住宅性能

高気密高断熱の家で結露が起きる?“結露する家としない家の違い”

高気密高断熱の家は「快適」「省エネ」「結露しにくい」といったイメージで語られることが多い性能です。一方で、調べていくと「結露がひどい」「新築なのに窓が濡れる」といった声も目に入り、不安になる方も少なくありません。

まだ住んだことがないからこそ、良い情報と悪い情報のどちらを信じていいのか分からなくなるのは自然なことです。

この記事では、結露が起きる仕組みや「買ってはいけない家」と「きちんと考えられた家」の違いなどを具体的に解説します。

「高気密高断熱の家なら結露しないはず?」と感じている方へ

「高気密高断熱の家は結露しないと聞きました。
でもネットを見ると、「結露した」という声もあります。
実際のところ、結露する家としない家があるのはなぜでしょうか?」

家づくりを検討している段階では、こうした疑問が必ず出てきます。
性能の説明はどれも良いことばかりで、リスクが見えにくいのも事実です。

ここではまず、「結露しない」という言葉の捉え方を整理し、検討段階で混乱しやすいポイントをほどいていきます。

高気密高断熱の家でも結露が起きる可能性はある!?

結論から言うと、高気密高断熱の家でも結露が起きる可能性は十分にあります。

ただし、それは「性能が低いから起きる」という話ではありません。
むしろ、性能が高いからこそ、条件がそろったときに結露が目に見えやすくなる場合があります。

この点を誤解したまま家を選ぶと、「思っていた家と違った」と感じやすくなります。

なぜ高気密高断熱住宅でも結露が起きるのか

結露は断熱性能の高さそのものが原因で起きる現象ではありません。

空気中に含まれる水分が、冷えた面に触れたときに水滴へ変わることで発生します。室内の空気は、ある程度の水蒸気を含むことが出来ます。どのくらいの水蒸気を貯めることが出来るかは、その時の温度で変わります。

飽和水蒸気量と相対湿度

温度によって蓄えることが出来る水蒸気の量を「飽和水蒸気量」と言います。

この飽和水蒸気量以上に水蒸気を蓄えることは出来ません。飽和水蒸気量に対して、実際に空気に含まれている水蒸気の割合を「相対湿度」と言います。

一般的に「湿度」と言う場合には、この「相対湿度」を言う場合が多くなります。

仮に室温が25℃で、相対湿度が60%のお部屋があったとします。このお部屋の環境における結露点(露点温度)は、約16.7℃になります。このお部屋に16.7℃を下回るところがあれば、その周辺の温度が結露点になり、その部分に水滴が出来ます。

つまりこれが結露です。

冷たいビールのグラスの表面に水滴が出来ることがありますね。これがまさに結露です。ビールでグラスの表面が冷やされ、グラスの周囲の空気が結露点以下になることで、グラスの表面が結露します。
また窓ガラスに水滴が付くことがあります。外気温が低い場合、窓ガラスの表面温度が結露点である16.7℃以下になると、ガラスの表面に結露が生じます。

つまり、ポイントは「湿度」と「温度差」の組み合わせです。

高気密高断熱の家は外気の影響を受けにくい分、室内の湿気が逃げにくく、条件がそろうと結露が目に見える形で現れやすくなります。

結露は、空気中に含まれる水分(水蒸気)が冷たい面に触れたときに水に変わる現象です。

つまり、断熱性能が高いかどうかよりも、「室内にどれだけ湿気があるか」と「冷たい場所があるか」が重要になります。

高気密高断熱の家は外気の影響を受けにくいため、室内の湿気が溜まりやすい側面があります。
その結果、条件が重なると窓などに結露が現れることがあります。

新築の結露はクレームを言ってもいい?

結露を見たときに、「これを住宅会社さんに言ったら神経質だと思われないか」と悩む方も多いはずです。しかし、結露の内容によっては、遠慮せずに相談すべきケースも存在します。

重要なのは、その場の怒りの感情で訴えることではなく状態で判断することです。

結露の状態別・クレーム判断の目安

結露の状態判断の考え方対応の目安
窓ガラスが一時的に曇るよくあることまずは様子を見る
サッシ周辺が常に濡れる要確認相談してよい
壁・天井内部の結露問題あり早めに相談

窓ガラスの結露は、生活による湿気が原因で起きやすく、過度に心配する必要はありません。
一方で、サッシの周囲が常に濡れていたり、壁の中で結露が起きている場合は話が別です。

まずは「室内の湿度が高くなりすぎていないか」を確認しましょう。

室内の湿度つまりは水蒸気量が多い場合、意外や高い温度でも結露してしまう場合があります。そして湿度が高い理由つまり加湿が継続している場合には、連続して結露が生じてしまう場合があります。室内の湿度を測定に、必要以上に湿度が高くなっていないかを確認しましょう。

室内の湿度がそれほど高くないにも関わらず、結露が止まらない場合、設計や施工の考え方に起因している可能性がありますので、原因を調査する必要があります。

原因調査において確認すべきポイントは以下となります。

トラブルになりにくい相談・クレームの伝え方【例文】

「朝になるとサッシの下部がかなり濡れている状態が続いています。
室内で加湿はしていないのですが、家のつくりに問題が無いか、一度見ていただけますでしょうか。」

このように、断定せず「確認してほしい」という姿勢で伝えることが大切です。
原因を決めつける言い方は、不要な対立を生みやすくなります。

あくまで事実と不安を伝え、専門家の判断を仰ぐ形が望ましい伝え方です。

住宅会社に相談する前に確認すべき3点

1.室内の加湿がなされてないことを確認する
2.結露している場所を目と手で確認する
3.換気の動きを耳と鼻で感じる

1.室内の加湿がなされてないことを確認する

通常の生活意外に加湿をしていないことが大前提です。湿度が高ければどんな環境でも結露は発生してしまいます。室内で加湿がされていないことを確認します。

2.結露している場所を目と手で確認する

ガラス表面だけなのか、サッシの奥まで濡れているのかを観察します。
指で触ったときの冷たさや、水の溜まり方も確認ポイントです。
毎日同じ場所で起きているかどうかも、判断材料になります。

3.換気の動きを耳と鼻で感じる

換気扇の音がしているか、空気が動いている感じがあるかを確認します。
こもった匂いが残りやすい場合、湿気が滞留している可能性があります。

機械の有無だけでなく、「実際に機能しているか」を感じ取ることが重要です。給気口や排気口にティッシュペーパーをかざしてみることで、換気がされているかどうかを確認することも出来ます。

これらを整理した上で相談すれば、話がかみ合いやすくなります。
結露は感情的になりやすいテーマですが、事実を積み重ねることで冷静な判断ができます。

「同じ高気密高断熱でも“結露しない家”があるのはなぜ?」

「同じ高気密高断熱なのに、結露しないと言っている人もいます。
何が違うのでしょうか?住宅会社選びを間違えたくありません。」

結露の有無に差が出る理由は、運や体質のような曖昧なものではありません。
そこには、はっきりとした違いがあります。

ここでは「結露しない家」と言われる住まいの背景を解説していきます。

結露しない家があるのは事実。ただし条件付き!?

結露がほとんど出ない家が存在するのは事実です。
ただし、それは偶然ではなく、いくつかの条件が重なって成立しています。

高気密高断熱という性能だけで、自動的に結露が防げるわけではありません。
設計段階でどこまで湿気の動きを想定しているかが大きな違いになります。

結露しにくい家・しやすい家の違い

観点結露しにくい家結露しやすい家
気密数値+施工精度数値のみ重視
断熱途切れなく施工部分的に弱点あり
湿気対策設計段階で想定住み始めてから対応

ここでいう「条件」とは、単なる性能数値ではありません。
たとえば、水を流す溝があるかどうかの違いに近い考え方です。

水が溜まらない仕組みがあれば、問題は起きにくくなります。

高気密高断熱なら住み方を気にしなくていい?

高気密高断熱の家について調べていると、
「性能が高いなら、住み方は気にしなくていいのでは?」
「結露も自動的に防げるのでは?」と感じる方も多いはずです。

一方で、住み始めてから「思っていたのと違った」という声があるのも事実です。
事実このような疑問を持っている方も少なくありません。

高気密高断熱なら、結露対策は何もしなくていい家なのでしょうか?

いいえ、「何もしなくていい家」ではありません。ただし、必要以上に神経質にならなくていい家ではあります。

高気密高断熱の家は、外の寒さや暑さの影響を受けにくく、室内の温度差が小さく保たれます。
そのため、結露が起きにくい土台は整っていますが、生活の中で発生する湿気そのものがゼロになるわけではありません。

高気密高断熱住宅をうたっていても、実際に施工品質が伴わずに弱点が生じているお家も多くあります。

料理・入浴・洗濯・就寝など、普通の暮らしをしていれば水蒸気は必ず発生します。加湿器などで加湿をしていれば、室内の湿度が上がり、結露点も上がります。湿度が高ければ、高気密高断熱住宅でも結露は生じます。正しく計画的な換気が出来ていない場合も結露は生じてしまいます。

また新築時には、基礎のコンクリートからも水分が放出されるので、床下エアコンなどを用いていて、基礎内の空気を室内に取り込んでいる場合などは、室内の湿度も高くなります。

つまり「放っておいても絶対に結露しない家」ではなく、「結露をコントロールしやすい家という位置づけが正確です。

住む人が気を付けないといけないなら、高気密高断熱にする意味はありますか?

あります。むしろ、少しの意識で快適さが大きく変わるのが高気密高断熱住宅の良さです。

たとえば、昔の家では冬に換気をすると一気に寒くなり、「換気=我慢」になりがちでした。
その結果、湿気がこもり、結露やカビにつながるケースも少なくありませんでした。

一方、高気密高断熱で正しく施工された家は、結露する弱点が少なくなり、計画的な換気をすることで、ストレスなく生活することが出来ます

これは、住む人に過度な負担をかけずに結露を防ぎやすくなる、という大きな価値です。

結局、高気密高断熱の家では何を意識すればいいのでしょうか?

難しいことはありません。
「湿気をため込まない流れを止めない」という意識だけで十分です。

たとえば、
・入浴後に脱衣室の空気がこもっていないか
・朝、窓の一部が異常に冷たくなっていないか
・家全体がどこか重たい空気になっていないか
・適切に換気がなされているか

こうした感覚的なサインに気づけるだけでも、結露は防ぎやすくなります。空気がよどんでしまっている部分があると、結露が生じやすくなります。

高気密高断熱住宅でも、正しく換気されなければ、室内の空気が淀み、必要以上に湿度が高い部分があれば、表面温度が低い部分では必ず結露します。

高気密高断熱住宅は、住む人が“管理しないとダメな家”ではなく、
住む人が家の状態に気づきやすい家だと考えていただくと、イメージしやすいと思います。

それでも「結露が怖い」と感じる人には高気密高断熱の家は向いていないのでしょうか?

いいえ。
むしろ、結露を不安に感じる方ほど、高気密高断熱を正しく理解した上で選ぶ価値があります。

結露は、見えないところで進行する方が本当は怖い現象です。
高気密高断熱の家では、問題があれば表に出やすく、早めに対処しやすいという側面があります。

「知らないうちに傷んでいた」という事態を避けやすいのも、高性能住宅の特徴です。
不安を感じているからこそ、仕組みを理解し、納得して選ぶことが大切です。

こうした疑問に向き合うことで、性能の本当の意味が見えてきます。

結露しない家をつくる住宅会社が重視している3つの視点

「結露しない家」と聞くと、特別な工法や高価な設備を想像しがちですが、
実際には“どんな考え方で家をつくっているか”によって差が生まれます。

高気密高断熱という言葉をどう捉え、設計や施工にどう落とし込んでいるか。
そこには、結露が起きにくい家に共通する視点があります。

ここでは、結露トラブルを起こしにくい家を作る住宅会社が大切にしている考え方を3つに紹介していきます。

1.湿気の動きを設計段階で考えている
2.断熱と気密を一体で考えている
3.引き渡し後の住まい方まで説明している

1.湿気の動きを設計段階で考えている

結露しにくい家は、湿気がどこから入り、どこへ抜けるかを事前に想定しています。
完成後に対処するのではなく、最初から流れをつくる考え方です。
この視点があるかどうかで、住み心地は大きく変わります。

2.断熱と気密を一体で考えている

断熱だけ、気密だけを高めても十分とは言えません。
両方がバランスよく機能してこそ、結露のリスクを抑えられます。
設計と施工が連携しているかが重要です。

正しい設計と間違いのない施工が必要です。

3.引き渡し後の住まい方まで説明している

結露しにくい家づくりは、住み始めてからも続きます。
生活の中で気を付けるポイントを丁寧に伝えている会社ほど、トラブルが少ない傾向があります。
住まいは完成して終わりではないという姿勢が表れます。

ここでは、結露の有無が単なる性能差ではないことをお伝えしました。

次は「気密性そのものと結露の関係」について、さらに踏み込んで見ていきます。

結露と高気密高断熱の関係がわからない…この家は良い?悪い?

「気密性が高いと結露するって聞いたことがあるし、
逆に、気密性が低い家ほど結露しやすいとも言われます。
どっちが本当なのか分からなくて、
このような家が“良い状態”なのか“悪い状態”なのか判断できません…。」

こう感じている方は、決して少数ではありません。

むしろ、高気密高断熱の家を真剣に検討しているからこそ、情報を集めるほど混乱してしまう状態だと思います。

ネットやSNSでは、一部だけ切り取った正解が多く出回りやすく、
「気密=悪」「気密=正義」といった極端な話に触れてしまいがちです。

ここでは、そのモヤモヤを一度リセットして、結露と気密性の関係について説明します。

結露は「気密性が高いから」起きる?それとも低いから?

まず大前提として、結露は気密性の高さ・低さだけで起きるものではありません。

気密性

気密性はあくまで“空気がどれだけ漏れにくいか”を表す要素の1つです。

実際に結露が起きるかどうかは、

気密 × 断熱 × 湿気の逃がし方

この3つがどう組み合わさっているかで決まります。

ここが整理できないまま話を聞くと、
「気密が高いと結露する」「いや、低いから結露する」
という、真逆の話がどちらも正しく聞こえてしまいます。

気密・断熱・湿気の関係

たとえば、ふたをした鍋を火にかけると、中の水蒸気は逃げ場を失います。
一方で、少しだけ隙間があれば蒸気は外へ抜けていきます。
家も同じで、湿気の出口があるかどうかが結露の有無に直結します。

気密や断熱は、家をどれだけ密閉できているか、外の影響をどれだけ遮れているかを決める「器」の性能です。

一方で、湿気は暮らしの中で必ず生まれる「中身」にあたります。
器の性能が高くなるほど、中身は外へ勝手に逃げなくなります。
その結果、湿気の行き先が用意されていなければ、結露という形で表に現れます。

つまり、結露は性能が高すぎるから起きるのではなく、中身の出口が正しく設計されていないまたは正しく施工されていないときに起きる現象です。

気密性が高い家・気密性が低い家で起きる結露の特徴は?

高気密高断熱を検討していると、「気密性が高いと結露する」「いや、低い家の方が危ない」と、真逆の話を目にすることがあります。

これはどちらかが間違いというより、結露の“出方”と“気づき方”が違うだけです。

ここでは、気密性の違いによって結露がどのように現れやすいのかを解説します。

気密性の違いによる結露の現れ方

観点気密性が高い家気密性が低い家
結露の出やすい場所窓・サッシなど表面壁内・天井裏など内部
気づきやすさ気づきやすい気づきにくい
対処のしやすさ早期対応しやすい発見が遅れがち
リスクの性質見た目の不安長期的な劣化

この違いを見ると分かる通り、「結露が見える=悪い家」とは限りません。
むしろ、どこに・どのように結露が出るかで、注意すべきポイントが変わります。

検討段階では、結露の有無だけでなく、その“出方”まで想像することが大切です。

気密性の高い家で起きる結露の特徴

気密性が高い家では、外の空気が入りにくい分、室内の環境が安定しやすくなります。
一方で、暮らしの中で生まれた湿気が家の中にとどまりやすくなるため、
窓やサッシなど冷えやすい部分に結露として現れることがあります。

ただしこれは「性能が悪い」という意味ではなく、
湿気の動きが分かりやすく表に出ている状態と捉えることが大切です。

表面に現れやすく、早く気づける

気密性が高い家では、空気が勝手に外へ逃げにくいため、
室内で発生した湿気が窓やサッシなど、冷えやすい場所に集まりやすくなります
その結果、ガラスの曇りやサッシ周辺の水滴として結露が目に見えます。
これは不安に感じやすい反面、「異変に早く気づける」という特徴でもあります。

結露の原因を切り分けやすい

結露が表に出ることで、
「どの時間帯に起きているのか」「どの場所に集中しているのか」を把握しやすくなります。
これは、設計や暮らし方を見直す際の大きなヒントになります。
検討段階で知っておくと、「見える結露=即失敗」と思い込まずに済みます。

気密性の高い家で結露が起きる理由の多く「換気不足」「過度な加湿」です。

気密性が低い家で起きる結露の特徴

気密性が低い家では、空気が壁の中や天井裏を通り抜けやすくなります。
その結果、湿気が目に見えない場所で冷やされ、結露が発生することがあります。

表面には異変が出にくいため、一見すると問題がないように感じられますが、
気づいたときには内部で進行しているケースも少なくありません。

「見えない結露」が起きやすい点が、気密性の低い家の特徴です。

見えない場所で静かに進行しやすい

気密性が低い家では、空気が壁の中や天井裏を行き来しやすくなります。
その結果、湿気が目に見えない部分で冷やされ、結露として発生することがあります。
このタイプの結露は、表面に出にくいため、住んでいる間は気づきにくいのが特徴です。

発見したときには影響が大きいこともある

内部で進行する結露は、
・カビ臭として気づく
・内装材の変色や傷みで発覚する
といった形になりがちです。

見えないところの結露の発見が遅れ、放っておいてしまうと、腐朽菌によって木材が腐ってしまったり、シロアリを呼び寄せることにもなってしまいます。

検討段階の方にとっては、「結露が見えない家=安心」とは限らない、という点を知っておくことが重要です。

気密性が高い・低いという違いは、
結露が起きるかどうかではなく、どう現れるかの違いです。

大切なのは、結露をゼロにすることではなく、
問題が起きたときに気づける設計になっているかどうかです。

結露しない家は「気密が高い」からではない。◯◯が設計されている

ここで今一度、考えてみてください。

Q.結露しない家に共通しているものは何でしょうか??
*ここまで真剣に読んでくださっているあなたであれば、もう答えは分かっているかもしれません。

ヒントは、「空気」「水分」の動きです。

答えは、断熱気密の弱い部分が無い家であることと湿気の逃げ道がきちんと設計されていることです。

まず第一に断熱の欠損がなく、断熱の弱い部分を造らないことです。気密のシートも正しく施工されている必要があります。壁体内や天井内に湿気を移動させないことが大事です。

そして計画的な換気がなされていることです。先にも説明したように、家の中にはいろいろなところから水蒸気は発生します。キッチンやお風呂から発生します。家族の呼気からも発生します。露天温度に達してしまうことが無いように、適切に換気を行って、室内の湿度を下げることが必要となります。

見た目がきれいでも、内部の構造次第で結露リスクは変わります。施工状態が悪ければ、壁体内で結露が生じてしまいます。

この点を知らないと、「新しい・きれい=安心」と誤解しやすくなります。

それでも検討段階で確認できるポイントはある

湿気の逃げ道が考えられている家かどうかは、
設備や間取りそのものより、説明のされ方に表れます。

たとえば換気計画について質問したときに、
「法律で決まっているから付けています」なのか、
「湿気がどこを通って外へ出るか」を言葉で説明できるかは、大きな違いです。

具体的に聞いておきたい質問例

検討段階では、次のような質問を投げかけてみると判断しやすくなります。

「この家では、室内で発生した湿気はどこを通って外に出ますか?」
「冬場に湿気がこもりやすい場所は、どう対策していますか?」
「換気は”付いている”だけでなく、どう使う想定ですか?」

これらに対して、図や言葉で具体的に説明が返ってくるかどうかが重要です。
答えが曖昧な場合、設計段階で深く考えられていない可能性もあります。

最近の高気密高断熱住宅のブームもあって、数字上だけ性能をよくするために、普段、高気密高断熱住宅を手掛けていない住宅会社が、不慣れな分厚い断熱材を入れて施工している場合もあります。断熱と気密はセットで考えなければならないところを、ただ断熱材だけを厚くしている場合もあります。さらには換気計画も必要になるのですが、これもなおざりとなっている場合がありますので、注意が必要です。

図面や資料で分かることもある

内見時だけでなく、
・換気計画図
・断面図
・施工事例での説明
などを見せてもらえると、考え方がより伝わります。

特別な知識がなくても、「空気や湿気の流れ」を説明しようとしているかどうかは感じ取れます。

「見えない設計」をどう判断するかが後悔を分ける

結露しにくい家かどうかは、
目に見える性能数値だけでは判断できません。

大切なのは、その性能を前提にどう暮らすかまで想定して設計されているかです。

検討段階でここまで確認できれば、
「住んでから気づく不安」を大きく減らすことができます。

まとめ|高気密高断熱と結露は「正しく知る」ことが大切

高気密高断熱の家で結露が起きる理由は、単純な欠陥ではありません。
湿度と温度差、そして湿気の逃げ道がどう設計されているかが大きく関わっています。
結露は住まいの状態を教えてくれるサインでもあります。

正しく理解することで、不安を減らし、より快適な暮らしにつなげることができます。

住まい選びやリノベーションで迷ったときは、性能だけでなく設計の考え方まで含めて相談できる相手を選ぶことが大切です。

横浜を拠点に「設計事務所+工務店」として家づくりを行う あすなろ建築工房 では、長く安心して暮らせる住まいを前提に、一つひとつの疑問に向き合っています。

気になる点があれば、情報収集の一環として
👉私たち「あすなろ建築工房」への相談をお気軽にご相談ください。

また、住宅の気密性でよく耳にする「C値」については、
「気密性能を表すC値とは?窓でこんなに暮らしが変わるって本当?」 という記事で詳しく解説しています。

結露と気密の関係をより深く理解するためにも、あわせて読んでみてください。


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