土地

狭小地でも諦めない。おしゃれで快適な外構づくりのヒント

都市部で家を建てようとすると、どうしても土地の広さに限りが出てしまいます。「家を建てたら敷地いっぱいで外構に手が回らない……」と感じる方も多いのではないでしょうか。

ですが、狭小地だからこそ生きる外構の工夫があります。限られたスペースでも快適性・防犯性・デザイン性を高められるアイデアは豊富です。

この記事では、「狭小地 外構」について具体的な工夫例や最新トレンド、庭との関わり方までご紹介します。

狭小地でもできる外構の工夫とアイデア

プライバシーと安心を両立する「目隠しフェンス+縦格子の使い分け」

隣家との距離が近くなりがちな狭小地では、プライバシーの確保が外構設計の第一課題となります。

一般的には目隠しフェンスが使われますが、すべてを塞いでしまうと圧迫感や通風・採光の悪化につながるため、縦格子との使い分けが有効です。

たとえば、

  • 人目が気になる正面には木目のフェンスでしっかり目隠し
  • サイドや裏側は縦格子で風通しと光を確保

といったように、「閉じる」「透かす」デザインで調整することがポイントです。

加えて、高さを1.6〜1.8mにすることで、外からの侵入を防ぐセキュリティ効果も高められます。

「収納」と「美観」を両立するストックヤードの設置

敷地に余裕がないと、ゴミ箱や掃除道具、子どもの外遊び道具などの置き場に困ることがあります。

そんなときに有効なのが「ストックヤード」です。木製の目隠しパネルで仕上げた半屋外の収納スペースを外構の一部として設ければ、生活感をうまく隠しつつ収納が可能になります。

ストックヤード イメージ
※ストックヤードイメージ

特に狭小地では、「物の置き場を外に作る」ことで室内の生活動線がスッキリします。

雨風対策としては、屋根付き+通気性のある構造にしておくと、湿気やカビの心配も減らせます。

アプローチに「間」を設けて狭さを感じさせない工夫

玄関へのアプローチは、ただの通り道ではありません。敷地の小ささを感じさせないための「余白の演出」として重要な役割を果たします。

たとえば、以下のような工夫があります。

  • 敷石をランダムに配置して歩くリズムをつける
  • 大谷石や洗い出し仕上げなど素材に表情を持たせる
  • アプローチ沿いにシンボルツリーを1本植える

これらの組み合わせで、ただの通路が“住まいの顔”に変わります。

夜間には足元に間接照明を入れておくと、安全性と美観を兼ね備えた空間になります。

駐輪スペースは「壁面+屋根」で縦方向活用

駐輪スペースは「壁面+屋根」で縦方向活用
※画像はイメージです

自転車の保管場所に悩む方も多いですが、狭小地では敷地の“縦方向”を活かすのがポイントです。

例えば、

  • 外壁に沿ってスリムな自転車ラックを設置
  • 木製の軒先屋根で雨から守る
  • 玄関ポーチの延長としてさりげなく組み込む

といった形で、機能性と景観性を両立できます。

照明や防犯カメラもセットで設置すれば、防犯性も高まります。

狭小地×外構デザインの最新トレンド事例

緑の壁で視線と気配をやわらげる「壁面緑化」

スペースが限られていても、緑を諦める必要はありません。

壁面に植栽で緑を這わせる「緑の壁」は、最近特に注目されているトレンドです。グリーンカーテンは外からの視線を遮ると同時に、自然の潤いをもたらしてくれます。

また、夏場の熱を軽減する効果や、家の断熱性能向上にも一役買ってくれます。

メンテナンスを軽減するために、アイビーやヘデラなど手のかからない植物を選ぶのがポイントです。

間接照明で夜の外構に表情を

夜の外構も、デザインの見せ場です。

特に狭小地では、間接照明による“光の演出”が空間の広がりを感じさせてくれます。以下のような手法がおすすめです。

  • 足元に低めのスポットライトを設置し、植栽を照らす
  • ウッドデッキの縁にLEDテープを仕込む
  • 玄関前に柔らかい色温度のポールライトを設置

防犯面にも効果があり、帰宅時の安心感も大きくなります。

ウッドデッキ+収納+ベンチの一体型設計

限られた空間でも多目的に使えるのが、「マルチファニチャー外構」です。

一例としては、

  • リビングとフラットにつながるウッドデッキ
  • 下部は収納として活用
  • デッキ端部には腰掛けられるベンチスペース

こうした一体設計により、家族でくつろげる空間と実用性が共存します。

外構に余白がなくても「機能を詰め込む」のではなく、「複数機能を兼ねる」発想が重要です。

狭小地でも楽しめる庭づくりの実例紹介

「庭は広くなければ意味がない」と思っていませんか?実は、狭小地でも自然とふれあう工夫はたくさんあります。

ここでは、実際にあすなろ建築工房が掲載しているコラムから、狭小地でもできる庭の楽しみ方をご紹介します。

雑草との「共生」を前提にした植栽計画

▶︎参考:
雑草とのお付き合いと外構計画(その1)

外構を全面コンクリートで覆ってしまうと、排水性や夏の蒸し返しの問題が出てきます。そこで、あすなろ建築工房では「雑草をある程度許容する」という考え方を大切にしています。

季節ごとに表情を変える雑草を受け入れながら、「抜くべき雑草」と「残す雑草」を選ぶことで、手間を最小限にしつつ自然と調和する庭が実現します。

「防草シート+砂利」でラクに美観をキープ

▶︎参考:
雑草とのお付き合いと外構計画(その2)

庭木のない部分には、防草シート+砂利敷きという施工も人気です。

  • 高耐久のザバーン(DUPON社)を使用
  • 青砕石砂利や石灰小粒砂利など場所に応じた選択
  • 落ち葉対策としてはブロア・バキュームの導入が効果的

「見た目よく、手間なく」が叶う現実的な方法として、多くのお客様に好評です。

水琴窟や果樹で“庭に出たくなる”仕掛けを

▶︎参考:
庭の手入れが面倒にならないための仕掛け作り

庭の維持は大変ですが、「つい庭に出たくなる」仕掛けがあれば自然と手入れにも意識が向きます。

たとえば、

  • 水の音が心地よい「水琴窟」
  • 季節の変化が楽しい実のなる果樹(ジューンベリーやブルーベリー)

といったアイテムがあるだけで、庭は「管理するもの」から「愛でる場所」へと変わります

まとめ:狭小地の外構は“制限”ではなく“可能性”

狭小地だからこそ、外構設計にはひと工夫が必要になります。しかしそれは、単に「できることが限られる」ではなく、工夫次第で豊かな空間が生まれる可能性があるということでもあります。

  • 視線の抜けや照明で「広がり」を演出
  • 縦空間を使って「収納」や「緑」を確保
  • 家と庭がつながるような設計で暮らしの質を高める

こうした発想が、あなたの理想の暮らしを実現する鍵となります。

あすなろ建築工房では、狭小地での豊富な施工実績と、設計から施工まで一貫したサポート体制を強みとしています。

「うちの土地でも素敵な外構は実現できる?」と思った方は、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

👉お問い合わせページはこちら


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