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綾瀬で土地を買う前に知っておきたいリアル

「綾瀬で土地を買うって、実際どうなんだろう?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。駅がないというイメージから敬遠されがちな綾瀬市ですが、実は“コスパよく家づくりをしたい方”にとって非常に魅力的なエリアです。

本記事では、綾瀬市の土地価格やエリアごとの特徴、市街化調整区域などの注意点まで網羅的に解説。初めて土地を購入する方にもわかりやすく、失敗しないための視点をお届けします。

綾瀬市はどんな街?他の住宅地との比較で見える“綾瀬らしさ”

神奈川県のほぼ中央に位置する綾瀬市は、駅がない市として有名ですが、その分「ゆとりのある住宅地」「子育てしやすい環境」として注目されています。

駅からの距離がネックになる一方で、落ち着いた住環境や価格帯の魅力は根強く、多くのファミリー層から選ばれています。

【土地比較】綾瀬 vs. 他の人気住宅地

エリア名地価平均(㎡単価)駅・交通の利便性子育て支援制度自然環境生活利便性
綾瀬市約9~14万円駅はなし(海老名・長後利用)◎ 保育園整備/子育て給付充実◎ 公園多数/畑も多い◯ 車中心生活が前提
藤沢市約21~27万円小田急・江ノ電・JR◯ 保育園空き少なめ◯ 海/緑地あり◎ 多方面アクセス可能
大和市約19~24万円小田急・相鉄あり◎ 支援制度充実△ 都市型環境◎ 商業施設が多い

綾瀬市は、駅チカ利便性よりも“自然と暮らす”ゆとりを重視したい方に向いています。

綾瀬市内の土地価格とおすすめエリア【相場比較&将来性】

綾瀬市の中でもエリアによって土地の価格や住環境に差があります。

エリア別土地価格

エリア名坪単価目安特徴将来性
深谷約34~61万円小中学校近く、生活利便性◎◎ 戸建て需要が高く人気上昇中
小園約50万円緑が多く、のんびりした住宅街◯ 大型開発は少ないが落ち着きある街並み
落合約39万円新興住宅地でファミリー層が増加中◯ 若年層の定住が期待されるエリア
寺尾南約40万円生活施設が揃い安定感ある住宅街◎ 高齢層から子育て層まで幅広く支持

綾瀬では土地はおさえめ価格、建物にこだわりたい方”にぴったりな地域です。駅から遠い分、住宅に予算をかけられる点が魅力です。

土地購入が初めての方でも、生活利便性や学校区、将来の地価推移を踏まえて検討しやすいのが綾瀬の強みです。

市街化調整区域と建築条件付き土地の落とし穴に要注意

市街化調整区域とは?

都市計画法に基づき「市街化を抑制する区域」で、原則として住宅を建てることができません。建築可能な面積や高さ・最低敷地面積などにも厳しい制限があり、通常の市街化区域よりも自由度が低いのが特徴です。

綾瀬市では一部の郊外エリアが対象です。以下の地区が市街化調整区域に含まれています。

市街化
調整区域
  • 早川
  • 落合北
  • 吉岡西部(吉岡全域とは違う場合あり)
  • 上土棚中・上土棚南などの上土棚地区
  • 蓼川地区
  • 吉岡東部の一部地区 など

これらはいずれも都市計画区域図において、市街化区域と明確に区別されており、現在でも原則として開発や建築が制限されているエリアです

参考:綾瀬市都市計画区域マップ

どうしてこのエリアがそのように区分されているのか?

市街化調整区域は本来、無秩序な市街化を防ぎ、農地保全や自然環境維持を目的として設定されます。綾瀬市では早川中央地区など一部エリアで2023年頃に市街化区域へ編入する計画もありますが、その他の地区では当面、調整区域のままです 

では市街化調整区域の土地は購入できないってこと?

購入は可能ですが、建物の建築に厳しい制限があります。農地転用や開発許可の申請など、専門知識が必要な手続きが伴います。

市街化調整区域に土地購入を検討する場合の注意点

住宅の建築許可を得るには、都市計画法、建築基準法、農地法など複数法令の許可を経る必要があります。申請や手続きが非常に煩雑になる点は要注意です。

🔍 どう活かす?具体的な判断ポイント

判断
ポイント
  • 上記の地区(早川、上土棚、吉岡、西部・蓼川など)に関心がある場合は、市役所の都市計画課へ事前相談をおすすめします。許認可手続きの可否や条件を確認できます。
  • 土地価格が周辺より安価な傾向がありますが、建築制限のリスクも伴います。そのため、建築できるかどうか確証を得てから購入判断を行うことが重要です。
  • 土地を探す際には、「建築条件なし」や「都市計画区域が明確に市街化区域」と記載のある情報を選ぶことで、無用なトラブルを避けられます。

建築条件付き土地とは?

「建築条件付き土地」とは、一定期間内に特定の施工会社と建築請負契約を結ぶことが販売条件となっている土地です。土地契約後、おおよそ3~4ヶ月以内に建築プランを確定しなければならず、もし契約が成立しなかった場合は売買契約自体が白紙になり、支払金額が返還されます。

この仕組みにより、一定程度の自由設計は可能ながら、施工会社の指定がある点と、期間内に設計を固める必要がある点に注意が必要です。

綾瀬市で建築条件付き土地が見られる主なエリア

綾瀬市では以下のような地域で「建築条件付き土地」が実際に販売されています。

建築条件付き土地が見られる主なエリア

  • 寺尾本町3丁目:相鉄線「さがみ野駅」バス9分、30坪超の区画が多数。価格帯は2,280万円~2,580万円程度で売り出されています。
  • 寺尾本町1丁目:大型分譲地内に建築条件付きの区画があり、土地面積164㎡(約49坪)で2,480万円前後の実例あり。
  • 大上1丁目:相鉄線「さがみ野駅」バス利用でアクセス可。区画は2区画あり、それぞれ約28~30坪、価格は2,280万円~2,480万円前後。建築条件付きです。
  • 蓼川3丁目:相模大塚駅徒歩11分、3期計画で全6区画。有効面積約35坪、価格は2,900万円前後、建築条件付きで販売されています。

これらエリアはいずれも市街化区域内で開発分譲されており、建築条件付きでの販売が主流です。

建築条件付き土地とエリアの関係性まとめ

市街化区域に属するエリア:寺尾本町(1丁目・3丁目)、大上1丁目、蓼川3丁目などでは、分譲地として開発された「建築条件付き土地」が多く見られます。

市街化調整区域には、建築条件付きのような分譲形式の土地販売はほとんどありません。それらエリアでは自由設計自体も原則不可で、別途許認可が必要なケースが多くなります(例:早川、上土棚、吉岡など)

ではどんな行動をすればいい?

建築条件付き土地を選ぶなら、まず販売されている地区名(寺尾本町、大上、蓼川など)を確認し、そのすべてが市街化区域内であることを確認してください。

区画購入後は、建築会社との打合せ期間が限られている点を念頭に置き、スケジュール感を持って進めることが大切です。

自由設計・施工会社指定なしで進めたい方は、「建築条件なし」や「建築条件付きではない」土地を選ぶことをおすすめします(寺尾本町の物件にも建築条件なしの区画があります)。

綾瀬で土地選びに失敗しないためのチェックポイント

土地購入は一生に何度もない大きな決断です。特に綾瀬市のように“駅がないエリア”での土地選びでは、生活スタイルや周辺環境をしっかりと見極める必要があります。

このパートでは、実際にありがちな失敗例やチェックすべきポイントを解説します。

よくある落とし穴と対策

  • 道路の幅が狭く車の出し入れに苦労する
  • 隣接する土地との高低差があり外構費がかさむ
  • 用途地域によっては2階建てが建てられない
  • 地盤が弱く改良工事が必要な場合がある

上記のような点を現地での確認+専門家のアドバイスでカバーしていきましょう。

綾瀬市と類似エリアとの比較

エリア名地価子育て支援通勤のしやすさ特徴
綾瀬市安い△(駅なし)自然多く静かな環境
大和市やや高め商業施設が充実
寒川町安い郊外型/新興住宅が点在

綾瀬市は“自分たちらしい家づくり”を重視する方にフィットする地域です。

様々な制限などがあるため、「別のエリアの方がいいかもな・・」と考えが変わった方もいたかもしれません。しかし、地価の安さや自然豊かな場所でのんびりと暮らしたい方にとっては魅力的な土地だといえます。

今一度、土地購入の参考にしてみてください。

まとめ|綾瀬の土地は“買い”なのか?

綾瀬市は「自然素材の家」「子育てしやすい街」「広々とした敷地」を求める方に適した地域です。

駅チカや都会的な利便性よりも「のびのびとした暮らし」「建物にこだわりたい」という価値観を持つ方にはベストな選択肢となりえます。

土地価格も抑えめで、初めての土地購入でも安心材料が多いのが魅力です。

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