狭小地でも駐車場はつくれる?後悔しないための家づくりとレイアウト例
「敷地が狭いから、駐車場はあきらめるしかないのでは?」
土地探しや家づくりを検討されている方のなかには、こうしたお悩みを抱えている方も多いかもしれません。
しかし、敷地面積が10〜12坪ほどの狭小地であっても、駐車スペースを確保することは十分可能です。実際に、あすなろ建築工房では、限られた土地のなかで駐車場付きの住まいを実現した事例も多くあります。
この記事では、敷地条件に合わせた具体的な駐車レイアウトの事例から、設計時のチェックポイント、ビルトインガレージのメリット・注意点までを詳しく解説します。狭小地でも「駐車できる家」は実現できますので、あきらめずにご自身の暮らしに合った選択肢を探してみてください。
狭小地といわれる敷地ごとの駐車場事情!レイアウトの工夫次第で車を止められる!?
敷地10坪でも車は停められる?
| 10坪=約33㎡。 |
このサイズでは建物だけで手一杯になってしまうように思われがちですが、駐車スペース1台分であれば、建物の配置次第で十分に確保可能です。
たとえば以下のような「縦長配置」を活かしたレイアウトは、狭小地でも車をスムーズに出し入れしやすく、実用的です。

*写真はイメージです
建物の手前部分に1台分の駐車スペースを設け、奥に玄関と居住スペースを配置する形です。縦に長い形状の敷地は都市部では比較的よく見られ、このような構成なら車の出し入れがしやすく、日常使いにも適した配置といえます。
さらに、
- 車のドアの開閉スペースを確保するために建物の間口を少しセットバック
- 敷地境界から駐車スペースまでの舗装を滑りにくい素材にして雨天時の安全を確保
- 建物と駐車場の動線をできるだけ短くして、買い物帰りの荷物の持ち運びもラクに
など、細かな工夫によって日々の使いやすさを高めることができます。
敷地12坪なら、駐車スペースと生活動線を両立しやすい
| 12坪=約40㎡ |
この敷地があれば、駐車スペースに加え、居住空間にもゆとりをもたせた設計がしやすくなります。以下は「L字型配置」によるレイアウトの一例です。

*写真はイメージです
このように、駐車場と建物をL字に配置することで、敷地を最大限に活用しながら、生活動線や採光計画も柔軟に設計できます。
L字型のレイアウトは次のような特長があります。
- 駐車スペースの奥行きを十分に確保できるため、大きめの車種でも安心
- 建物と駐車スペースの間に小さな庭やアプローチ空間を設けることが可能
- 2階リビングやスキップフロアなどを活用すれば、床面積以上の開放感を演出できる
あすなろ建築工房では、こうした狭小地での空間設計も得意としておりますので、いつでもご相談ください。
前面道路幅や間口に注意!設計前に確認すべき3つのポイント
「駐車場をつくったはずなのに、車が入らなかった…」
これは決して珍しい話ではありません。特に狭小地では、前面道路幅や敷地の間口(道路に接する幅)が、駐車のしやすさを大きく左右します。

道路幅が4m未満の場合、車の切り返しに苦労するケースも
道路が狭すぎると、車を駐車スペースに入れる際の切り返しが難しくなります。特に大型車の場合は、1回で入れられないどころか、車体がはみ出してしまうリスクも。
間口が狭いと、ドアの開閉スペースが確保できないことも
駐車スペースに収まっていても、建物と隣地との隙間が狭いと、ドアが十分に開けられず乗り降りに支障が出ることがあります。間口の幅を考慮した設計が不可欠です。


道路斜線制限・セットバックなどの法規制も要注意
都市計画区域では、斜線制限やセットバック(道路から一定距離を空ける必要)により、敷地全体を自由に使えない可能性があります。確認申請前の段階で専門家のアドバイスを受けましょう。
施工者としての視点から提案
あすなろ建築工房では、初回の敷地調査時点で「道路幅・間口・斜線制限・周辺環境」などを包括的にチェックし、無理のないプラン設計を行います。
ビルトインガレージは便利?それとも狭くなる?向き不向きってある?
狭小地で人気の高い選択肢が「ビルトインガレージ」です。1階部分に駐車スペースを組み込むことで、土地を有効活用できる設計手法ですが、すべての家庭にとってベストとは限りません。
ビルトインガレージのメリット
- 雨の日でも濡れずに乗り降りできる
- 防犯性が高い(外から車が見えづらい)
- 敷地を最大限活用できる
デメリットや注意点
- 1階の生活空間が圧迫される(特にリビングが狭くなりがち)
- ガレージ内に排気ガスや音がこもることがある
- 法規制(建ぺい率・容積率)への影響も大きいため、事前確認が必須
実例紹介|ビルトインガレージと吹き抜け空間を両立した「すっくはうす」
たとえば、あすなろ建築工房が手がけた「すっくはうす」では、敷地に限りがあるなかでも、1階にビルトインガレージを設けつつ、2階に明るく開放的なLDK空間を実現しています。

ビルトインガレージの採用により、道路に面した空間を最大限活用しながら、雨の日でも濡れずに出入りできる快適性を両立。 吹き抜けによって生まれた縦の空間が、敷地の小ささを感じさせない開放感をもたらしています。
この住まいは、単に車を停めるスペースを確保するだけでなく、「狭小地での暮らしをどう豊かにするか」という視点で設計された好例です。
➡︎ 施工事例はこちら:「すっくはうす」|ビルトインガレージと吹き抜けで光と広がりを感じる住まい
まとめ|狭小地でも駐車スペースは「設計力」で解決できる
敷地が狭いからといって、駐車スペースをあきらめる必要はありません。10〜12坪ほどの敷地でも、設計と工夫次第で快適な駐車場付きの住まいは実現可能です。
重要なのは、土地の条件や暮らし方に合った設計提案を受けられるかどうか。
あすなろ建築工房では、設計事務所と工務店の機能をあわせ持つ強みを活かし、狭小地でも納得のいく家づくりを丁寧にサポートしています。
まずは、あなたの敷地条件や理想の暮らしについて、じっくりお話をお聞かせください。
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