2012年10月29日 不具合・問題・調整

シロアリに強い家づくり

P1020655

雨漏り補修とリフォーム工事を行っているお宅でシロアリを捕獲しました。

P1020674

1階床の土間が床暖房のためにコンクリート土間となっているのですが、土台がコンクリートに埋まっているために、シロアリが好む条件が整ってしまっていたようです。雨漏りによって、流れ込んだ雨水がコンクリート土間と断熱材の間に入り込み、湿潤で、温度が安定していて、土台という木材の栄養がある環境になってしまっていたようです。

P1020672

断熱材を剥がすと、蟻道(ぎどう)がありました。

P1020676

土台はこのようにウエハース状態で中身がスカスカになっています。

P1020679

土台を食べつくしたシロアリは柱に上がり、柱もこのように蟻害が見られました。

内部の壁をすべて剥がし、害を受けてしまった材を取り替える工事を行っています。

シロアリは、栄養、湿度、温度の3つが揃えば生息できます。逆に言えば一つでも欠けると生きられない弱い生き物です。本体、木造住宅は乾燥した木材で造られています。雨漏りや結露さえしなければ、家の中はシロアリが生息できる湿度にはなりません。雨漏りや結露を放置することによって湿潤な環境となり、大事な家がシロアリの絶好の獲物になってしまいます。

いかに新築時の乾燥した状態を維持するかが、シロアリ害に合わないために大事なことです。構造体の通気をきちんと確保し、常に乾燥した状態であれば、シロアリはやってきたとしても居心地が悪いのですぐにいなくなります。もっと他の居心地の良い場所に移動します。(最近は、乾燥に強い外来種のシロアリもいるので、そうとも言えなくはなってきましたが、、、)

シロアリはお庭の土の中には普通に居る生き物です。環境さえ整えは、シロアリはすぐにやってきます。なので、雨漏りは絶対に放置してはいけません。雨漏りに気づいたら、すぐに原因を特定し、雨が入ってこないように改善しなければなりません。放置すると、大事な家の寿命を著しく短くしてしまうことになりますので。



他の記事をみる