部屋が暑いときの対策は?涼しくする方法は状況によって違う?

「窓を開けているのに、部屋の中だけむっとしている」
「夜になっても寝室の暑さが暑いままで嫌になる」
「エアコンを使わずに、少しでも部屋を涼しくしたい」

夏になると、このような悩みを感じる方は少なくありません。

部屋が暑いときに大切なのは、思いついた対策を手当たり次第に試すことではありません。外と室内のどちらが暑いのか、何時ごろから暑くなるのか、どの窓から日差しが入るのかを確認すると、取るべき対策が見えやすくなります。

たとえば、外のほうが涼しいのに窓を閉め切っていれば、室内にたまった熱を逃がせません。反対に、外気温が高い時間帯に窓を開け続けると、かえって暑い空気を室内へ取り込んでしまいます。

この記事では、部屋が暑いときに最初に確認したいことから、エアコンなしでできる対策、夜・2階・アパートなど状況別の工夫まで、住まいづくりの視点から具体的に解説します。

部屋が暑いときは、外と室内の状態を見てから対策しよう

部屋が暑いと、「とりあえず窓を開ける」「扇風機を強くする」と考えがちです。しかし、その方法が効果的かどうかは、外気温や時間帯によって変わります。

まず確認したいのは、外の空気と室内のどちらが涼しいかという点です。感覚だけで判断しにくい場合は、窓の近くと部屋の中央に温度計を置くと分かりやすくなります。

外のほうが涼しければ、室内の熱気を外へ出します。外のほうが暑ければ、窓を閉めて日差しと熱気を入れないことが基本です。

最初の判断を間違えなければ、同じ扇風機やカーテンを使う場合でも、効果を得やすくなります。

今の状態最初に行いたい対策
外のほうが涼しい窓を2か所開け、熱気を外へ出す
外のほうが暑い窓を閉め、日差しを外側で遮る
午後から急に暑い西側の窓を日差しが入る前に遮る
夜になっても暑い外気が下がってから熱気を排出し、外気を取り入れる
2階だけ暑い階段や2階ホールの熱も動かす
蒸し暑さが強い空気を循環させ、必要に応じて除湿する

*この表は、暑さ対策を選ぶための最初の目安です。同じ家の中でも、南側のリビングと北側の部屋、1階と2階では状況が異なります。

「家全体が暑い」と感じていても、実際には西側の窓や2階の寝室など、特定の場所から暑さが広がっていることがあります。まずは時間帯と場所を分けて観察してみましょう。

外のほうが涼しいなら、窓を2か所開けて熱気を出す

夕方や夜になり、外は涼しくなっているのに部屋が暑い場合は、日中にたまった熱が室内に残っている可能性があります。

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このときは窓を1か所だけ開けるのではなく、できるだけ離れた位置にある窓やドアを2か所開けます。空気の入口と出口ができるため、室内の熱気を外へ動かしやすくなります。

対角線上に窓がない場合は、窓と廊下側のドアを開ける方法もあります。ただし、廊下や隣室のほうが暑い場合は、別の部屋の熱気を取り込むことがあるため注意が必要です。

効果的なのが、上下高さの違うところにある窓を開けることです。暖かい空気は上に上がりますので、高い位置から熱気を抜き、低い位置から外気を取り入れます。これを【重力換気】と言います。

扇風機やサーキュレーターを使う場合は、人に風を当てるのではなく、窓の外へ熱い空気を押し出す向きに置きます。

外の空気が涼しい
↓
窓やドアを2か所開ける
↓
扇風機を窓の外へ向ける
↓
室内の熱気を排出する

窓のすぐ近くに扇風機を置くよりも、少し室内側に離して置いたほうが、周囲の空気をまとめて動かしやすい場合があります。

熱気が抜けたら窓を閉め、必要に応じて冷房や除湿を使います。最初から高温の部屋を冷やし続けるよりも、室内の熱を一度外へ逃がしたほうが効率的です。

外のほうが暑いなら、窓を閉めて熱気を入れない

外気温が高い時間帯に窓を開け続けると、風が入って一時的に涼しく感じても、室内には暑い空気が流れ込みます。

外気温が室内温度より低い場合でも、外気の湿度が高い場合は、「潜熱」と言って水分の多い外気を室内に入れてしまうことになります。結果的に室内の湿度があがってしまって、元の環境よりも熱中症の危険が増してしまう場合もあるので注意が必要です。

特に正午から夕方にかけては、外壁や地面、ベランダなども熱と水分を貯め込んでいる場合があります。窓の外から入る空気自体が熱くなっており、湿度も高いので、換気を続けるほど室内温度が上がり、室内の湿度も上がるため、熱中症の危険が高まる場合があります。

外のほうが暑い場合は、窓を閉め、カーテンやシェードで日差しを遮ります。給気口や換気設備は、必要な換気を妨げないよう通常どおり使用してください。

窓の開閉は、「風があるか」だけではなく、外気温と室温のどちらが低いかで判断することがポイントです。

部屋が暑いのに外は涼しいのは、『室内に熱が残っているから』

夜になって外を歩くと涼しいのに、家へ入るとむっとすることがあります。

これは、日中に窓、床、壁、天井、家具などが受けた熱が、室内に残っているためです。室温計の数字が下がっていても、壁や家具から熱を感じることがあります。

特に、日中に閉め切っていた部屋や、西日が入る部屋、屋根に近い2階の部屋は熱が残りやすくなります。

帰宅後は、外のほうが涼しいことを確認してから、窓と扇風機を使って熱気を排出しましょう。寝室の場合は、寝る直前ではなく、できるだけ早い時間から熱を逃がしておくことが大切です。

エアコンなし・クーラー以外で部屋を涼しくする方法ってある?

エアコンを使わずに部屋を涼しくしたい場合は、

  • 日差しを遮る
  • 熱気を出す
  • 空気を動かす

という順番で考えます。

扇風機は体感温度を下げるためには役立ちますが、室温そのものを下げる機械ではありません。室内に熱が入り続けている状態では、扇風機だけを強くしても十分な対策にならないことがあります。

まず熱の入口を減らし、そのうえで室内の空気を動かすことが重要です。

窓の外側で日差しを遮る

夏の室温上昇を抑えるうえで、見直しやすい場所が『窓まわり』です。

カーテンも日差しを遮る役割がありますが、日射が窓ガラスを通過した後に室内側で受け止めることになります。できる場合は、すだれ、よしず、外付けシェードなどを使い、窓の外側で日差しを遮ります。

窓ガラスやカーテンが熱を持つ前に窓ガラスの外側で熱を遮ることで、室内に入る熱量が大幅に少なくなります。

対策向いている場所注意したいこと
すだれ小窓・腰高窓風で飛ばないよう固定する
よしず掃き出し窓・縁側通行や避難経路をふさがない
外付けシェード南側・西側の窓建物への取付方法を確認する
遮光カーテン外側に遮蔽物を設置できない窓窓との間に熱がこもりやすい
植栽庭に面した窓成長後の大きさも考える
グリーンカーテン外部に余裕がある窓ツル系の植物が這うことが出来るように、ネットや園芸竿を固定する

賃貸住宅やアパートでは、外壁やサッシに穴を開けられないことがあります。ベランダが共用部分として扱われる場合もあるため、管理規約や管理会社への確認が必要です。

また、すだれやシェードやグリーンカーテンネットなどは強風時に外れないよう、設置方法にも注意しましょう。日よけが避難経路をふさいだり、下の階へ落下したりしないことが大切です。

扇風機は目的によって向きを変える

扇風機は、いつも人に向ければよいわけではありません。

室内の熱気を外へ出したいときは、窓を開けて、窓外に向けます。冷房中に部屋の温度差を小さくしたいときは、天井や部屋の奥に向けて空気を循環させます。

寝る前に寝具や壁まわりが熱を持っているときは、部屋全体へ風が動くように置きます。

扇風機の使用ポイント

  • 熱気を出すとき:窓を開けて、窓の外へ向ける
  • 外の涼しい空気を入れるとき:窓の外に置き、室内に向ける
  • 冷房を循環させるとき:天井や部屋の奥へ向ける
  • 寝室を整えるとき:ベッドだけでなく部屋全体の空気を動かす

扇風機の置き方を変えるだけでも、室内の空気の動きは変わります。ただし、風が直接体に当たり続けると、冷えや乾燥を感じることがあります。

就寝時は、首振りや風量調整を使い、同じ場所へ長時間強い風を当て続けないようにしましょう。

家電や照明から出る熱を減らす

部屋の暑さは、外から入る熱だけでなく、室内で発生する熱にも影響されます。

照明、テレビ、パソコン、調理家電などは、使用中に少しずつ熱を出します。1つひとつは小さくても、狭い部屋で複数の機器を長時間使うと、暑さを感じやすくなります。

対策
  • 使っていない照明を消す
  • テレビを付けたままにしない
  • パソコンを使わない時間は休止させる

など、無理のない範囲で発熱を減らしましょう。

キッチンでは、火を使う調理が室温や湿度を上げます。暑さが厳しい時間を避けて下ごしらえをしたり、換気扇を使用したりすることも対策になります。

ただし、冷蔵庫など常時運転が必要な家電の電源を切ることは避けてください。節電だけを優先するのではなく、安全に使用できる範囲で見直すことが大切です。

家具やラグで空気の通り道をふさがない

窓を開けても風が通らない場合は、家具の配置が影響していることがあります。

背の高い収納家具が窓の前にある、ドアの近くに荷物が積まれている、ソファが風の通り道をふさいでいると、空気が部屋の中を動きにくくなります。

窓からドアまでの間に大きな家具がないか、一度確認してみましょう。夏場は厚手のラグやカーペットを外すことで、足元に熱が残る感覚を軽減できる場合もあります。

エアコンなしで過ごす方法やクーラー以外の工夫は、暑さを和らげるために役立ちます。しかし、外気温や湿度が高い日は、これらの対策だけでは安全な室内環境を保てないこともあります。

エアコンを使用するタイミングや設定温度については、以下の記事で詳しく解説しています。

夜・2階・アパートなど、部屋の状況に合わせた暑さ対策はこれ

部屋の暑さは、住まいの種類や時間帯によっても変わります。

昼間はそれほど気にならないのに、夜になると寝室だけ暑いこともあります。1階は涼しいのに、2階へ上がると空気が変わったように感じる家もあります。

また、アパートや賃貸住宅では、窓交換や断熱工事を自由に行えません。そのため、住まいの条件に合わせて、できる対策を選ぶ必要があります。

ここでは、よくある4つの状況に分けて暑さ対策を紹介します。

CASE1.「夜になっても部屋が暑い」ときの対策
CASE2.二階の部屋が暑いときの対策
CASE3.アパート・賃貸住宅で部屋に熱がこもるときの対策
CASE4.部屋の暑さ対策で見落としやすい窓まわり

CASE1.「夜になっても部屋が暑い」ときの対策

夜の部屋が暑い場合は、寝る直前だけ対策するのではなく、夕方から準備を始めます。

特に西日が入る寝室は、夕方に床や壁、寝具が熱を持ちます。日差しがなくなっても、室内に残った熱が少しずつ放出されるため、夜になっても暑さが続きます。

日中
窓・壁・床・寝具が熱を持つ
↓
夕方
日差しがなくなっても熱が残る
↓
夜
外より室内のほうが暑くなる
↓
対策
窓と扇風機で熱気を排出する

この流れを知っておくと、「夜なのに、なぜ部屋が暑いのか」が分かりやすくなります。まずは外が室内より涼しくなったことを確認し、窓を2か所開けて熱気を外へ出すことが大切です。

西日が入る前に日差しを遮る

西日が入る部屋では、日差しが入ってからカーテンを閉めても、窓ガラスや床がすでに熱を持っていることがあります。

ポイント

午後から室温が上がる部屋は、昼過ぎの段階でカーテンやシェードを使用しましょう。日差しが当たり始める前に遮ることがポイントです。

寝室の場合は、ベッドや布団を窓際から少し離す方法もあります。寝具に直射日光が当たると、就寝時まで熱が残ることがあります。

寝具や壁まわりの空気も動かす

室温が下がっても、布団やマットレス、壁が熱を持っていると、横になったときに暑く感じます。

就寝前は、扇風機やサーキュレーターを使って、部屋全体の空気を動かします。ベッドの表面だけではなく、壁際や家具の後ろにも空気が動くようにするとよいでしょう。

また、寝室を日中ずっと閉め切っている場合は、夕方以降に早めに換気を始めます。寝る直前に初めて部屋へ入り、急いで冷やそうとしても、壁や寝具の熱はすぐに抜けないことがあります。

夜間の暑さは、寝苦しさだけではなく、室内での熱中症にも関係します。熱中症が起こりやすい部屋や症状、公的機関が案内する対応については、以下の記事をご確認ください。

CASE2.二階の部屋が暑いときの対策

二階の寝室や子ども部屋に入った瞬間、「一階とは空気が違う」と感じることがあります。

二階は屋根に近く、日中の熱の影響を受けやすい場所です。また、暖かい空気が階段を通って上へ移動し、二階ホールや廊下にたまることもあります。

そのため、二階全体の熱気を動かす視点が必要です。

階段や二階ホールの熱気も外へ出す

二階の個室を冷やしても、ドアを開けるたびに廊下から暑い空気が入ると、涼しさを保ちにくくなります。

ポイント

外が涼しくなったら、二階の窓を開け、扇風機を窓の外へ向けます。階段から上がってきた熱気や、二階ホールにたまった空気をまとめて外へ出すイメージです。

階段の途中や二階ホールにサーキュレーターを置き、空気が1か所に滞留しないようにする方法もあります。

ただし、外がまだ暑い時間帯に窓を開けると、熱気を取り込むことがあります。夕方だから涼しいだろうと決めつけず、外と室内の状態を確認しましょう。

屋根に近い部屋は、日中から対策する

二階の暑さは、夜になってから慌てて対策するよりも、日中に熱を入れない工夫が重要です。

南側や西側の窓には、日差しが入る前にシェードやカーテンを使用します。使わない部屋でも、窓から強い日差しが入る場合は遮っておきましょう。

注意

部屋を閉め切る場合でも、給気口や換気設備をふさがないように注意してください。暑いからといってすべての換気経路を閉じてしまうと、湿気や空気のよどみにつながります。

二階の暑さには、窓、屋根、天井、階段、間取りなど複数の要素が関係します。毎年二階だけ極端に暑くなる場合は、その場しのぎの対策だけでなく、住まい全体の状態を確認することも大切です。

小屋裏の換気を行う

小屋裏の換気が十分でなく、小屋裏空間に昼間で熱せられた熱気が溜まっている場合も多くあります。小屋裏の「換気開口が無い」または「換気開口面積が足りていない」というお家も多いことから、改修工事で換気口を設けたり、ファンで換気を促すことが効果的です。

CASE3.アパート・賃貸住宅で部屋に熱がこもるときの対策

アパートや賃貸住宅では、窓交換や壁の工事を自由に行うことはできません。

しかし、工事をしなくても、日差しを遮る時間、家具の配置、扇風機の向きを見直すことで、暑さを軽減できる場合があります。

まずは建物の条件を確認しましょう。最上階、西向き、角部屋、ワンルームなど、部屋によって暑くなりやすい時間帯や場所が異なります。

部屋の条件起こりやすい状況対策の考え方
最上階日中から夜まで暑さが残る早めに日射を遮り、夜に熱気を出す
西向き午後から急に暑くなる日差しが入る前に窓を遮る
角部屋複数の外壁から熱を受ける外壁側へ家具を密着させすぎない
ワンルーム調理の熱や湿気が広がる換気扇を使い、調理後に空気を動かす
風が抜けにくい部屋窓を開けても空気が動かない窓とドアを使って出口をつくる

賃貸住宅では、設置物が退去時に元へ戻せるかどうかも重要です。

外付けの日よけを設置する場合は、壁やサッシに穴を開けない方法を選びます。ベランダや共用廊下は避難経路になっていることもあるため、管理規約を必ず確認してください。

家具で風の流れを止めていないか確認する

アパートでは部屋の広さが限られているため、窓やドアの近くに家具を置いていることがあります。

背の高い棚やハンガーラックが窓の前にあると、風が部屋の奥まで届きません。窓からドアまでの間に、空気を遮るものがないか確認しましょう。

家具を数十cm移動させるだけでも、空気の通り方が変わる場合があります。部屋全体の模様替えをする必要はなく、まず窓やドア周辺を整理することから始めてください。

原状回復できる日よけを選ぶ

突っ張り式や吊り下げ式など、建物を傷つけずに設置できる日よけもあります。

ただし、商品によって設置できる窓の形状や耐風性能が異なります。取り付けたまま外出しても問題ないか、強風時に収納できるかも確認しましょう。

管理会社や大家さんへ相談すると、使用できる製品や設置方法を案内してもらえることもあります。

CASE4.部屋の暑さ対策で見落としやすい窓まわり

「部屋全体が暑い」と感じていても、原因をたどると、特定の窓から強い日差しが入っていることがあります。

特に大きな窓や西向きの窓は、時間帯によって室温への影響が大きく変わります。

窓対策は、カーテンを厚くすればよいとは限りません。窓の向き、日差しが入る時間、賃貸か持ち家かを考えて選びます。

南向きと西向きでは対策する時間が異なる

南向きの窓は、日中に長い時間日差しの影響を受けます。

一方、西向きの窓は、午後から夕方にかけて低い角度の日差しが入りやすくなります。庇があっても、西日までは遮りにくい場合があります。

午前中は涼しいのに、午後から急に室温が上がる場合は、西側の窓を確認しましょう。カーテンやシェードは、室温が上がってからではなく、日差しが入る前に使用します。

賃貸と持ち家では選べる対策が違う

窓の対策賃貸住宅持ち家
遮光カーテン○○
すだれ・シェード○※○
内窓の設置△○
窓そのものの交換×○
庇や植栽の計画×○

※管理規約や設置方法の確認が必要です。

賃貸住宅では、取り外せる対策が中心になります。持ち家では、暮らし方や今後の居住年数に応じて、内窓や窓交換なども選択肢になります。

ただし、暑さの原因が窓とは限りません。屋根や天井の影響が大きい家で、窓だけを改修しても、期待したほど改善しないことがあります。

どの時間帯に、どの場所が暑くなるかを確認したうえで、対策する場所を決めることが大切です。

対策しても部屋が暑いなら、住まい全体の状態も確認する

日よけや扇風機を使っても、毎年同じ部屋が暑い場合があります。

そのようなときは、対策の方法が間違っているだけでなく、住まいそのものが熱を受けやすい状態になっている可能性もあります。

ただし、「暑いから断熱すればよい」「窓を交換すればよい」と単純には判断できません。住宅によって、日射、屋根、壁、窓、間取り、空気の流れなど、暑さの原因は異なります。

まずは、現在行っている対策と部屋の状態を確認してみましょう。

暑さ対策が効かないときに確認したいこと

部屋が涼しくならないと、「もっと強力な冷房が必要なのでは」と考えがちです。

しかし、日差しが入った後にカーテンを閉めていたり、外が暑い時間に窓を開けていたりすると、設備を変えなくても改善できる場合があります。

次のチェックリストを使い、対策する時間や方法を確認してください。

暑さ対策が効かないときにチェックしたいこと

□ 午前・午後・夜のどの時間に暑くなるか
□ 外と室内のどちらが暑いか確認しているか
□ 日差しが入る前に窓を遮っているか
□ 扇風機が熱気を外へ出す向きになっているか
□ 窓やドアの前を家具がふさいでいないか
□ 1階と2階で暑さが大きく違わないか
□ 夜になっても壁や寝具が熱を持っていないか
□ 冷房を止めると短時間で暑さが戻らないか

□ エアコンの設定温度が適切であるか

チェックが多く付いたからといって、すぐに大きな工事が必要とは限りません。

まずは、

  • 日よけを使う時間を早める
  • 家具を移動させる
  • 扇風機の向きを変える
  • エアコンの設定温度を変える

など、取り組みやすい内容から試してみてください。

それでも毎年同じ悩みが続く場合は、建物側の状態を確認する段階です。

注意

エアコンの設定温度も注意が必要です。エアコンの設定温度はあくまでエアコン部分の温度となります。室温ではありません。

エアコンの冷気がエアコン付近に溜まりやすい場合には、室温が設定温度になる前にエアコンが停止してしまう場合があります。設定温度≠室温であることに注意が必要です。

毎年同じ場所が暑いなら、原因を切り分ける必要がある

次のような状態が続く家は、暮らし方だけでなく、住まいのつくりも暑さに関係している可能性があります。

家そのものが原因の現象(暮らし方の工夫では解決しない)

□エアコンを止めると短時間で暑さが戻ってしまう
□毎年同じ窓の近くだけ暑くなりやすい
□午後になると西側の部屋が急に暑くなる
□2階と1階の温度差が大きい
□夜になっても天井や壁から熱を感じる
□日よけや空気循環だけでは改善しない

これらは、窓からの日差し、屋根や外壁から伝わる熱、空気の流れなどが複数重なっている可能性を考えるための目安です。

暑さの原因を確認するときは、「家全体が暑い」という感覚だけで判断せず、部屋・時間・天候を記録しておくと役立ちます。

たとえば、晴れた日の午後だけ暑いのであれば、日射の影響が考えられます。曇りの日でも2階が暑いのであれば、屋根や天井、空気の流れなど、別の要因も確認する必要があります。

住まいの暑さ対策は、窓・屋根・間取りを一緒に考える

大切

既存住宅で暑さを見直す場合は、窓だけ、断熱だけ、エアコンだけと、1つの設備に限定して考えないことが大切です。

窓からの日差しを抑えても、屋根から強く熱が伝わっている場合は、2階の暑さが十分に改善しないことがあります。

反対に、断熱材を追加しても、西日が大きな窓から入り続けていれば、午後の室温上昇を抑えにくいことがあります。

住まいの状態を確認するときは、次の順番で確認してみてください。

住まいの現状確認手順

1.どの部屋が暑いかを確認する
↓
2.何時ごろ暑くなるかを確認する
↓
3.どの窓から日差しが入るかを確認する
↓
4.外が涼しくなっても熱が残るかを確認する
↓
5.窓・屋根・壁・空気の流れを確認する

このように切り分けることで、「何となく暑い」という感覚を、対策できる課題へ変えられます。

リノベーション工事・リフォーム工事を検討する場合も、最初から工事内容を決めるのではなく、現状を確認してから優先順位を決めることが大切です。

今すぐできる対策と住まいの改善を分けて考える

部屋の暑さ対策には、今日からできる方法と、時間をかけて考える方法があります。

どちらか一方だけが正解ではありません。
夏本番の暑さには、まず日よけや冷房などの即効性がある対策が必要です。

一方で、毎年同じ悩みを繰り返している場合は、その場しのぎの対策を買い足し続けるより、原因を確認したほうがよいこともあります。

対策始めやすさ向いている状況
窓の開閉を使い分ける◎外のほうが涼しい時間がある
すだれ・シェードを使う◎窓からの日差しが強い
扇風機の向きを変える◎熱気や冷気が1か所にたまる
家具を移動する○風の通り道がふさがれている
内窓や窓交換を検討する△窓まわりの暑さ寒さが続く
住まい全体を調査する△毎年同じ部屋が極端に暑い

すぐにできる対策は、費用を抑えて試しやすい一方で、原因によっては改善に限界があります。

工事を伴う対策は、初期費用だけで判断せず、夏冬の暮らしやすさ、光熱費、メンテナンス性なども含めて考える必要があります。

補助金を使ったエアコン交換や窓・断熱の改修を考えている場合は、契約や工事の前に制度を確認してください。補助制度の対象や申請時期については、以下の記事で詳しく解説しています。

暑さに配慮した住まいは、外部環境も含めて考える

暑さに強い住まいは、室内の設備だけでつくられるものではありません。

窓の位置、庇の深さ、庭の植栽、風の通り道、家と庭の間にある軒下やデッキなども、室内へ入る日差しや風に関係します。

夏の日差しは遮りながら、冬には必要な日差しを取り入れる。土地の向きや周辺の建物を読み取り、暮らし方に合う窓や庇を考える。このような設計の積み重ねが、長く住み続けたときの心地よさにつながります。

新築では、許容応力度計算による耐震等級3と断熱等級6以上を基本とし、暑さ寒さだけでなく、災害時にも住み続けられる家を目指しています。

リノベーション工事・リフォーム工事では、建物ごとに状態が異なるため、一律の数値を当てはめるのではなく、現在の家のつくりや住まい方を確認しながら改善方法を考えます。

目先の工事費だけではなく、将来の光熱費やメンテナンス費も含めたライフサイクルコストで考えることが大切です。

暑さに配慮した窓や庇、庭とのつながりを意識した当社の施工事例も参考になればと思っています。ぜひ一度、覗いてみてください。

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まとめ|部屋の暑さは、時間帯と熱の入り方を見て対策しよう

部屋が暑いときは、まず外と室内のどちらが涼しいかを確認します。

外のほうが涼しい場合は、窓を2か所以上開け、扇風機を使って室内の熱気を外へ出します。外のほうが暑い場合は、窓を閉め、すだれやシェードなどで日差しを外側から遮りましょう。

夜になっても暑い部屋は、日中に窓、床、壁、寝具などが受けた熱を残している可能性があります。寝る直前ではなく、夕方から熱を逃がすことが大切です。

また、2階や西向きの部屋、アパートの最上階などは、住まいの条件に合わせた対策が必要です。

毎年同じ部屋が暑い、エアコンを止めるとすぐに暑さが戻る、日よけや空気循環だけでは改善しないという場合は、窓、屋根、壁、間取り、空気の流れなど、住まい全体の状態も確認してみましょう。

大切なのは、入ってきた熱を冷やし続けるだけでなく、熱を入れにくくし、たまった熱を外へ出すことです。

暑くなる場所と時間帯を整理することが、自宅に合った対策を見つける最初の一歩になります。


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