗室内なのに汗が止まらない
頭痛暑い部屋で過ごした後に痛む
吐き気食欲がなく、気分が悪い
倦怠感体が重く、動くのがつらい
筋肉のこむら返り足がつる、筋肉が痛む
生あくび眠気とは違う違和感がある

ただ、部屋の中でこのような変化が出たときに、「疲れただけ」「寝不足かもしれない」と軽く考えてしまい見過ごしてしまうと、対応が遅れることがあります。

注意

特に、暑い部屋で長時間過ごした後、エアコンを付けずに寝ていた後、入浴後、キッチンで調理をした後などは注意が必要です。

厚生労働省が推奨している熱中症が疑われる場合の対応について

厚生労働省は、熱中症が疑われる人を見かけた場合の応急処置として、涼しい場所へ避難させること、衣服をゆるめて体を冷やすこと、水分補給を行うことを推奨しています。

参考元:「熱中症が疑われる人を見かけたら 応急処置(厚生労働省)

ここで大切なのは、「部屋の中で起きたから軽い」と判断しないことです。

室内であっても、体に熱がこもっている可能性があります。冷房の効いた部屋、風通しのよい場所、日差しを避けられる場所へ移動し、無理に動かないようにすることが大切です。

対応の考え方内容
涼しい場所へ移動エアコンの効いた部屋などへ移動する
体を冷やす首、わきの下、足の付け根などを冷やす
水分補給自力で飲める場合に補給する
状態を確認意識や会話の様子を確認する
迷ったら相談医療機関や救急相談を利用する

この内容は、あくまで厚生労働省が案内している一般的な対応の紹介です。

症状の程度や持病の有無、年齢、体調によって適切な対応は変わります。

情報

特に高齢の方、小さなお子様、妊娠中の方、持病のある方は、早めに専門機関へ相談することが大切です。

また、自力で水分を取れない場合や、意識の状態がおかしい場合は、無理に飲ませるのではなく、すぐに救急要請を検討してください。

このような場合は救急要請が必要とされています

厚生労働省は、自力で水が飲めない場合や、意識がない場合には、すぐに救急車を呼ぶよう案内しています。

これは、室内で起きた場合でも同じです。

部屋の中で体調が悪くなったとき、「少し休めば治るだろう」と思ってしまうことがあります。

しかし、
「会話が成り立たない」
「ぼんやりしている」
「ぐったりしている」
「水を飲めない」

といった状態がある場合は、ためらわずに119番へ連絡する必要があります。

意識の異常や自力で水分が取れない状態は、自己判断で様子を見ないことが重要です。

状態考えたい対応
呼びかけへの反応がおかしいすぐに119番を検討
自力で水が飲めない無理に飲ませず救急要請を検討
意識がないすぐに119番
症状が改善しない医療機関や救急相談へ
高齢者・子どもで様子が違う早めに相談

家族で共有しておきたい室内熱中症のサイン

室内熱中症は、本人が異変に気付きにくいことがあります。

特に高齢の家族や子どもがいる場合は、「暑くない?」「水飲んだ?」と声をかけるだけでなく、顔色、汗のかき方、会話の様子、動き方も見ておくと安心です。

家族で暮らしている場合は、夏の前に簡単なルールを決めておくと対応しやすくなります。

たとえば、室温が一定以上になったらエアコンを使う、寝る前に寝室の温度を確認する、入浴前後に水分を取る、体調が悪いときは我慢せず伝える、といったルールです。

家族で決めたいこと具体例
エアコンを使う基準室温や時間で決める
水分補給のタイミング起床後、入浴前後、就寝前
確認する部屋寝室、子ども部屋、脱衣所
声かけの相手高齢の家族、子ども、在宅勤務者
緊急時の行動119番、救急相談、家族への連絡

このようなルールは、難しくする必要はありません。

むしろ、忙しい日でも続けられるくらい簡単にしておくことが大切です。「寝る前に寝室の温湿度計を見る」「午前中に高齢の親へ電話する」「室温が28℃前後になったらエアコンを付ける」など、日常の動きに組み込める形がよいでしょう。

室内熱中症対策は、特別なことを一度だけ行うよりも、毎日の暮らしの中で小さな確認を続けることが大切です。

部屋の中で熱中症を防ぐために、今日からできる住まいの対策

ここからは、住まいのプロとしてお伝えできる「住まいの視点」からの対策を紹介します。

室内熱中症対策というと、エアコン、水分補給、服装などを思い浮かべる方が多いと思います。もちろん、それらは大切です。

しかし、部屋の中で熱中症が起こる背景には、家そのものの暑くなり方も深く関係しています。窓から入る日射、断熱性、風の通り方、部屋の配置、屋根や外壁から伝わる熱は、毎日の快適さに大きく影響します。

つまり、室内熱中症対策は暑さを家に入れにくく、ため込みにくい住まいにすることも重要です。

エアコンありでも熱中症になることがある!?

エアコンを付けているからといって、家の中すべてが安全になるわけではありません。

環境省の熱中症予防情報サイトでは、熱中症警戒アラートが発表された地域では、屋内でエアコン等を適切に使用し、涼しい環境で過ごすよう呼びかけています。

参考元:「環境省 熱中症予防情報サイト「熱中症警戒アラートとは?

ただし、リビングは涼しくても、キッチンや脱衣所、寝室、2階の部屋に冷気が届いていないことがあります。また、エアコンの設定温度は低くしているのに、湿度が高く、体感として蒸し暑いままということもあります。

「エアコンありなのに熱中症が心配」という場合は、エアコンの性能だけでなく、冷気の届き方や部屋ごとの温度差を確認することが大切です。

状況見直したいこと
リビングだけ涼しい扉の開閉や空気の流れ
2階が暑い屋根からの熱、寝室の温度
湿度が高い除湿や換気のタイミング
キッチンが暑い調理中の熱と空気の流れ
寝室が暑い就寝中の室温変化

エアコンの詳しい設定温度や使い方については、既存記事で詳しく解説しているため、本記事では概要に留めます。

エアコンを付けているのに暑い、設定温度を何℃にすればよいか分からないという方は、こちらの記事も参考にしてください。エアコンの使い方を見直すだけでも、室内熱中症のリスクを下げやすくなります。

家の中でもエアコンなしで過ごす前提だと熱中症になる!?

「電気代が気になる」
「冷房が苦手」
「昔はエアコンなしでも過ごせた」

と感じる方もいると思います。

ただ、近年の夏は、以前とは暑さの質が変わってきています。日中の気温が高いだけでなく、夜になっても気温が下がりにくい日があります。湿度が高い日は汗が乾きにくく、体の熱も逃げにくくなります。

そのため、猛暑日や熱中症警戒アラートが出ている日は、エアコンなしで過ごすことを前提にしない方が安心です。

環境省の熱中症予防情報サイトでは、高齢者や子どもなどは熱中症になりやすいため特に注意し、身近な人も見守りや声かけをするよう案内しています。

エアコンなしで注意したい日理由
湿度が高い日汗が乾きにくく熱が逃げにくい
夜も暑い日睡眠中に体に負担がかかる
風がない日室内の熱がこもりやすい
西日が強い日夕方以降も部屋が暑くなりやすい
アラート発表日熱中症リスクが高いとされる

扇風機や窓開けだけで過ごせる日もあります。

しかし、室温や湿度が高い状態では、風を送るだけでは十分でない場合があります。特に、閉め切った2階の部屋や、日射が強く入る部屋では、室内の空気そのものが熱を帯びていることがあります。

大切なのは、「エアコンを使うか使わないか」の二択ではありません。エアコンを必要なタイミングで使いながら、日射を遮る、空気を動かす、熱をため込まない工夫を組み合わせることです。

今日からできる室内熱中症対策って何かある?

室内熱中症対策は、家全体を一度に変えなければできないものではありません。

まずは、今日からできる小さな対策を積み重ねることが大切です。特に効果が出やすいのは、温湿度の確認、日射対策、空気の流れづくり、水分補給の習慣化です。

「暑くなったら何とかする」のではなく、「暑くなる前に備える」視点で考えると、対策の優先順位が見えてきます。

対策具体的なやり方
温湿度計を置く外部・リビング・寝室・2階に設置する
日射を遮るすだれ、シェード、カーテンを使う
空気を動かすサーキュレーターで冷気を回す
水分補給を習慣化起床後・入浴前後・就寝前に飲む
寝室を冷やす寝る前から室温を整える
脱衣所を涼しくする入浴前後の暑さを減らす

この中でも、温湿度計の設置は特におすすめです。

室内熱中症の怖いところは、体感だけでは危険に気付きにくいことです。温度と湿度が数字で見えると、「そろそろエアコンを付けよう」「この部屋は思ったより暑い」と判断しやすくなります。

また、日射対策は冷房効率にも関わります。

ポイント

窓から入った熱をエアコンで冷やすよりも、最初から熱を入れない方が効率的です。特に西日が強い部屋では、外側で日射を遮る工夫が効果的です。

家の中で暑くなりやすい場所ランキング

住まいの中で熱中症対策を考えるときは、家全体を均一に見るのではなく、暑くなりやすい場所から優先して確認することが大切です。

あすなろ建築工房として家づくりや住まいの相談に関わっていると、「リビングは涼しいけれど寝室が暑い」「2階だけ暑い」「脱衣所が夏場につらい」といった声は珍しくありません。

そこで、室内熱中症対策で特に注意したい場所をランキング形式でご紹介します。

🥇2階の寝室 ★★★★★

屋根に最も近い場所にあるため、昼間に屋根が受けた熱の影響を受けやすい部屋です。

日が沈んでも熱が残りやすく、就寝中に室温が下がりにくいことがあります。睡眠中は体調の変化にも気付きにくいため、室内熱中症のリスクが高い場所の1つです。

🥈西日が入る部屋 ★★★★★

午後から夕方にかけて強い日差しを受けるため、夕方以降も室温が高い状態が続きやすくなります。

「昼間は快適だったのに夕方から急に暑くなる」という場合は、西日による影響を受けている可能性があります。

🥉子ども部屋・在宅ワーク部屋 ★★★★☆

勉強や仕事に集中していると、暑さや喉の渇きに気付きにくく、水分補給が後回しになってしまうことがあります。

また、個室はドアを閉め切っていることも多く、冷房の効きが悪くなるケースも少なくありません。

脱衣所・洗面所 ★★★★☆

短時間しか使わない場所ですが、入浴前後は体温が変化しやすく、ドライヤーや衣類乾燥機による熱も加わります。

リビングとの温度差が大きい住まいでは、思っている以上に体へ負担がかかることがあります。

キッチン ★★★☆☆

コンロやオーブンを使うことで室温が上がりやすく、さらに湿気も発生します。間取りによっては風が通りにくく熱が籠りやすい場所にもなります。

調理に集中していると水分補給を忘れやすいため、夏場は特に注意したい場所です。

💡「リビングが涼しいから家中が快適」とは限りません。

家の中でも部屋ごとに温度や湿度は大きく異なります。特に2階や西日が入る部屋は、リビングより数℃高くなることもあります。

室内熱中症を防ぐためには、家全体を一律に考えるのではなく、「どの部屋が、どの時間帯に暑くなるのか」を把握し、それぞれに合った対策を行うことが大切です。

このような場所は、エアコンの有無だけでなく、窓の向き、屋根との距離、風通し、使う時間帯によって暑さが変わります。

部屋の中の熱中症対策では、「暑い日だけ注意する」のではなく、「暑くなりやすい部屋を知っておく」ことが重要です。

同じ室温でも暑く感じる家と、涼しく感じる家があるのはなぜ?

同じ30℃の室内でも、家によって暑さの感じ方は変わります。

その理由は、湿度、日射、風の流れ、床や壁の表面温度、窓の性能などが違うからです。室温計の数字だけを見ると同じでも、体が感じる暑さはまったく違うことがあります。

たとえば、窓から強い日差しが入り、床や壁が熱を持っている部屋では、空気だけを冷やしても暑さが残りやすくなります。一方で、日射をうまく遮り、風の流れがあり、外の熱が伝わりにくい家では、同じ室温でも過ごしやすく感じることがあります。

シーリングファンやサーキュレーターで家の中に気流があることで、体感温度を数度下げることも可能です。

🏠 快適な住まいは、エアコンの力だけでなく、熱を入れにくい設計と熱を逃がしやすい工夫でつくられます。

違い暑く感じやすい家涼しく感じやすい家
日射が入りやすい日射を遮りやすい
断熱外の熱が伝わりやすい熱の影響を受けにくい
風通し空気がこもる空気が動きやすい
間取り冷気が届きにくい温度差が少ない
外部環境庭や日陰が少ない外側で日射を和らげる

あすなろ建築工房では、「家庭」は「家」と「庭」でできていると考えています。

室内だけを見て暑さを解決しようとするのではなく、庭、軒、植栽、窓の外の日よけなど、外部環境とのつながりも含めて考えることが大切です。

たとえば、窓の外に日陰をつくるだけでも、室内に入る熱は変わります。植栽や中間領域を活かすことで、家の中に入る光や風の質も変わります。

リノベーション工事・リフォーム工事で見直せる暑さ対策

「エアコンを付けても暑い」「毎年夏になると2階がつらい」「寝室が暑くて眠りにくい」という場合は、住まいそのものを見直すタイミングかもしれません。

既存住宅の場合、リノベーション工事・リフォーム工事で見直せるポイントはいくつかあります。

ただし、建物の状態や予算、暮らし方によって優先順位は変わります。すべてを一度に変える必要はありません。まずは、「どの部屋が、どの時間帯に、なぜ暑いのか」を確認することが大切です。

見直し箇所期待できる変化
窓まわり日射や外気の影響を受けにくくする
屋根・天井2階の暑さを和らげやすくする
壁・床外の熱の影響を抑えやすくする
間取り冷気や風の流れを整えやすくする
日よけ窓から入る熱を減らしやすい
換気計画空気の入れ替えを整えやすい

リノベーション工事・リフォーム工事では、新築のようにすべてを自由にできるわけではありません。

だからこそ、現状の建物をよく見て、効果の出やすい場所から手を入れることが大切です。西日が強いなら窓まわり、2階が暑いなら屋根や天井、冷房が効きにくいなら断熱や空気の流れなど、原因に合わせて考える必要があります。

目先の安さだけで工事を選ぶと、数年後にまた暑さや寒さ、メンテナンス費で悩むことがあります。住まいは長く使うものだからこそ、初期費用だけでなく、冷暖房費や将来の維持費まで含めたライフサイクルコストで考えることが大切です。

新築で考えたい、暑さに強い住まいの基本

これから家を建てる場合は、室内熱中症対策を「夏だけの問題」として考えないことが大切です。

夏に暑い家は、冬に寒い家でもあることが少なくありません。外の熱が入りやすい家は、冬には室内の熱が逃げやすい家でもあります。

そのため、新築では、「断熱、気密、耐震、日射、風、庭との関係」まで含めて、長く快適に暮らせる住まいを考える必要があります。

あすなろ建築工房では、新築において、許容応力度計算による耐震等級3、断熱等級6以上を基本とし、30年後、50年後も価値のある住まいを目指しています。

新築で考えたいこと暮らしへの影響
断熱性能夏の暑さ・冬の寒さを和らげやすい
気密性能冷暖房の効率に関わる
耐震性能災害後も住み続ける安心につながる
日射計画夏の日差しを抑え、冬の日差しを活かす
窓の配置光・風・熱の入り方が変わる
庭との関係外部環境を暮らしに取り込める

高性能な設備を入れることも大切ですが、それだけでよい家になるわけではありません。

どの土地に、どの向きで、どのように窓を設けるか。夏の日差しをどう遮り、冬の日差しをどう取り込むか。家族がどの部屋で長く過ごすのか。そうした暮らしの積み重ねまで考えることで、住まいの快適性は大きく変わります。

「いい家だな」と心から思える住まいは、見た目のデザインだけではなく、暑さ寒さに悩まされにくい基本性能があってこそ成り立ちます。

実際の住まいでは、夏の暑さ、冬の寒さ、エアコンの効き方、風の通り方など、暮らしてから気付くことがたくさんあります。

あすなろ建築工房の住まいの実例では、間取りや素材だけでなく、日射や風、断熱、庭とのつながりまで考えた家づくりをご覧いただけます。

部屋の中の暑さに悩んでいる方は、住まい全体を見直すヒントとして、実例もあわせてご覧ください。

補助金を確認したい方へ

窓まわりの改善、断熱改修、エアコンの更新、リノベーション工事を考えるときに気になるのが費用です。

住まいの暑さ対策は、すぐにできるものもあれば、工事が必要になるものもあります。工事内容によっては、国や自治体の補助制度を活用できる場合があります。

ただし、補助金は対象工事、対象設備、住宅の条件、申請時期によって利用できるかどうかが変わります。

「エアコンの買い替えが対象になるのか」「窓の断熱改修が対象になるのか」など、事前に確認しておくことが大切です。

部屋の中の暑さ対策をきっかけに、エアコンの更新や窓・断熱のリノベーション工事を検討する方もいます。補助制度を活用できる場合もあるため、費用面が気になる方は、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ|部屋の中の熱中症対策は、体調管理と住まいの見直しの両方が大切

部屋の中にいても、熱中症になることがあります。

消防庁のデータでも、熱中症による救急搬送の発生場所は住居が最も多いとされています。自宅は安心できる場所ですが、暑さや湿度、日射、風通し、部屋ごとの温度差によっては、体に負担がかかる環境になることがあります。

室内熱中症を防ぐには、まず温湿度を確認し、エアコンを適切に使い、水分補給や休息を意識することが大切です。

そのうえで、部屋の中が毎年暑い、エアコンを付けても効きにくい、2階や寝室がつらいと感じる場合は、住まいそのものの暑くなり方を見直すことも必要です。

窓から入る日射、屋根や外壁から伝わる熱、風の通り方、断熱性、間取り。これらは、毎日の暮らしの快適さに直結します。

あすなろ建築工房では、目先の安さだけではなく、30年後、50年後も愛着を持って暮らせる住まいを大切にしています。自然素材を活かしながら、性能、設計、施工のバランスを考え、住まい手にとって本当に心地よい家づくりを目指しています。

部屋の中の暑さが気になる方、エアコンに頼りきりの暮らしを見直したい方、将来を見据えて暑さ寒さに強い住まいを考えたい方は、住まい全体を見直すことから始めてみてください。

あすなろスタッフ

👉該当する方はこちらから私たちにご相談ください


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