2017年12月4日 家づくりコラム

長く住み継がれる家に適した材料

 

事務所近所で建設中のハウスメーカーさんの現場を覗き見。米栂(ベイツガ)注入土台とホワイトウッド集成柱で造られています。土台に使われている米栂は湿気やシロアリに弱い輸入材です。そのままでは腐朽菌やシロアリにやられてしまうので、薬剤注入処理されています。柱で使われているホワイトウッドは北欧~ロシアなどから輸入される柔らかい白木の集成材です。そのままでは弱いので、集成材として組み合わせて柱になっています。ホワイトウッドはやわらかいので、虫にとっては食べやすいものです。なので、床から1mの範囲は防腐防蟻材がこれから塗られることになります。薬剤は半永久的に効果がある訳ではありません。集成材を作る際に使われる接着剤は水に濡れると剥がれてしまうものです。家づくりには不適切とも言える材料が使われてしまっています。土台を桧やヒバの虫に強い材料にし、柱を国産の桧や杉にすれば、薬剤処理は必要ありません。本来家づくりに適した材料が国内にはたくさんあるのに、なぜかこのような不適切な輸入材料で造られるのが一般的になってしまっています。「30年持てばいい」ではなく、「世代を超えて住み継がれる家」でありたいですよね。そのためには、材料選びが大事です。



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