中東情勢起因による建材不足下での家づくりについて

2026年4月18日

平素より大変お世話になっております。

昨今のニュースでも報じられております通り、中東情勢の悪化に伴い、ナフサを原料とする資材を中心に、価格の上昇および受注停止の影響が出てきております。
現在、板状断熱材・防水紙・接着剤など、ナフサ由来原料の比率が高い建材において、入手が難しい状況が続いております。

また、弊社でもテレビや新聞の取材をお受けし、工務店業界の現状についてお伝えさせていただいております。
これまでは主に上記の建材に影響が出ておりましたが、最近では住宅設備機器などのいわゆる二次製品においても、価格上昇や受注停止の情報が入り始めております。

中東情勢が落ち着くまでの間は、このような状況が続く可能性があり、今後さらに他の建材へも影響が広がることが懸念されます。
また、仮に海峡封鎖が解消された場合でも、従来のような安定供給に戻るまでには、数か月から半年程度を要するのではないかと思われます。

そのため、あすなろ建築工房におきましても、今後の「家づくり」および「家まもり」において、一定の影響は避けられない状況となっております。
現在、さまざまな段階で家づくりを進められているお客様におかれましては、ご不安も多いことと存じます。
以下に、進行状況ごとに現状と今後の見通しをご案内申し上げます。


A:現在着工済みのお客様

現在進行中の工事に必要な主要資材につきましては、既に発注済みであり、納期回答も得られております。
そのため、現時点ではお引き渡し時期やご契約金額に大きな影響が生じる可能性は低いと考えております。

ただし、今後予期せぬ資材不足が発生した場合には、工期に影響が出る可能性もございます。
引き続き細心の注意を払いながら、予定通りのお引き渡しができるよう努めてまいります。


B:ご契約済みで、これから着工予定のお客様

現在、昨年春の法改正の影響により、確認申請や長期優良住宅認定に時間を要しており、着工までお待ちいただいているお客様もいらっしゃいます。
基礎工事や木工事に必要な資材については確保できておりますが、ユニットバス・キッチン・トイレなどの住宅設備機器においては、納期の確定が難しい状況となっております。
現時点では工期への影響は出ておりませんが、今後状況が長期化した場合には、工期に影響が及ぶ可能性もございます。

また、受注停止の長期化や大幅な価格上昇が発生した場合には、
・お引き渡し時期の調整
・追加費用のご相談
をさせていただく可能性がございます。

引き続き情報収集に努め、状況が分かり次第、速やかにご案内いたします。


C:現在、土地探し中・設計中のお客様

これからお見積・ご契約となるお客様につきましては、直近の価格上昇を反映した形でのご提示となります。
現時点では、ナフサ由来製品の影響により、坪あたり約4万円程度のコスト上昇が見込まれており、一般的な住宅規模では、約250万円〜300万円程度の増額となる可能性があります。

また、今後さらに供給不足や価格上昇が進行した場合には、これ以上の影響が出る可能性もございます。
加えて、資材の入手状況によっては、仕様の変更や代替品のご提案をさせていただく場合もございます。
場合によっては、工事中に一部工程の遅延が生じる可能性もございます。

そのため、予算および工期については、一定の余裕を持ってご検討いただくことをおすすめいたします。


D:これから土地探し・家づくりを検討されるお客様

これから家づくりをご検討される方にとって、「今進めるべきか、それとも様子を見るべきか」というご不安をお持ちになるのは当然のことと思います。
確かに、今後さらなる価格上昇や工期の長期化が起こる可能性は否定できません。
一方で、過去のウッドショック時においても、「様子を見る」という判断をされた方の多くが、結果として「早く進めておけばよかった」と感じておられました。

今後も、資材価格の上昇に加え、円安や人件費の上昇、さらには住宅ローン金利の上昇など、複合的な要因により、家づくりの総コストは上昇していく可能性が高いと考えられます。
そのため、「いずれ家を建てる」というご意思がある場合には、完全に状況が落ち着くのを待つことが、必ずしも有利とは言えない状況です。
ご決断が早かった方から順に家づくりが進んでいくことになります。
ご決断時期が遅くなればなっただけ、家づくりにかかるコストも時間もかかっていってしまうことになります。
現在であれば「300万円の増」ですが、将来にはこれが「500万円の増」、「800万円の増」と高くなっていく可能性があります。

もちろん、無理に急ぐ必要はございません。
大切なのは、「どのような暮らしを実現したいのか」を整理し、必要な性能や仕様を見極め、必要な費用を手当てすることになるかと考えます。


〈最後に〉
このように不確実性の高い状況ではありますが、あすなろ建築工房では、最新の情報収集に努めながら、お客様にとって最適なご提案を行ってまいります。

最後にお伝えしたいことがございます。
予算に合わせるために、住宅性能や耐久性を大きく下げる選択は、長期的に見ておすすめできません。
性能を下げてしまうことで、
・災害時の安全性の低下
・光熱費の増加
・将来のメンテナンス費用の増大
といった形で、生涯コストがかえって高くなる可能性があります。

厳しい時代ではありますが、将来を見据えた冷静なご判断をいただければ幸いです。

私たちも知恵と工夫をもって、この状況を乗り越えてまいります。
ご不明点やご不安な点がございましたら、いつでもご相談ください。

今後とも、皆様にとって最適な住まいづくりのお手伝いができるよう努めてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。


株式会社あすなろ建築工房
代表取締役 関尾英隆