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平塚は本当に住みやすい?移住の魅力とエリア別の暮らしやすさ

神奈川県内で住み替えや移住を検討している方の中には、「平塚って実際どうなんだろう?」「湘南だけど、茅ヶ崎や藤沢とどう違うの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、平塚は“湘南らしい自然”と“都市機能”のバランスが絶妙に取れた、非常に住みやすいエリアです。特にファミリー層やセカンドライフ世代からの支持が高く、海や山に癒されながらも、日々の暮らしに困らない便利さを持ち合わせています。

この記事では、そんな平塚の住みやすさについて掘り下げていきます。

平塚市の住みやすさを支える支援制度とは?

平塚市は、若年層・子育て世帯・高齢者まで、幅広いライフステージに合わせた住宅関連支援を整備しており、「住み替えやすさ」にも定評があります。

制度名内容対象者利点
空き家バンク制度市内の空き家物件を登録・紹介。物件の状態に応じてリノベーション前提のものも多い移住希望者、定住希望者低価格で物件を取得できる可能性があり、リノベにより理想の住まいを実現可能
高齢者住宅改修費補助バリアフリー化(手すり・段差解消・滑り止めなど)工事費用の一部を助成65歳以上の高齢者が居住する住宅安全な住環境を整えることで長く安心して暮らせる
子育て世帯向け住宅取得支援(※期間限定)リフォーム・耐震改修等の工事費用の一部補助小学生以下の子どもを持つ世帯中古住宅を快適にリノベし、コストを抑えた住宅取得が可能

参考元:神奈川県平塚市公式ホームページ

これらの制度は、「移住定住を支援する」という観点に立ったものです。特に空き家バンク制度は、単なる物件紹介にとどまらず、市と連携した建築士相談やリノベ支援制度との組み合わせが可能な点が特徴です。

高齢者向け住宅改修では、申請から補助金交付までのプロセスが丁寧で、利用者満足度も高いとされています。

空き家バンクやリノベ支援も活用可能

平塚市では空き家の利活用促進に取り組んでおり、「空き家バンク制度」を通じて比較的安価な物件情報を提供しています。リノベーション前提で住宅を取得したい方や、セカンドライフで自然豊かな地に住みたい方にとって、理想の物件と出会える可能性があります。

子育て・高齢者向け住宅取得支援も充実

子育て世帯には、リフォーム費用の補助や住宅取得に関する支援があります。高齢者にはバリアフリー化の改修補助なども整備されており、ライフステージごとに安心して住み替えを検討できる仕組みがあります。

他の地域との違いは?

例えば、同じ湘南エリアの茅ヶ崎市や藤沢市も空き家バンクや補助制度を設けていますが、平塚市は「生活者視点の支援」に重点が置かれており、特に高齢者・子育て世帯に優しい補助内容になっています。

また、平塚市は制度を紹介するだけでなく、市職員や地域NPOによるフォロー体制が充実している点も強み。制度の「使いやすさ」まで配慮された街づくりが進められています。

支援制度を上手に活用することで、住まい選びの選択肢が大きく広がります。住宅購入・移住を検討している方は、一度市の住宅政策課や空き家相談窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。

平塚市の治安と災害への備え

海にも山にも近く、自然豊かな住環境が魅力の平塚市。ですが「安心して暮らせるかどうか?」という視点も、住まい選びにおいては非常に重要です。

実は、平塚市は神奈川県内でも比較的治安が安定しているエリアとして知られており、地域全体での防犯体制や災害対策も着実に整備されています。

ここでは、実際に住む上で気になる「防犯」と「防災」の2つの側面から、平塚市の安全性について詳しくご紹介します。

安心して暮らせる防犯体制

平塚市は神奈川県内でも比較的治安が良好なエリア。特に住宅街が広がる北部・西部エリアでは落ち着いた雰囲気があり、通学路には防犯パトロールが巡回するなど、地域ぐるみで安全な街づくりが行われています。

犯罪件数の推移:近年の改善傾向

平成14年(2002年)の犯罪件数は約7,296件でしたが、令和4年(2022年)にはその約6分の1となる 1,211件まで減少しています。→ 昔に比べて犯罪全体が非常に減っており、治安が確実に良化している証拠です。

2025年上半期の最新犯罪統計(令和7年6月末時点)

罪種件数(令和7年)前年比(増減率)
凶悪犯2件−71.4%
窃盗犯656件+11.6%
知能犯42件+100.0%
特殊詐欺など25件(被害額:約1億3,800万円)+108% 被害額 +81.7%

特殊詐欺被害が増加しているため、高齢者世帯の注意が必要です。

参考元:神奈川県警察

他の地域との比較(令和5年・最新)

神奈川県内の市区町村別認知件数↓

  • 平塚市: 958件
  • 茅ヶ崎市:798件
  • 藤沢市:1,406件

 → 平塚市の犯罪件数は同県内では中間〜やや低めのレベルです。

自然災害への備えも万全

海沿いに位置するため、津波や台風への備えも重要ですが、ハザードマップの整備や地域ごとの防災訓練、防災拠点の設置などが進んでおり、万が一のときにも対応しやすい体制が整っています。

関東大震災(1923年)の時の被害

  • 死者:476名
  • 家屋全壊・倒壊:4,192戸
    この被災は街の地盤の特性(砂州 vs 自然堤防)にも影響を与えました。

参考元:平塚市博物館ひらつか防災まちづくりの会

洪水・水害の歴史

  • 昭和57年(1982年)の台風では浸水被害が多数(床上・床下浸水)
  • 台風16号(1974年)*台風10号・18号(1982年)なども洪水被害あり。

参考元:国土交通省

災害対策の現在の取組

  • 防災訓練の実施回数(年間):平成27年度→302回、平成28年度→348回(計画目標:332回)
  • ほっとメール ひらつかへの登録者数も順調に増加中
  • 耐震化補助制度の周知や交通安全関連指標も整備・進行中です。

犯罪件数は平成初期から劇的に減少し、近年は神奈川県内でも比較的安定した治安状況です。

防災体制も、歴史的な災害を教訓に行政や地域が積極的に訓練や制度整備を進めており、備えが整いつつあります。

平塚の住みやすさの5つの要因

湘南エリアといえば、海と自然が魅力の一つですが、平塚市はそれだけにとどまらず、都市機能・交通・教育・医療・買い物環境など、暮らしに必要な要素がしっかりと揃った“バランス型”の街です。

「便利だけど自然が感じられない」「自然は多いけど不便すぎる」といった悩みを感じている方にとって、平塚はちょうどよい“中庸”の暮らしが叶う場所

ここでは、移住を検討する方が気になる「住んで良かった」と感じるポイントを、5つの観点から具体的にご紹介します。

1.湘南の自然と穏やかな都市機能

湘南平・平塚海岸・花菜ガーデンなど、自然とふれあえるスポットが多数あります。朝は海辺を散歩し、昼は図書館で読書、夕方には山の展望台から街を眺める…。そんな1日が叶うのが平塚です。

2.東京・横浜への通勤もスムーズ

JR東海道本線で、東京駅までは最短約60分、横浜までは約30分。湘南新宿ラインも利用可能で、都心との距離を感じさせない利便性があります。

3.教育・保育施設が充実

平塚市は教育・保育施設の数が非常に充実しており、共働き世帯や子育て中のご家庭にとって安心して暮らせる環境が整っています。保育所や幼稚園、小中高まで幅広く分布しており、子どもの年齢に応じた教育・保育が選びやすい点も魅力の一つです。

区分数(市内)
保育所(認可・小規模含む)約60施設
幼稚園16園
小学校25校
中学校13校
高校平塚江南高校、平塚湘風高校、平塚工科高校など(県立・市立・私立含む)

保育所・幼稚園ともに、市内の各エリアにまんべんなく配置されており、「通わせやすさ」や「送り迎えのしやすさ」が高く評価されています。

小中学校についても、学区ごとに地域に根ざした教育が行われており、自然体験や地域交流の機会が多いのも特徴です。

高校は普通科から専門学科(工業系、商業系、福祉系)まで幅広く選べ、子どもの将来の進路に合わせた進学選択が可能です。

他の湘南エリアと比較しても、平塚市は“施設数の多さ”と“立地のバランス”の両面で優れており、通園・通学に困らない街として定評があります。

4.医療・買い物の利便性が高い

生活の利便性は「住み良さ」を測るうえで欠かせない要素。平塚市では、駅前に充実したスーパーや商業施設が揃う一方、急な体調不良にも安心して対応できる評判の医療機関が市内に数多く存在します。

日々の「買い物」と「医療」がストレスフリーになる街、それが平塚です。以下に代表的な施設とその特色をご紹介します。

◼ 買い物の利便性:スーパーの充実ぶり

平塚市内には多様なニーズに応えるスーパーが豊富に揃っており、車なし・一人暮らし・ファミリーそれぞれにストレスのない買い物環境が整っています。主な店舗と特徴は以下の通り:

店名特徴
Daily Table KINOKUNIYA(ラスカ平塚南館)駅ビル内にある高品質な惣菜・グロッサリー店。便利なアクセスと落ち着いた品質が人気。
オーケー平塚店ディスカウント系で価格が安く、駅西口から徒歩6分。駐車場もあり車でのまとめ買いにも◎。
しまむらストアー(9店舗)市内各エリアに点在し、日々の生活に便利な小型スーパーとして重宝。
ロピア・業務スーパー・ザ・ビッグコスト重視の方には嬉しい激安スーパー。特に業務スーパーが3店舗存在。

駅近の「Daily Table KINOKUNIYA」でサッと調達、「オーケー」でまとめ買い、「しまむらストアー」は近所の買い物に…と、シーンに応じた使い分けが可能です。

◼ 医療機関の充実:安心して暮らせる体制

緊急・専門ケアに強い「平塚市民病院」

神奈川県指定の救命救急センターであり、地域で唯一「産科・小児科の二次救急当番」も担う病院。災害時にはDMAT(災害派遣医療チーム)が派遣される地域拠点病院としての役割も持っています。

評判の専門クリニック:消化器・循環器・整形外科など

  • 永瀬医院(紅谷町):駅から徒歩2分。消化器内科に強みがあり、高精度の内視鏡検査も対応。
  • そよぎハート&ライフクリニック(北口 徒歩4分):循環器・糖尿病・甲状腺など生活習慣病に強い、アクセス良好な医療拠点。
  • ごてん整形リハビリクリニック:車でも通える駐車場16台完備、整形外科専門でリハビリにも親身に対応。

救急から専門診療まで幅広い医療体制が整っており、「具合が悪くなったらまず平塚で診てもらおう」と思える安心感が日常にあります。

5.程よく開けた街のサイズ感

平塚は”都会すぎず、田舎すぎず”の絶妙なサイズ感。中心市街地は栄えていますが、車で10分も移動すればのどかな田園風景が広がる場所もあり、ライフスタイルに応じて選べるのが魅力です。

平塚に住む前にデメリットも事前にチェック

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どんなに魅力的な街にも、住んでみないと分からない“盲点”はあるもの。平塚も例外ではなく、生活するうえで気をつけておきたい点や、あらかじめ知っておくことで後悔を減らせるポイントがいくつかあります。

ここでは、実際に平塚に住んだ人から寄せられた声や、エリア特有の課題をもとに、リアルな「住みにくさの可能性」について整理してお伝えします。

デメリット説明
国道134号の渋滞夏や休日は観光客で混雑。時間帯をずらすなど工夫が必要です
海沿いは塩害リスクあり金属や外壁の劣化が早い場合があり、素材選びやメンテナンスが重要です
駅から離れるとバス頼み山側エリアでは車移動やバスが前提になるケースも

渋滞について:国道134号線や花水川付近では、夏場の海水浴シーズンや花火大会開催日などに渋滞が頻発します。週末は特に車での移動に時間がかかるため、通勤やお出かけの時間帯をずらす工夫が求められます。

塩害について:海岸から1km圏内の地域では、車や自転車、外壁やベランダなどにサビや劣化が生じやすい傾向があります。ガルバリウム鋼板や樹脂製建材の採用、定期的な塗装メンテナンスが推奨されます。

公共交通の不便さについて:北金目・岡崎・旭エリアなど駅から離れた地域は、バス便の本数が限られており、日常の移動には自家用車が欠かせません。ただし、逆にこれらの地域は落ち着いた住環境が魅力で、車を所有している方や静かに暮らしたい方には向いています。

【ライフスタイル別】平塚の住みやすい!おすすめエリア

平塚市は「駅前のにぎわいエリア」「湘南らしさを感じる海辺のエリア」「静かで落ち着いた内陸の住宅街」など、多様な暮らし方に応えることができる街です。そのため、ライフスタイルや家族構成によって“ちょうど良い”と感じるエリアも異なってきます。

ここでは、ファミリー層・共働き世帯(DINKs)・セカンドライフ層の3つのタイプに分けて、それぞれに適したおすすめエリアと、その理由を詳しくご紹介します。

ファミリー層におすすめ:なでしこ・花水エリア

落ち着いた住宅街と学校・保育園・公園がバランスよく配置された「文教住宅エリア」。

なでしこ小学校・花水小学校・浜岳中学校など評判の良い公立校が学区内にあり、徒歩または自転車での通学がしやすい環境です。平坦な地形で、ベビーカーや自転車での移動もスムーズ。

スーパー「しまむらストアー」「オーケー平塚店」や、ドラッグストア、こどもクリニックなどが近隣に点在し、子育て世代には非常に暮らしやすい地域といえます。

土地価格相場:坪単価50〜70万円前後で、海や駅へのアクセスも良好な割に抑えめな価格帯
交通アクセス:JR平塚駅まで自転車で10〜15分程度。国道134号線や海岸エリアにも近く、利便性と自然の両立が可能
商業施設:オーケー平塚店、しまむらストアー、ヤオコー、クリエイトSDなどが集積
学校環境:なでしこ小、花水小、浜岳中など、通学距離が短く保育園・公園も充実

共働きDINKs世帯におすすめ:平塚駅南口・明石町エリア

生活利便性と通勤アクセスを重視する方に最適なエリア。

平塚駅南口〜明石町にかけては、徒歩圏内にスーパー・飲食店・カフェ・医療施設・ジム・行政窓口が集中しており、ワンストップで日常が完結します。

マンションやコンパクト住宅も豊富で、1〜2人暮らしにちょうどよい住まいを見つけやすいのも特徴。駅まで徒歩5分圏内で都内・横浜方面への通勤もスムーズです。

土地価格相場:坪単価80〜95万円前後。駅近・利便性重視のエリアで資産価値も安定
交通アクセス:JR東海道本線・湘南新宿ラインで品川・新宿まで直通アクセス
商業施設:ラスカ平塚、オーケー平塚店、KINOKUNIYA、駅前商店街、クリニックモールなど
雰囲気:単身・DINKs世帯が多く、程よい静けさと都市機能が同居

セカンドライフ層におすすめ:北金目・岡崎エリア

平塚駅から離れた内陸部に位置するこのエリアは、緑豊かな住宅街が広がる落ち着いた住環境。

菜園付きの一戸建てや広い敷地のリノベーション物件も多く、家庭菜園・散歩・地域活動を楽しみながら過ごすにはぴったり。

また、スーパー「しまむらストアー北金目店」や「ユーコープ岡崎店」など日常使いに便利なお店もあり、車があれば日々の生活に困ることはありません。

土地価格相場:坪単価40〜60万円前後とリーズナブルで広い土地が確保しやすい
交通アクセス:バスまたは車中心の生活。静かで自然が多く、のんびりとした暮らしが実現
商業施設:ユーコープ、ドラッグセイムス、地場の野菜直売所など
コミュニティ:地域自治会・防災訓練なども活発で、交流機会が多いエリア

まとめ|平塚で実現する“ちょうどいい暮らし”

平塚市は、自然と都市機能のバランス、教育・医療・買い物といった生活基盤の充実、そして湘南エリアならではの温かな地域性が共存した「暮らしやすい街」です。

支援制度や教育環境も整備されており、子育て世代からセカンドライフ世代まで、それぞれのライフステージに合った住まい方が可能。さらに、エリアごとの特徴を理解すれば、自分たちにぴったりの場所がきっと見つかります。

もちろん、渋滞や塩害、バス便の課題など、デメリットにも注意は必要です。しかし、それらを理解したうえで暮らし方を工夫すれば、平塚は「ちょうどいい都会」として大きなポテンシャルを持つ街だと感じていただけるはずです。

あなたの理想の住まい方や暮らしの価値観に合わせて、ぜひ平塚での家づくり・移住を検討してみてください。

もし、戸建てをお考えであれば土地探しからもお手伝い可能です。当社では家づくりにこだわりをもって建築しております。ぜひ施工事例も一度覗いてみてください。

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