2011年6月17日 リフォーム

トップライト改修と熱膨張率

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八木先生からご連絡頂き、近くのお宅にお伺いしました。八木先生は大学・大学院の時の先生で、今は京都女子大学で教鞭を取られていらっしゃいます。地図を頼りに細道を走ると素晴らしいお宅が現れました。

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15年前に竣工したお宅ですが、施工した工務店は既に無くなってしまっているとのことで、改修工事をご依頼頂きました。トップライトから恒常的な雨漏れがあるとのことです。この手のトップライトって、沖工務店でもたくさんやっていましたが、雨漏れするんです。理由はアルミとガラスと下地がコーキングで処理されているだけなので、熱膨張率の違いにコーキングが対応しきれずに、コーキングが切れてしまうからです。 アルミの熱膨張率は23です。ガラスは8、鉄は12です。木材はほぼ0です。熱膨張率は一度の温度変化で1ミクロン伸びるという単位なので、真夏の昼と夜の温度変化を考えるとアルミは1mのフラットバーが14mmも伸びることになります。ガラスも伸びますが、面積比率を考えるとアルミの伸びにコーキングが追随できないのです。1cm以上の伸縮を1cm程度のコーキング巾では、一夏でコーキングは切れてしまいます。

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ガラスの上にはかたつむり。ガラスの上にもう一つ屋根をかけて雨漏りを止める改修を行うことに致しました。



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