素材図鑑
古代ローマの建築家であるウィトルウィウスが「建築十書」という著書の中で、「建築は、firmitas(強さ)、utilitas(用)、venustas(美)の3つが大事である」と記しています。
『強さ』とは耐震性能と耐久性能であり、『用』とは環境性能と住まいやすさであり、『美』とは家の愛着につながるものと考えます。2000年以上前から現代に至るまで、この3つの重要性は変わりません。あすなろ建築工房がつくる家の仕様は、この3つの要素を基本として定めています。
基礎
第三者の鉄筋検査やコンクリートの現場採取試験だけでなく、瑕疵担保責任保険の団体検査員の資格を持った社内現場担当者がしっかりと鉄筋やコンクリートなどの仕様を確認して施工しています。
長期優良住宅の仕様を守り、点検に必要な床下有効高さを確保し、日々のメンテナンスの作業性もしっかりと考慮して設計しています。
構造材
高温乾燥材は木材内部の割れが潜在化してしまうため、使わないようにしています。知識と技術を持って製材・乾燥・加工している産地の材に限定することで、 安心して提供できる材料を使用するようにしています。
外壁
ガルバリウム鋼板
基本的にガルバリウム鋼板張りを採用しています。通常のお手入れの手間が少なく、50年後のメンテナンスを見据えて、長く使い続けることが出来て更新の際にも費用が抑えられるものと考えています。モルタル塗り壁や漆喰仕上げとする場合には、メンテナンス性を考慮し、しっかりと軒の出を出すことができる建物計画の場合にご提案するようにしています。屋根材も同様の理由でガルバリウム鋼板やアスファルトシングルを用いています。
内壁
しっくい・珪藻土
調湿性や消臭性に優れた左官壁。その風合いも魅力ですが、補修がとっても簡単で、誰にでも補修ができるというのが選択の理由です。
漆喰(しっくい)は製造メーカーや産地が違っても、基本的には石灰石を高温で焼き、生石灰(きせっかい)と呼ばれる状態にし、さらにそこから水を掛けて、消石灰と呼ばれる漆喰の元を作ります。消石灰にツノマタなどのツナギ剤を混ぜて漆喰となります。
珪藻土は基本的には、珪藻という藻の一種の土が原材料です。土の粉だけでは壁に塗ってもボソボソになってしまうので、その土を固めるために澱粉糊や樹脂糊などを混ぜて壁材として売られているものです。珪藻土の他にゼオライトなどを混ぜたり、接着剤としての材料の配合具合でいろいろなメーカーが各種製品を出しています。
漆喰と珪藻土、あすなろ建築工房では割合的には漆喰のほうが多いですが、どちらを選ぶかはお客様の好みでよいと思います。どちらを選んでも、長く普遍的に使うことが出来、将来的にもメンテナンスに困らない材料です。
床材
断熱材
「グラスウールは性能が出ない」と耳にすることがありますが、それは正しい知識と正しい施工方法が伴わない場合の話となります。正しい知識と正しい施工が伴えば、グラスウールはコストパフォーマンスに優れ、将来的な性能劣化が無く、解体時の処分もしやすく、優れた断熱材と言えます。お客様のニーズに応えて、セルロースファイバーや羊毛などの他の断熱材もご提案しています。
サッシ
高性能樹脂サッシAPW330を標準としています。引き違いなどには木製サッシも提案しています。詳しくは、下記をご覧ください。
キッチン
基本的にキッチンは家具屋さんが製作するオリジナル造作キッチンを提案しています。毎日使うところですから、使い勝手や愛着をもっていただけるよう、要望をお聞きしながらあなただけのキッチンをご提案します。
詳しくは、下記をご覧ください。
浴室
水のかかる腰から下の部分は安心のユニットバスで、腰から上の部分は大工さんがヒバや桧やサワラなどの水に強い木の板を張るものです。
ハーフユニットバスは、在来浴室の意匠性とユニットバスの排水性能のいいところどりをした浴室と言えます。
「止水性が良い」「調湿機能が抜群」「お手入れがしやすい」「長く使える」などなど、トータルで考えて、住宅のお風呂として適していると判断しています。
浴室に入ると気持ちの良い木の香りがし、自宅でも温泉気分を味わうことができます。
ハーフユニットバスは、普段の手入れが大変そうに思えますが、浴室使用後の換気さえしっかりしていただければ、壁や天井の羽目板の手入れは不要で、ユニットバスよりもメンテナンスが楽な仕様とも言えます。
暮らしに安らぎの時間をプラスする装置の一つです。