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マンションは何階がいい?あなたが勘違いしている階数の考え方

マンション選びで多くの方が悩むのが、「何階に住むのが正解なのか?」という点です。

ネット検索をすると「住んではいけない階」「○階は後悔する」といった刺激的な情報も多く、不安になる方も少なくありません。

しかし、実際に多くの住まい相談を受けてきた立場からお伝えすると、階数そのものに絶対的な正解はありません。大切なのは、その階数が「どんな条件のもとで成立しているか」を見極めることです。

この記事では、後悔につながりやすいポイントを整理しながら、納得できる判断軸をお伝えします。

「マンションは何階がいい?選んだら詰む階だけは避けたい…」と感じている方へ 😟

「正解が知りたいというより、
“この階を選んだら後悔する”みたいな地雷だけは避けたい。
知恵袋を見るほど、何を信じればいいのかわからなくなります…」

マンションの階数について調べている方の多くは、「ベストな階」を知りたいというよりも、失敗を回避したいと考えています。

特に初めてマンションを購入・賃貸する方にとって、階数選びは経験がなく判断が難しいポイントです。

ここでは、「住んではいけない階が本当に存在するのか」という疑問について解説します。

マンションで「住んではいけない階」は本当にある?

「○階はやめたほうがいい」という情報を目にすると、不安になりますよね。

重要

結論からお伝えすると、絶対に住んではいけない階は存在しません。

ただし、一定の条件が重なることで「後悔しやすくなる階」が生まれるのは事実です。

重要なのは、階数そのものではなく、その階数が置かれている環境や条件です。
多くの場合、これらの条件は住む前の段階で確認できます。

具体的には、このような条件が重なると後悔につながりやすくなります。

条件

  • 前面に高い建物があり、日当たりが大きく遮られている
  • 建物の構造上、上下階の音が伝わりやすい
  • 将来、隣地に建物が建つ可能性が高い
  • 価格に対して期待値が高すぎる
  • 最上階、最下階、端部住戸は、外部環境の影響を受けやすい
  • 西向き住戸、東向き住戸などで、朝日、夕日の影響を受ける

これらは階数だけを見ていても判断できませんが、現地確認や図面、周辺調査で事前に把握できるものです。

なぜ「知恵袋」はマンション階数の話題で荒れやすいのか?

マンションの階数について調べると、知恵袋の体験談が多く散見されます。
しかし、それらの投稿の多くは「どんな条件の物件だったのか」が詳しく書かれていません。

そのため、同じ階数でも評価が真逆になるケースが頻発します。
以下は、検索上でよく見かける投稿例です。

ネットの声

「5階に住んだけど揺れが気になって後悔した」
「3階は暗くて失敗だった」
「4階は中途半端で不人気だと思う」

これらの意見は事実である可能性もありますが、

・方角は南向きだったのか
・前面に建物はあったのか
・構造や築年数はどうだったのか

といった前提条件が異なれば、結論もまったく変わります。

階数だけを切り取って判断してしまうことが、混乱の原因になっているのです。

後悔につながりやすい「共通パターン」は?

階数に関係なく、後悔につながりやすいポイントには共通点があります。

これは、実際に住み替えやリノベーションの相談でよく聞く内容でもあります。
「○階だから失敗した」のではなく、別の要因が原因だったというケースが大半です。

後悔の要因内容の要点
音の問題上下階や構造の影響
日当たり方角・前面建物の影響
揺れ建物高さ・構造特性
価格との不満期待値と実態の差
寒さ、暑さの不満最上階、最下階、端部住戸などで、外皮性能の影響

この表を見ると分かる通り、どれも階数単体では判断できない要素です。

特に「価格との不満」は、後悔につながりやすいポイントです。

「この階ならこれくらい快適なはず」という期待が高すぎると、実際の暮らしとのギャップがストレスになります。

重要

階数を見るときは、価格・立地・環境をセットで考えることが重要です。

※実は虫が嫌いだからマンションの高層階に住みたいと考えている方へ 🐜

階数選びの相談の中で、「虫が出にくい階が知りたい」という声も多くあります。

本記事では詳しく扱いませんが、階数と虫の関係については別記事で解説しています。
どうしても虫が気になる方は、以下の記事を参考にしてください。

マンションに住むうえで重要なことは階数ではない!?

「○階はやめたほうがいい」と言われる背景には、実は階数以外の要因が隠れていることが多くあります。

ここでは、階数よりも優先して確認してほしいポイントを整理します。
この視点を持つだけで、情報に振り回されにくくなります。

建物の構造と遮音性

建物の構造と遮音性

上下階の音に関する不満は、階数よりも構造の影響が大きいです。
床や壁の構造によって、音の伝わり方は大きく変わります。

「何階だから静か」という単純な話ではなく、建物全体の設計思想を見ることが重要です。

周辺環境と将来の建築リスク

今は眺望が良くても、将来も同じとは限りません。

用途地域や周辺の空き地状況によっては、数年後に視界が大きく変わる可能性もあります。

これは階数に関係なく、必ず確認しておきたいポイントです。

周辺環境と将来の建築リスク
管理状態と住民構成

管理状態と住民構成

共用部の管理状態や住民構成も、暮らしやすさに直結します。

管理が行き届いているマンションは、階数に関係なく満足度が高い傾向があります。

階数よりも「管理の質」が重要になるケースは少なくありません。

後悔の原因は、階数ではなく条件の見落としにあります。
階数はあくまで判断材料の1つとして捉え、周辺環境や管理状況まで含めて判断することが大切です。

マンションは結局何階がいい?3階?4階?5階?🤔

「高層は高いし、低層は少し不安。
現実的には3〜5階だけど、
“4階は不人気”“5階は後悔”と聞くと決めきれません…」

このように3階・4階・5階は、もっとも相談が多いゾーンです。

価格と住みやすさのバランスを取りやすく、現実的な選択肢でもあります。
ただし、このゾーンで後悔する方も一定数いるのが事実です。

その原因を理解することで、判断がしやすくなります。

3階・4階・5階で後悔が分かれる理由

この階数帯で後悔が分かれる理由は、階数差そのものではありません
多くの場合、「何を期待して選んだか」と「実際の暮らし」がズレています。

特に「なんとなく中間だから安心」という理由で選ぶと、期待値が曖昧になり、満足度が下がりやすくなります。

ここでは、その構造を解説します。

3階・4階・5階のリアルな違い

同じ中層階でも、実際の暮らしや印象には違いがあります。
以下の表は、相談でよく聞く傾向を整理したものです。

項目3階4階5階
価格比較的抑えめ割高になりやすいやや高め
眺望条件次第期待外れも比較的安定
満足度実用重視分かれやすい無難

この表だけを見ると単純に見えますが、重要なのは「なぜそう感じる人が多いのか」です。

3階は実用性重視の方に向いていますが、眺望を期待するとギャップが生まれます。
5階はバランスが良い反面、価格との比較が重要になります。

「5階だから安心」とも言えません。10階建てのマンションでも、斜線制限の関係で、階段状の形状をしているところもあり、5階でも上階に住戸が無いという場合もあります。上階に住戸が無いことで、「上階の音を気にしなくてよい」というメリットがあります。

一方で屋根面の断熱が十分でない場合、「夏暑くて、冬寒い」と感じる方も多くいます。

「4階が不人気」と言われる本当の理由

4階は決して悪い階ではありません。
しかし、選び方を間違えると後悔につながりやすいのも事実です。

その理由は、次の点に集約されます。

  • 価格が5階とあまり変わらない
  • 眺望に過度な期待をしやすい
  • エレベーターが使えない場合の負担がある

これらを理解したうえで、「4階に何を求めるのか」を明確にすることが重要です。

不動産会社や管理側には、将来の眺望変化や管理状況を具体的に確認しましょう。

3階・4階・5階に優劣はありません。
大切なのは、その階数に対して何を求めているかです。
期待値を整理できれば、後悔のリスクは大きく下げられます。

マンションの階数と風水はどこまで気にするべき? 🧭

「自分はそこまで信じていないけど、
家族に言われると無視しきれない。
風水的に避けたほうがいい階はありますか?」

風水については、気にしすぎても疲れてしまいますが、完全に無視するのも難しいという方が多い印象です。

ここでは、建築と住環境の視点から整理してお伝えします。

マンションの階数と風水に「因果関係」はない

結論として、階数と風水に科学的な因果関係は確認されていません。

そもそも風水は、古代の中国で生まれ、日本に入ってきたのは江戸時代のことで、現代社会の思想ではありません。風水の思想でマンションの良し悪しを計れるものではありません。

重視

風水で重視される要素の多くは、日当たり風通しといった住環境と重なっています。

研究データがない以上、階数だけで運気が上下するという考え方に根拠はありません。

それでも家族が風水を気にする場合はどうしたらいい?

家族の中に「階数」「風水」「縁起」を気にする人がいると、
論理的には問題ないと分かっていても、話が前に進まないことがあります。

この場合に大切なのは、「正しさで押し切ること」ではなく、
不安の正体を言語化し、別の安心材料に置き換えてあげることです。

ここでは、実際に多いケースをもとに、具体的な説得の進め方を整理します。

「階数が不安」ではなく「何が不安なのか」を聞き出す

まず意識したいのは、「何階がダメか」を議論しないことです。
多くの場合、家族が不安に感じているのは階数そのものではありません。

あなた

「災害時に逃げ遅れないのはどこに住むのがいいと思う?」
「上下階の音でストレスが溜まらない?」
「将来売れなくならないかな?」
「年を取ったときに暮らしにくくならないかな?」
「内水災害の影響はない地域なのか?」
「電気が止まってEVが動かなくなったら?」

このように、まずは「何が心配なのか」を1つずつ言葉にしてもらいましょう。また自分自身も今後の暮らしを考えて今一度、自問自答してみてください。

「階数」ではなく「条件」で安心を示す

不安が整理できたら、次は階数以外の条件で安心材料を示します。

たとえば「高層階が不安」という声に対しては、

条件

  • 非常用エレベーターの有無
  • 管理体制や防災計画
  • バルコニーや共用部の安全設計

といった具体的なチェックポイントを家族と一緒に確認します。

「〇階だから危険」ではなく、
「このマンションはこういう備えがあるから安心」
という形に話を置き換えることが、風水にとらわれた家族への納得につながりやすくなります。

風水・縁起は「暮らしを整える行動」に変換する

風水や縁起を気にする家族に対して、
「気にしなくていい」と切り捨てるのは逆効果です。

おすすめなのは、
階数の議論を、暮らしを整える行動に変換することです。

  • 玄関を明るく保つ
  • 風通しと採光を重視する
  • 家具配置で動線を整える
  • 自分たちが気持ちよく過ごせる空間をつくる

こうした点は、風水的にも「良い」とされやすく、
実際の暮らしやすさにも直結します。

「階数より、こういう環境のほうが大事みたいだよ」と
共通のゴールを示すことが、感情的な対立を避けるコツです。

最後は「誰がどれだけ暮らすか」で判断する

最終的に伝えたいのは、住まいは思想ではなく、生活の器だということです。

  • 毎日そこで誰が、どんな時間を過ごすのか
  • 10年後、20年後も無理なく暮らせるか
  • ストレスなく、安心して帰れる場所か

これらを軸に話すことで、
「階数」から「暮らしそのもの」へ視点が移っていきます。

説得とは、相手を論破することではありません。
不安を共有し、納得できる別の判断軸を一緒につくることです。

風水を気にする人がマンションの何階に住めばいいか?「最低限だけ」見るならこの3点

風水について調べ始めると、「〇階は凶」「数字が悪い」「方角がどうこう」と、
気にすべきことが無限に出てきて、かえって判断ができなくなります。

そこでおすすめなのが、「これだけ確認できていれば十分」と言えるポイントを先に決めてしまうことです。

以下の3点は、風水を気にする方にも、実際の暮らしやすさを重視する方にも共通して重要な要素です。

1.日当たりと明るさ(気分と体調に直結する)

まず最優先で見るべきなのは、住戸の明るさです。

日中に自然光が入り、部屋全体が明るい住まいは、
風水的にも「良い気が巡る」とされることが多く、
実際にも気分の落ち込みや生活リズムに良い影響があります。

東向き、西向き住戸の場合は注意が必要です。「午前中は明るいが午後は暗い」ということも多くあります。

確認

「何階か」よりも、どの方角に窓があり、どれくらい光が入るかを確認してください。

ここが満たされていれば、階数に関する不安は大きく減らせます。

2.風通しと空気の流れ(滞りがないか)

次に確認したいのが、風通しです。

地域的に卓越風というものがあります。窓を開けたい時期に、卓越風の風上と風下の方位に窓があると、きれいに風が抜けてくれます。

窓を開けたときに空気が抜けるか、
部屋の奥まで風が通るかは、住み心地に直結します。

風水では「気が滞らないこと」が重視されますが、
これはそのまま湿気・におい・暑さ対策にもつながります。

確認

複数方向に開口があるか、間取りで確認しておくと安心です。

3.住戸の位置と断熱性能

住まい心地で大事なのが、断熱性能です。

最上階の住戸の場合、屋根面が外気に触れているので、断熱性能が低い場合は、真夏にスラブ面に蓄熱され「夜になっても暑い」ということが起こります。冬期も天井スラブが冷えてしまっているので「暖房してもなかなか暖まらない」となります。

最下階の住戸の場合も、床面が地盤面に触れているので、床面の断熱性能が低い場合には、底冷えする環境となります。2階住戸の場合でも、ピロティ上の場合など下階に住戸が無い場合には、下面のスラブが冷やされるので同じく底冷えしてしまいます。

端部住戸も注意が必要です。

中間住戸の場合は、上下左右に住戸があるのである意味で断熱材に挟まれている環境となります。南側と北側の断熱さえしっかりできていれば、冬暖かく、夏涼しく過ごすことが出来ます。お隣に住戸がない端部住戸の場合には、外皮壁の断熱性能が良くない場合は、冬の寒さ、夏の暑さに悩まされる可能があります。

確認

上下左右に住戸があるか間取りで確認しておくと安心です。住戸が無い場合には、断熱性能を確認しておきましょう。

4.落ち着いて暮らせるか(音・視線・動線)

最後に大切なのが、精神的な落ち着きです。

騒音が多い、視線が気になる、動線が悪いといった環境では、
どんな階数でもストレスが溜まりやすくなります。

風水的に言えば「心が乱れにくい環境」、
現実的には「長く住んでも疲れない住まい」です。

確認

自分たちが10年後も同じように暮らしている姿を想像できるかを基準にしてください。

ここまで確認できたら、階数は気にしすぎなくていい

この3点が満たされていれば、
「〇階だから運気が悪い」「数字が良くない」といった理由で
住まいを候補から外す必要はほとんどありません。

風水は本来、暮らしを縛るものではなく、気持ちよく暮らすための考え方です。

迷いすぎて決断できなくなるくらいなら、
「ここまでは確認した」と線を引き、前に進むことをおすすめします。

まとめ|「何階がいいか」より「どう暮らしたいか」

マンション選びにおいて、「何階がいいか」はとても分かりやすい指標です。

だからこそ、多くの人が階数だけで良し悪しを判断しようとしてしまいます。
しかし実際には、後悔につながるかどうかは階数そのものでは決まりません

すべての条件に対して完璧なマンションはありません。様々な条件に対して何を優先するか判断することが大事です。

この記事で見てきたように、構造・周辺環境・管理状態といった条件のほうが、
日々の満足度や将来の安心感に大きく影響します。

「住んではいけない階があるのでは」と不安になる気持ちは自然なものです。

ですが、その不安の正体を分解していくと、
多くは「音」「日当たり」「将来の変化」「老後の暮らし」といった、
暮らし方そのものへの心配に行き着きます。

階数は、それらを判断するための材料の1つにすぎません。

3階・4階・5階で迷う方も多いですが、
どの階にも向いている人・向いていない人がいます。

大切なのは、「自分たちは何を優先したいのか」を言葉にすることです。

価格なのか、明るさなのか、静かさなのか、暖かさ(涼しさ)なのか、将来の安心なのか。
その軸が決まれば、階数選びは自然と整理されていきます。

風水や縁起についても同じです。

気にしすぎて決断できなくなるより、
日当たりや風通し、落ち着いて暮らせる環境といった
実際の暮らしに直結するポイントに目を向けたほうが、
結果的に満足度の高い住まいになります。

もし今、
「情報は集めたけれど、どう判断していいか分からない」
「家族と意見が分かれて前に進めない」
と感じているのであれば、無理に1人で答えを出す必要はありません。

条件を整理し、客観的な視点で一緒に考えることで、
見えてくる答えもあります。どんな些細なことでも構いません。なんでも気軽にご相談ください。

あすなろスタッフ

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