2010年8月19日 学習・研鑽

箱男 VS SAREX

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本日はSAREXのワークショップです。かばん持ちで新人の飯沼君も同行しました。ワークショップの会場は東京大学の工学部です。東大に来るのが初めてということで、飯沼君は赤門前で記念撮影です。

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安田講堂の前でも記念撮影です。すっかりオノボリさんです。

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お昼は学食で頂きました。「弥生セット(チキンカツ定食)」490円です。チキンカツがジューシーでとっても美味しかったです。20年近く前の話になりますが、大学院の講義で東大でのコマを履修していたので、東大の学食は時々利用していました。半分地下に埋まった食堂で、当時はクーラーがなかったので、高温多湿の空間で、汗をダラダラ流しながら食べていたことを思い出しました。

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さてワークショップです。本日のテーマは「箱男 VS SAREX」です。「箱男」とは、「箱の家」で有名な東京大学名誉教授の難波和彦先生のことです。昨年も難波先生とSAREXのメンバーとの間で設計に関しての「プレゼン合戦」みたいなことが行われました。今回はリータンマッチということで、その第二段ということです。まず難波先生から「環境共生住宅モデルハウス」計画の設計計画と実際に完成した結果のお話がありました。大学の研究の一環でもあるので、風洞実験などのシミュレーションを用いたスタディがなされており、その結果も踏まえてのお話は大変興味深いものでした。

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引き続き、SAREX側のプレゼンテーションということで、参創ハウテックさんから、Sim Heatという暖冷房負荷についてシミュレーションなどを用いた設計提案についての説明がありました。住宅レベルの設計手法の一部として、このようなシミュレーションが身近なツールになってきて来ていることに驚かされました。 

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引き続き、田中工務店さんから都内下町の極小地の木造3階建て住宅の設計について、実例をもとにプレゼンテーションがありました。都内下町の厳しい敷地条件の中、お客様のご要望を形にしていくことの難しさと教えて頂きました。

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引き続きのプレゼンテーターは、「あすなろ建築工房」です。恥ずかしながら、先月竣工した尾山台の家を主に、これまでの私の設計手法についてプレゼンテーションさせて頂きました。

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最後の「トリ」は、広島のエヌテックさんです。過剰にならない必要最小限の設備を用いて、自分が最適であると割り出した数値を用いての家造りをなさっています。

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すべてのプレゼンテーションが終ってから、難波先生と野辺さんとから総括がありました。設計事務所と工務店という二つの形態を対比的に見ようとすること自体に実は無理があるのではないかと思いました。同じ家造りを行う立場で、同じ方向を向いているので、実はその2者をある尺度で区別することは難しいのかもしれません。難波先生からは、設計者の職責として「町並みつくり」があることをお話頂きました。建物の内部や見てくれだけに拘るだけでなく、町並みや周辺環境への寄与を付加していくことも、設計者の仕事の一つであるということです。なかなか難しいことですが、職責としての使命を心がけなければなりません。頑張ります。

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ワークショップの後は、おきまりの懇親会です。

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懇親会の後の記念撮影です。お疲れ様でした。 



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