2016年8月23日 学習・研鑽

居心地のよい家を設計するための戦略的手法

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「自立循環型住宅ガイドライン」の要素別詳細設計講習の第5回目。本日は、「自然風の利用」と「昼光利用」「照明設備計画」について、内容を掘り下げた講習です。

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この分厚いガイドラインを通常は一日で解説されるのですが、それでは各分野を浅く広く講義されるだけで理解を深めることが出来ません。ということで、6日に分けて、月に一度丸一日かけて要素別に講習するのがこの要素別設計詳細講習です。しかも講師は各単元を担当された執筆者の研究者の先生直々によるものです。

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あすなろ建築工房の設計の要(かなめ)とも言える「自然風の利用」の解説。換気と通風の意味の違いをしっかりと理解して設計する必要があります。

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「窓を大きく開ければよい」と言うものではありません。周辺の環境と大きく関わります。

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また自然風を利用するには、住まい手による住み方も大きく快適性に関わることが科学的根拠を元に解説いただきました。

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本日のもう一つのテーマは「昼光利用」。昼間に照明器具に頼らない明るさを確保するための様々な工夫を御紹介頂きました。これから設計に取り入れていくことが楽しみです。

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最後のテーマが「照明設備計画」。経験値による照明選定と配置を行っていますが、その根拠を化学的に講義頂くことが出来ました。

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この分野での第一人者の三木先生の講義は、内容の深いものでした。デザイン的に格好良くて、無駄が無く、かつ必要な照度を確保する設計方法を伝授頂きました。全般的に30lxの照度を確保し、食卓や、勉強机など照度を必要とするところに必要な照度が確保が出来るように手元灯やダウンライトを配置していく。これまで経験で同じ作業をしていたのですが、科学的根拠を得ることが出来ました。

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さっそく、横浜に戻って、六ッ川の家で照度計で測定して確認してみました。経験と感での照明設計なのですが、しっかりと心地よさと必要照度が確保されている環境であることを確認することが出来ました。改めて、照明設備のその仕組みを理解すると、もっと戦略的に照明計画を進めていくことが出来ますね。



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