リノベーション

リノベーション工事にローンって必要?住宅ローンとの違いって?

「リノベーション工事をしたいけれど、どのローンを利用すれば良いのかわからない」
「住宅ローンと何が違うの?」
「持ち家や実家のリフォーム工事でも利用できるのかな?」

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

リノベーション工事は、数百万円で済むケースもあれば、フルリノベーション工事となると1,000万円を超えるケースも少なくありません。

そのため、家づくりや住まいづくりを考えるうえで資金計画はとても重要です。一方で、インターネット上には住宅ローンやリフォーム工事ローンに関する情報が数多くあり、「結局、自分の場合はどれを選べば良いのかわからない」と感じてしまう方も少なくありません。

また、ローンの金利や借入額ばかりに目が向いてしまい、本来考えるべき住まいづくりの目的を見失ってしまうケースもあります。

本記事では、リノベーション工事に関わるローンの基本的な仕組みから、新築時の住宅ローンとの違い、持ち家や実家のリフォーム工事で利用する場合の考え方までわかりやすく解説します。

また、資金計画を考える際に本当に大切なポイントについてもお伝えしていきます。

リノベーション工事におけるローンとは?

リノベーション工事におけるローンとは、住宅の改修や性能向上のために利用するローンのことです。

例えば、

利用できる対象例

  • キッチンや浴室の交換
  • 間取り変更
  • 断熱改修
  • 耐震補強
  • 外壁改修
  • フルリノベーション工事

などに利用されます。

🏠 リノベーション工事というと、おしゃれな内装変更をイメージする方も多いかもしれません。

しかし実際には、

「冬寒い家を暖かくしたい」
「子どもが独立したので間取りを見直したい」
「築30年を超えて設備が古くなった」

など、暮らし方の変化に合わせて住まいを整えるために行われるケースも少なくありません。

その際、多くの方が悩むのが資金計画です。

自己資金だけでまかなえるのであれば問題ありませんが、大規模なリフォーム工事やリノベーション工事になるとまとまった資金が必要になります。

そこで活用されるのがリノベーション工事でのローンです。

ただし、一口にローンといっても種類はさまざまです。

住宅ローンを利用するケースもあれば、リフォーム工事ローンを利用するケースもあります。

そのため、「リノベーション工事を行うための資金調達方法」として考えた方がわかりやすいかもしれません。

リノベーション工事におけるローンと通常の住宅ローンの違い

まず多くの方が気になるのが、「住宅ローンとの違い」ではないでしょうか。

住宅ローンは主に住宅の購入や新築を目的としたローンです。

一方でリノベーション工事でのローンは、すでに存在する住宅の改修工事を目的として利用されます

簡単に整理すると次のようになります。

項目住宅ローンリノベーション工事でのローン
主な用途住宅購入・新築改修工事
金利比較的低いやや高い傾向
借入期間長い比較的短い
借入額大きい工事費に応じる
担保必要なケースが多い不要な商品も多い

この表だけを見ると、「住宅ローンの方がお得そう」と感じる方もいらっしゃるでしょう。

確かに金利だけを見ると住宅ローンの方が有利になるケースが多いです。

しかし、だからといって全てのリフォーム・リノベーション工事で住宅ローンが利用できるわけではありません。

例えば、現在住んでいる持ち家を改修する場合は、住宅ローンではなくリフォーム工事ローンを利用するケースが一般的です。

*中古住宅を購入して同時にリノベーション工事を行う場合は、住宅ローンに工事費を組み込めるケースもあります。

💡つまり、「どのような状況で工事を行うのか」によって選択肢が変わるのです。

そのため、「金利が低いから住宅ローン」という考え方だけでは危ういです。

実際には、

チェック
  • どの住宅を工事するのか
  • 住宅購入を伴うのか
  • 工事費はいくらか
  • いつ工事するのか

などによって最適な方法が変わります。

ローン選びは家づくりのスタート地点です。
だからこそ、数字だけではなく住まいづくり全体を見ながら考えることが大切です。

リフォーム工事ローンとの違い

「リフォーム工事ローンとリノベーション工事ローンは違うの?」という質問もよくあります。

情報

結論からいうと、金融機関によって呼び方が異なるケースもあり、厳密に区別されていないこともあります

そのため、住宅改修のために利用するローンとして同じように扱われることも少なくありません。

ただし、住まいづくりの考え方としては少し違いがあります。

詳しくはこちらの記事に書いているため、「何か違うの?」と疑問に思っている方は併せて読んでみてください。

「リフォーム工事」と「リノベーション工事」どういう区別があるのかというと、あいまいとなっている場合が多くあります。

「リフォーム工事」と「リノベーション工事」

「リフォーム工事」は老朽化した設備の交換や壁紙の張り替えなど、機器交換リフォーム工事や美観リフォーム工事とも呼ばれるもので、元の状態に近づける工事が中心となる工事となります。

一方、「リノベーション工事」は、間取り変更や断熱性能の向上など、住まいに新たな価値や機能を加える工事すなわち「性能向上を伴う」工事となります。

「リフォーム工事」と比べて、躯体や外装に手を付けることも多くなるので、大規模な工事となる場合が多くなります。しかしながら、この二つはごっちゃに使われている場合も多くあります。

大切なのは名称ではありません。

本当に重要なのは、「これからどんな暮らしを実現したいのか」です。

同じ500万円の工事でも、

「設備交換に使うのか」
「断熱改修に使うのか」
「収納計画に使うのか」

によって暮らしは大きく変わります。

だからこそ、資金計画を考える際も、「いくら借りられるか」+「どのような住まいを実現したいか」を考えることが大切なのです。

リノベーション工事にローンを利用する主な4つのケース

リノベーション工事でのローンと一口にいっても、利用する方の状況によって考え方は大きく異なります。

現在住んでいる持ち家を改修する場合と、中古住宅を購入して工事を行う場合では利用できるローンが異なりますし、実家のリフォーム工事では名義の問題も関わってきます。

そのため、「おすすめのローンはこれです」と一概に言えるものではありません。

まずはご自身がどのケースに当てはまるのかを確認してみてください。

1.持ち家のリノベーション工事でローンを利用する場合
2.中古住宅購入と同時にリノベーション工事を行う場合
3.フルリノベーション工事で住宅ローンを利用する場合
4.実家のリノベーション工事でローンを利用する場合

1.持ち家のリノベーション工事でローンを利用する場合

現在住んでいる住宅をもっと快適にしたいという理由でリノベーション工事を検討される方は少なくありません。

築20年を超える頃になると、水まわり設備の老朽化が気になり始めたり、冬の寒さや夏の暑さが以前より気になったりすることがあります。また、お子さまの成長や独立によって家の使い方が変わり、「今の暮らしに合わせて住まいも見直したい」と考える方もいらっしゃいます。

こうしたケースでは、住宅購入時とは異なり、すでに住宅を所有しているため、新たに住宅ローンを組むというよりもリフォーム工事ローンを利用することが一般的です。

ただし、住宅ローンがまだ残っている場合は注意が必要です。

例えば、毎月の住宅ローン返済に加えて新たなローン返済が発生すると、家計への負担が想像以上に大きくなることがあります。工事費だけを見ると問題なさそうに見えても、教育費や車の買い替え、老後資金なども含めて考えると、計画を見直した方が良いケースもあります。

また、築年数の経った住宅では工事が始まってから追加工事が見つかることも珍しくありません。

床下の劣化や配管の交換、断熱材の不足などは、実際に解体してみないと分からないこともあります。

そのため、ローンの借入額を決める際は、見積金額だけでなく一定の予備費も考慮しておくと安心です。

2.中古住宅購入と同時にリノベーション工事を行う場合

近年は、新築住宅ではなく中古住宅を購入し、自分たちの暮らしに合わせてリノベーション工事を行う方も増えています。

その理由の一つが、土地価格や建築費の上昇です。

希望エリアで新築住宅を建てようとすると予算オーバーになってしまう場合でも、中古住宅を活用することで選択肢が広がるケースがあります。

また、中古住宅であれば立地条件の良いエリアに物件が見つかることもあります。

一方で、中古住宅購入とリノベーション工事を組み合わせる場合は資金計画が少し複雑になります。

なぜなら、

チェック

🏠 住宅購入費

🔨 リノベーション工事費

📄 諸費用

🚚 引越費用

などを同時に考える必要があるからです。

ここで知っておきたいのが、住宅ローンに工事費を組み込めるケースがあるということです。

住宅ローンの金利は一般的なリフォーム工事ローンより低い傾向があるため、条件が合えば資金計画を立てやすくなる可能性があります。

ただし、物件を購入した後に工事計画を考え始めると、住宅ローンへ工事費を組み込めなくなることもあります。

実際には、

「良い中古住宅が見つかったから先に購入した」

「後から工事費を借りようと思った」

「別ローンになった」

というケースもあります。

そのため、中古住宅購入を検討している場合は、物件探しの段階から工事会社へ相談し、概算予算を把握しておくことをおすすめします。

特に断熱改修や耐震補強を考えている場合は、想像以上に費用が変わることもあります。

中古住宅を購入してのリフォーム工事を検討されている方が気を付けなければならないことがあります。それが「どこまで性能を向上させるのか」です。

中古住宅は築年数や施工時の状況そしてメンテナンスの状況によって、その住宅の性能は様々です。築年数が浅かったり、丁寧な施工が施されていたり、メンテナンスが適切に行われているお家であれば、大きなリフォーム工事を行わなくても済む場合があります。

一方で、築年数が経っていたり、施工時に問題があったり、適切なメンテナンスがなされていない場合は、想像以上に費用が掛かってしまう場合も多くあります。

3.フルリノベーション工事で住宅ローンを利用する場合

「せっかく工事をするなら中途半端ではなく、これから20年、30年と快適に暮らせる住まいにしたい」

そう考えたときに選択肢として出てくるのがフルリノベーション工事です。

フルリノベーション工事では、キッチンや浴室などの設備交換だけでなく、間取り変更や断熱改修、耐震補強、配管更新なども含めて住まい全体を見直します

そのため、工事費も数百万円ではなく1,000万円を超えるケースが珍しくありません。

ここで多くの方が気になるのが、「住宅ローンは利用できるのか?」という点です。

中古住宅を購入してフルリノベーション工事を行う場合であれば、住宅ローンに工事費を組み込めるケースがあります。

一方で、現在住んでいる住宅をフルリノベーション工事する場合は、リフォーム工事ローンや有担保ローンを利用するケースが一般的です。

ここで気を付けたいのは、工事費だけで予算を考えないことです。

例えばフルリノベーション工事では、

想定しやすい費用見落としやすい費用
工事費仮住まい費用
設計費引越費用
設備費家具購入費
外構費追加補修費

フルリノベーション工事の場合、工事期間中に仮住まいが必要になることもあります。

また、新しくなった住まいに合わせて家具や家電を買い替える方も少なくありません。

表を見ると細かな費用に見えるかもしれませんが、合計すると数十万円から数百万円になることもあります。

実際にご相談を受けるなかでも、
「工事費だけは考えていたけれど、仮住まいや引越費用までは考えていなかった」というケースはよくあります。

だからこそフルリノベーション工事では、ローンの種類を考える前に全体予算をまず先に整理しておくことが欠かせません。

また、建物の状態によって工事内容が変わることもあります。

例えば、見た目はきれいな住宅でも、解体してみると構造躯体にシロアリ害があったり、腐朽菌で腐ってしまっていたり、配管の劣化や断熱不足が見つかるケースがあります。

すると、「どうせ工事するなら今のうちに直しておこう」という判断になることも少なくありません。そうなると、想定していた予算よりも増えてしまうことが多くあります。

もちろん、その判断自体は間違いではありません。

むしろ長く快適に暮らすためには必要な工事であることも多いです。

ただし、その分予算も変わります。

フルリノベーション工事を検討している方ほど、ローンの金利比較だけではなく、どのような工事が必要になる可能性があるのかまで含めて考えておくことをおすすめします。

4.実家のリノベーション工事でローンを利用する場合

実家のリノベーション工事を検討している方も増えています。

特に最近は、

  • 親世帯との同居
  • 実家の相続
  • 空き家活用
  • 二世帯住宅化

などをきっかけに相談をいただくケースが多くなっています。

実家の場合、持ち家のリフォーム工事とは少し違った難しさがあります。

それが名義の問題です。

例えば、

🏠 建物は親名義
🏠 土地も親名義

というケースは珍しくありません。

この場合、

「子どもがローンを組めるのか」
「工事契約は誰が行うのか」
「将来的な相続はどうなるのか」

といった問題が関わってきます。

実家のリノベーション工事を考える際は、

工事内容

家族の将来設計

名義

工事内容

ローン

という順番で頭の中を整理した方がスムーズです。

実際には、

「親が高齢になってきたので同居を考えている」
「将来的には自分たちが住む予定」
「空き家になる前に活用したい」

など、ご家庭によって状況はさまざまです。

そのため、「実家のリフォーム工事ローンはこれがおすすめです」と簡単に答えられるものではありません。

「誰が住むのか?誰が負担するのか?将来どうする予定なのか?」を家族間で話し合いをしておくことの方が重要になるケースが多いです。

住宅ローンやリフォーム工事ローンは、あくまで手段です。

実家をどのように活用したいのかが明確になると、必要な工事内容や資金計画も見えやすくなります。

リノベーション工事にかかるローンの金利相場ってどれくらい?

リノベーション工事に関わるローンを調べ始めると、多くの方がまず金利を比較します。

確かに、同じ金額を借りるのであれば金利が低い方が有利です。

毎月の返済額にも影響しますし、長期間の返済になるほど差は大きくなります。

しかし、実際の相談では、「金利だけで判断してしまった」ことで後悔するケースもあります。

まずは一般的な特徴を紹介します。

ローンの種類特徴
無担保型リフォーム工事ローン借りやすいが金利は高め
有担保型リフォーム工事ローン金利を抑えやすい
住宅ローン一体型比較的低金利になりやすい

これを見ると、住宅ローン一体型が最も魅力的に見えるかもしれません。
実際、金利面だけを比較するとその通りです。

ただし、利用できる人は限られます。

情報

中古住宅購入と同時に工事を行うケースなど、条件を満たす必要があります。

一方で、持ち家のリフォーム工事では利用できないこともあります。

また、住宅ローン一体型を利用するために、「本当はもう少し検討したかった物件を急いで契約してしまった」というケースもあります。

そうなると本末転倒です。

家づくりにおいて数十万円の金利差はもちろん大切です。

しかし、住み始めてから何十年も続く暮らしの満足度と比べると、それ以上に考えるべきこともあります。

金利だけで選ぶと後悔する!?

住まいづくりでは金利以外にも確認しておきたいことがあります。

例えば、

確認事項

📌 工事着工のタイミング

📌 融資実行のタイミング

📌 追加工事への対応

📌 繰上返済のしやすさ

📌 団体信用生命保険の内容

などです。

これらは比較サイトでは見落とされがちなポイントです。しかし実際には、工事をスムーズに進めるうえで大きく関わります。特にリノベーション工事では、工事中に予想外の補修が必要になることがあります。

そうした場面で柔軟に対応できる資金計画になっているかどうかは、金利差以上に重要になることもあります。ローン選びは家づくりの主役ではありません。あくまで理想の住まいを実現するための手段です。

だからこそ数字だけを見るのではなく、その先の暮らしまで想像しながら選んでいきたいところです。

リノベーション工事にはローン控除は利用できる?

リノベーション工事を検討している方のなかには、「住宅ローン控除は使えるのだろうか」と考える方も少なくありません。

工事費が大きくなるほど、少しでも負担を抑えたいと思うのは当然です。

住宅ローン控除は一定の条件を満たした場合に利用できる制度ですが、どの工事でも対象になるわけではありません。

例えば、住宅の性能向上につながる工事や一定規模以上の増改築工事などが対象になるケースがあります。反対に、設備交換だけで終わるような工事では対象外になることもあります。

このあたりは少し分かりづらく感じるかもしれません。

ただ、考え方としてはシンプルです。

国は、「より安全に」「より快適に」「より長く住める住宅」にしていく工事を後押ししたいと考えています。

そのため、耐震性や省エネ性の向上につながる工事ほど優遇制度が用意されている傾向があります。

例えば断熱改修です。

最近は光熱費の上昇もあり、冬の寒さや夏の暑さを改善したいという理由で断熱改修を検討する方が増えています。断熱性能が向上すると快適性だけでなく光熱費にも影響します。

家族が毎日過ごす空間ですから、住み始めてからの満足度も大きく変わります。

工事費だけを見ると少し高く感じるかもしれません。

しかし10年後、20年後まで見据えると、「やって良かった」という声も多い工事の一つです。

リフォーム工事・リノベーション工事を検討される場合に忘れていけないことがあります。それは補助金・助成金です。

国や各自治体では、性能向上を伴うリフォーム工事・リノベーション工事に補助金制度を設けています。対象部位や補助金の出どころによっては補助金を併用することも可能です。リフォーム工事・リノベーション工事の補助金・助成金については、こちらを参考ください。

まとめ|リノベーション工事でのローンは「借り方」よりも「住まいづくり」から考えたい

    リノベーション工事でのローンにはさまざまな種類があり、

    持ち家のリフォーム工事なのか、中古住宅購入と同時に行うリノベーション工事なのか、実家の改修なのかによって選択肢は変わります。

    金利や借入条件を比較することももちろん大切ですが、それ以上に考えたいのが「どんな暮らしを実現したいのか」ということです。

    同じ予算でも、

    • 断熱改修を優先するのか。
    • 間取り変更を優先するのか。
    • 耐震補強を優先するのか。

    選択によって完成する住まいは大きく変わります。

    あすなろ建築工房では、リノベーション工事の資金計画だけでなく、建物の状態や将来の暮らし方まで含めてご相談を承っています。

    「自分たちの場合はどのような進め方が合っているのだろう」

    「まずは予算感だけ知りたい」

    という段階でも問題ありません。

    家づくりやリノベーション工事について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

    👉 あすなろ建築工房にリノベーション工事にまつわるローンについて聞いてみる

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