2015年7月9日 材料・仕上・工法・設備

HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の現状

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本日はオルタサークルの新築部会、役員会、勉強会が開催されました。パナソニック横浜支社さんのお部屋をお借りして、まずは新築部会。オルタサークルの新築担当工務店、設計担当者で、工事費の坪単価簡易計算について、お客様にお渡しする家づくりの資料、Q&A集などについて、討議を行いました。

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続いて、オルタサークル役員会。各部会の活動報告、11月に予定されている復興支援祭りの準備などについて、報告がありました。

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引き続き、勉強会が開催されました。今回は、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の現状についてお話を伺いました。2年前にもHEMSの勉強会を開催していますが、この2年間でHEMSは大きく進歩しています。お客様に最新の情報をご提供できるようにサークルメンバーが学んでいます。

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実際のHEMSの機器を見て触ってその仕組みを理解しました。

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あすなろ建築工房では過去に既存住宅の改修工事でHEMSを設置したことがあります。CTと呼ばれる検知コイルの設置が大変なのです。

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最新の分電盤ブレーカーにはそのCTが最初から埋め込まれています。

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これがCTの基盤です。価格も従来品と変わらないとのこと。今後着工する新築住宅ではHEMS設置の有無に関わらず、HEMS対応分電盤としておくべきですね。

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HEMSは住宅のエネルギーの見える化に留まらず、いろいろと可能性が高いことが分かりました。スマートメーターとHEMSが情報を交換するデータの方式(Bルート)の方式がやっと各社で固まった段階であるとのこと。今後、いろいろな家電がHEMSの制御機器にて、ON、OFFや調光、温度管理などのコントロールが可能になってくることと思います。

写真は温湿度センサーです。まだ空気環境の制御はHEMSでの対象にはなっていないとのことでした。高気密高断熱住宅が一般的になってくると、換気制御が不可欠になると考えています。CO2濃度測定装置と換気装置との連動が可能となると、生活環境を重視されるお客様には必須の設備となると思われます。CO2濃度観測は防犯設備への発展も考えられると思います。

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またエアコンの制御についても既にスマートフォンやタブレットでの制御が可能となっているとのこと。床下エアコン、ロフトエアコンをリビングで操作するには、使いやすい設備となる可能性が高いと感じました。
量産ハウスメーカーはHEMSを使った便利なスマートホーム提案をしているかと思いますが、住宅設計者、住宅のつくり手としては、環境向上の装置として、他とは違う視点でこの最新の技術を取り入れていきたいと思います。いいヒントを得られました。



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